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上野竜生です。今回は共通テストの数学で高得点をとるための鉄則とオススメ参考書を紹介します。

共通テスト数学の戦略

数学に限ったことではないのですが,共通テストの戦略をたてるときにしておかなくてはいけないことがあります。それは,

POINTstep1 受けたい大学を決める
step2 合格最低点を調べる
step3 各科目で何点を目指すかを決める

これを先にやりましょう。

理由は数学で何点ほしいかによってやる内容がかなり変わるからです。

「志望校決まってないけど,なんとなく100点目指せばいいでしょ?」とか,「最終的には80点欲しいけど最初から80点狙いじゃなくてとりあえず100点も目指せるようにしておくに越したことはない」とかの理由で本当は80点でいいのに100点対策をするのはかなりしんどいです。

なのでまずは共通テスト数学で何点ほしいのか?それは必須(*)なのか?を意識してください。
必須(*)というのは一部の大学で行われる足切りで,定員の3倍で足切りとかではなく,〇〇〇点で足切りというように難易度とは関係なく基準点に1点でも満たなければアウトになるタイプのものです。
目標点に1点足りなくても,二次試験で1点挽回すればいいとか,難化したときは周りも点数下がるから目標点に達しなくてもいい,という場合は必須(*)ではありません。

ここでは「60点」「70点・80点」「90点・100点」という風に3種類に分けて10点刻みで紹介します。

必須(*)ではないけど70点が目標なら80点を欲張らずに70点の参考書にチャレンジしてください。
必須(*)で70点なら少し欲張って80点の参考書にチャレンジしてもいいでしょう。

目標点が60点のとき

このレベルでやることはとにかく基礎を徹底的に行い,標準問題をしっかりとることです。そしてこのレベルでは偏りがあっても許されます(たとえば三角関数は3割しかとらないけど微積を9割とる→応用問題はほとんど手をつけない分大問1つ分ぐらいなら解ききる時間を確保できるなど)
次の本は標準問題レベルまでを丁寧に扱っている名著なのでこのレベル帯の人はこの1種類でOKでしょう。

数学IA(第7版)のAmazonは見つかりませんでした。最新情報は数IIBのAmazonのページから検索してください。

これすらも解けないという人はこちらの「試験場であわてない」シリーズを紹介します。↑のが問題集なのに対し,↓は参考書です。ただ,ほとんどの人は2次試験用などにチャート式やFocus Goldを使うことになると思うのであえてこの"参考書"を使う必要はないかなと思います。チャート式などを使わない人や,共通テストの独特の形式になった途端点数がとれなくなる人は買ってみるといいでしょう。

執筆時点で新課程(数IIBCなど)には対応していませんでした。最新情報は各ページから検索してみてください。

なお,二次試験にベクトル・数列・複素数平面がない人や,それらが苦手な人は確率統計のところをオススメします。
ハッキリ言って難易度は低いです。(覚えることが増えるから数学ガチ勢は選ばないことが多いですが,範囲も狭い上に難問パターンがほぼないので標準問題だけで満点が狙えるほどやさしいです。平均点とかを見ると一見低そうに見えますが,数学得意な人が選ばないので平均点を底上げする人たちがいないからであり,決して問題が難しいというわけではありません。)
暗記は苦痛じゃないけど数学的思考が苦手な人ほどオススメです。

目標点が70点のとき

まずは上記の60点対策が出来たうえで,穴(=苦手分野)をなくすことが重要です。先ほどの60点対策に書いた例でいうと三角関数3割しかとらない,というのは70点狙いの人には致命的です。極端にできない分野はなくし,得意な分野は8~9割目指すと全体で7割になります。

そうすると60点用にあげた参考書を完璧にして,多少の応用力がある人なら60点用参考書だけで70点は狙えますが,その「多少の応用力」が不安な場合はまず60点用のマーク式基礎問題集を必ず仕上げたうえで,80点用であげている本にも取り組むといいでしょう。

70点の場合は全範囲の60点対策+80点対策半分(得意分野や頻出分野だけに絞って80点対策の本で強化するなど)になります。つまり,応用の問題集は前から順番に解くというより好きな分野・頻出分野だけを選んでやればいいです。

目標点が80点のとき

このレベルでやることは各大問の最後の問題以外を全部とることです。
イメージとしては

・最後から2番目までの問題で丁寧な誘導で難しい問題を解ききる
・最後の1問はもう1度新たな設定で難しい問題を解く

タイプが多いです。つまり最後の1問を解くためだけに今まで使ってきた時間をもう1度つぎ込むイメージです(実際には解き方を考える時間が省ける分少し早い)
このタイプでなかったとしても最後の1~2問だけ突然誘導が飛躍していてどう手を付ければいいか焦る問題なども出たりします。その場合は突然難易度の上がるところの直前までを全部とりましょう。

最後の1問は時間がかかる上に配点が低いのでここに手を付けたいとなると他の問題のスピードアップも要求されます。なので基本的に膨大な時間のかかる最後1問を捨て,それ以外の誘導付き難問をすべて解くのが基本戦略です。
従来のセンター試験なら満点レベルが要求されます。何と言っても誘導ありなら難問を解かないといけないわけですから。

もちろん得意分野・不得意分野と計算スピードによっては「この大問は最後まで解く・この問題はラスト2問目も捨てる」などあると思うので自分好みにカスタマイズしてくださいね。

参考書としてはまだ60点台にも達していないならまず60点用参考書から始めます。
このレベル帯だと60点は既にとれている人もいるでしょうからその場合は60点用参考書は飛ばして次の参考書をやりましょう。

基礎編・実戦編の2種類ありますが応用問題対策としては実戦編をオススメします。

目標点が90点・100点のとき

ここまで来ると各大問の最後の問題まで取りこぼしてはいけません。このレベルに達した人にとってラスト1問が特別難易度が高いわけではないので時間制限さえなければ80点取れる人は90点取れるでしょうし,90点取れる人は100点も狙えます。あとは膨大な時間のかかるラスト1問のためにそれまでの誘導問題をスピーディーに行い,時間を確保できるかの勝負です。

時間を確保するためには,共通テストで出そうな応用パターンを先回りして演習しておき,類題が出たら思考時間が省略できるとか,そういうレベルまで対策をしたいところです。つまり膨大な演習がいるということです。
ハッキリ言って全大問が初見パターンの問題だったら時間確保は至難の業でしょう。1つ2つは知ってる問題に当たりたいところです。

というわけで難しめの対策本をたくさん量をこなすのがオススメです。

もちろん国公立大学では二次試験対策の方が重要なので,共通テストにかけられる時間は限られているでしょうし,量をこなすのが現実的でない場合は1冊とかで十分です。

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さいごに

何度も言いますが
プランA) 100点用の勉強をして計算ミスして80点になる
プランB) 80点用の勉強をしてミスせず80点をとる
では圧倒的にプランBのほうが簡単です。絶対にミスをなくすことはできませんが目標点+10点用の勉強をするよりは簡単なのでミスを減らすことが重要です。

そして今回お伝えした内容は他の科目にも大抵当てはまります。
たとえば「英語が得意だから英語9割・数学5割にしよう」と思ってる人がいるかもしれません。ですが英語は英語で9割目指す努力と8割用の努力は雲泥の差になっています。結果として「英語8割・数学6割」にしたほうが賢明になるでしょう。低得点から10点あげる労力と,高得点から10点あげる労力は全然違うということを知っておきましょう。それだけ満点は狙いにくいのです。

解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました

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