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上野竜生です。今回は夏休みの数学のオススメ勉強法を教えます

今どのレベルかで考える!

高校3年生ならこの時点で少なくとも数IAIIBまでは終わっているはずです。ここまでできれば共通テスト対策は完全にできます。共通テストを受ける人が多いと思うのでしっかり対策をとりましょう。

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共通テストの過去問や模擬試験をうけてみよう

大体何割ぐらいわかりましたか?各大問の最初の基本問題~ベタな標準問題あたりで解けない場合,それは共通テスト対策というよりは標準的な問題集の問題が解けるようになるまで猛特訓する必要があります。まわりが実戦練習をやっているからといって焦ってもあまり上達しません。自分がまわりより遅れているなら飛び級をせずに順番通りやる必要があります。

一方で時間をかければ最後の問題以外大体の問題はわかるけど時間が足りない...という人や,時間も足りてる人はどんどん実戦練習をやりましょう。各大問の最後の方の問題はベタ問ではないことが多いのでそこで行き詰まる人は標準問題集というよりは実戦練習をやっても大丈夫でしょう。もちろん2次試験で数学を使う人であれば応用問題や発展問題の問題集を重点的にやるのもいいでしょう。

数IIIについて

数IIIについても夏休みの時点で一通り終わってることが望ましいです。最後に習うであろう微分積分がほぼ100%の確率で2次試験に出ますし,ここは発展問題を作りやすいため,教科書レベルを理解しただけでは太刀打ちできないところです。微分積分をはやめに習得しましょう。一方で複素数平面は出題頻度も高くないうえに,かけ算と回転移動の関係さえ理解すれば残りはz=x+iyとおいてごり押し出来る場面も多いです。複素数平面を理解しなくても微分積分は理解できるのでとにかく微分積分をできるようにしましょう。

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2次試験がある人は記述力も鍛えたい

2次試験で答えのみが求められる場合は通常通り答えを正確に出す訓練をすればいいのですが,導出過程などを書く場合は記述力が必要になります。たとえば整数問題で「~を満たすnを全て求めよ。」と出たときに答えがn=1とかn=3とか小さい値だけしか出ないことが多いですが,だからといってn=1,2,3,4,5ぐらいまで代入して正解の値と一致したというのではほとんど点がもらえません(0点かもしれない)

勉強時間ではなくノルマを決めよう

ある程度勉強時間は必要ですが,時間で区切るのはあまりよくありません。ノルマで区切るほうがオススメです。たとえば「1日10時間勉強する」のではなく「今日は三角関数を終わらせる」などにして,もしも早く終わったら残った時間はご褒美として休憩します。そうすれば早く終わらせようとして集中できるので短時間で効果が得られますし,試験問題も早く解くようになります。

問題集の解き方

私は大きく2つに分かれると思っています。

①標準問題集で基礎固め・応用問題集を解くなど,実戦形式でない問題演習をする場合
②共通テスト形式になった問題・志望校の過去問や模擬試験など実戦形式の場合

①基礎固めの場合

形式よりも量が重要になってくるので,ノートなどにとにかく問題を解きます。間違えた問題には問題集にチェックをつけて必ず解きなおしをし,〇になるまでやり直しましょう。これが一通り〇になったらその問題集は卒業です。

たとえば

(1) aの値を求めよ。
(2) aを(1)で求めた値とするときf(x)の最大値を求めよ

みたいなタイプで(1)は解けたけど(2)が出来なかったとします。この場合は問題集に(1)の結果を書きこんでしまって解きなおすときは(1)を認めて(2)だけ解きなおすだけで十分です。

さらに

(1) 一般に整数a,b,c,dが\( a+b\sqrt{2}=c+d\sqrt{2} \)を満たすならばa=cかつb=dを示せ。
(2) (問題の条件を満たす)整数s,tを求めよ。

みたいなタイプで(1)は証明できなかったけど(1)さえ認めれば(2)はできたという場合は(1)だけやり直せば十分です。

あるいは積分や漸化式などの立式まではできたけどそこからの解析ができなかったという場合は問題集に立式まで書いてしまっても良いでしょう。とにかく量をこなしたいので1度出来たところはどんどん省略して数を多くできるようにしましょう。

②実戦の場合

共通テスト・答えだけを解答する私立大学の問題対策

数学ではあまり問題にはならないかもしれませんが実戦で意外と困るのが「スペースの少なさ」です。特に答えだけを書く問題は問題の設定が長い事が多いです。(途中過程が問題に書かれていてその一部が空欄になっているため)普段ノートに広々と書いてた人は共通テストなどになると意外と余白が広くないことがあります。その環境で解く練習をしましょう。読み落としたくない条件には印をつけたり,空欄の上に直接答えを書き込んで見やすくしたり,マークがずれていないか見直したり,自己採点用に答えを書き写すことも練習します。それらをすべて含めた時間配分を訓練するのです。
そのためにはなるべく実際の形式に近い形で問題を印刷かコピーし,そこに書き込む形で時間もはかってやりましょう。

実戦形式になった問題集はそれほど多くないし,ページ数の割には値段も高いことが多いのでこれらの練習を①の基礎固め問題集の時からやろうとするとかなり大変です。この練習(省スペース化・解答欄ミス確認・自己採点用答え書き写し)は②の段階からやればいいでしょう。

記述対策(2次試験用)

数学で記述問題が出た場合,大抵解答用紙はほぼ白紙の紙に自由に書くことが多いです。受けたい大学の解答スペースの面積や縦横の比率などを把握しましょう。それと同じスペース内でできるだけ減点されない記述が重要です。

分からなかった場合でもわかったところまでアピールする練習や,細かい部分(「pCkは1≦k≦p-1のときpの倍数になる」「9のべき乗は1の位が9→1→9→1→・・・を繰り返す」など)は問題演習を重ねた人からすると”当たり前”なので普段の問題演習ではいちいち証明を書かないかもしれませんが,実戦では残り時間や解答スペース,問題のボリュームや出題意図を考えて書くのか書かないのかの判断もして,書くならその解答スペース量や時間感覚もつかんでおきましょう。

①の基礎固めでは自分がわかっていればOKでよかったですが②の実戦演習ではたった数問で合否判定されるという条件を理解したうえで,わかっていることを答案に書けているかを見直しましょう。模範解答と見比べると「9のべき乗は1の位が9→1→9→1→・・・を繰り返す」の証明が自分の答案にはなかったけど頭ではわかってるから〇にしようというのは②の段階では危険です。「数学的帰納法でn=1の場合を省略している。n=kを仮定するという記述を飛ばしている」などは基礎固めの段階ではあるあるですが実戦では致命的です。「割る数が0でないかの確認」「~は一次独立だから」「積分のdxや極限のlimの書き忘れ」など細かい記述でも抜けているのであればそれは減点されていると思って自己採点しましょう。そのような厳しい採点基準を自分で作っておき,それでも減点されなくなるまで訓練しましょう。

まとめると

ポイント
・自分の今の段階にあった勉強をする!時間ではなくノルマ!
・基礎固めの段階ならとにかく量をこなす!
・実戦練習の段階ならとにかく本番と同じ条件で解く!

これらを意識しましょう。夏休みが終わった段階で大きく遅れていると志望校のレベルを下げるハメになります。夏の勉強が合否や志望校のレベルを大きく左右します。

解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました

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