上野竜生です。三角形の面積を三角比で解く方法について考えていきたいと思います。
三角形の面積の公式
2辺の長さがa,bでその間の角がθである三角形の面積をSとするとき
\( S=\frac{1}{2} ab \sin{\theta} \)
[証明]
bsinθは底辺をaと見たときの三角形の「高さ」であるから底辺×高さ÷2の三角形の面積の公式に当てはめれば得られる。
具体的な問題で練習しましょう。「2辺とその間の角」以外の情報しかわからない場合はまず三角形の辺や角が与えられたとき残りの辺や角を求める方法のページで2辺とその間の角を求めてから面積を計算します。
公式通り計算するだけです。
答え\(\displaystyle S=\frac{1}{2} \cdot 6 \cdot 7 \cdot \sin{45°}=\frac{21\sqrt{2}}{2}\)
発展事項としてヘロンの公式を習うかもしれませんがとりあえず今回の公式で求めます。
3辺の長さ→余弦定理で1つ角を求める→2辺とその間の角から面積を求める流れになります。
答えAB=13 , AC=14 , BC=15とする。余弦定理より
\( \displaystyle \cos{A}=\frac{13^2+14^2-15^2}{2\cdot 13 \cdot 14}=\frac{140}{2\cdot 13 \cdot 14}=\frac{5}{13} \)
三角関数の相互関係より\(\displaystyle \sin^2{A}=\frac{144}{169} \)
sinA>0だから\(\displaystyle \sin{A}=\frac{12}{13} \)
よって面積は
\(\displaystyle \frac{1}{2} \cdot 13 \cdot 14 \cdot \sin{A}=84 \)
最後は旧センター試験定番の応用問題を出します。共通テストでも出ることが予想されます。
四角形の面積は補助線(対角線)をひいて2つの三角形に分割することで求められます。あとは「間の角」を求めればOKです。円に内接することから「向かい合う角の和は180°」であることを使います。
答え∠A=θとおく。四角形ABCDは円に内接するから向かい合う角の和は180°であり,∠C=180°-θ
△ABDにおいて余弦定理より
BD2=AB2+DA2-2AB・DA・cosθ=5-4cosθ
△CBDにおいて余弦定理より
BD2=BC2+CD2-2BC・CD・cos(180°-θ)=145+144cosθ
よって
5-4cosθ=145+144cosθとなりcosθ=\( -\frac{35}{37} \)
sinθ>0だから三角関数の相互法則より\(\sin{\theta}=\frac{12}{37} \)
よって△ABDの面積は
\( \frac{1}{2} AB \cdot DA \sin{\theta} = \frac{12}{37} \)
△CBDの面積は
\( \frac{1}{2} BC \cdot CD \sin{(180°-\theta)}=\frac{12\cdot 36}{37} \)
よって四角形ABCDの面積=△ABD+△CBD=12
解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました
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