上野竜生です。問161の答えを発表します。
問161
問題
AB=5,BC=7,CA=6の三角形ABCがある。
∠BAC=θとすると\( \cos{\theta}= \frac{ア}{イ} \)である。
また,△ABCの面積は\(ウ\sqrt{エ}\)である。
3点P,Q,Rがそれぞれ辺BC,AB,AC上を動くとする。△PQRの周の長さの最小値を求めたい。
辺ABに対してPと対称な点をP’ , 辺ACに関してPと対称な点をP’’とする。
∠BAP=∠BAP’,∠CAP=∠CAP’’より
∠P’AP’’=オである。
[オ]の選択肢
⓪ θ ① 2θ ② 90°-θ ③ 90°-2θ
④ 90°+θ ⑤ 90°+2θ ⑥ 180°-θ ⑦ 180°-2θ
PQ=P’Q , PR=P’’Rより
PQ+QR+RP=P’Q+QR+RP’’である。
AP=AP’=AP’’より△AP’P’’が,∠P’AP’’=オの二等辺三角形であることに注意して,
P’Q+QR+RP’’の最小値をAPとθで表すと[カ]となる。
[カ]の選択肢
⓪ APsinθ ① APcosθ ② AP(sinθ+cosθ)
③ APsin2θ ④ APcos2θ
⑤ 2APsinθ ⑥ 2APcosθ
以下では,PQ+QR+RPが最小となる位置に点P,Q,Rを固定する。
このときPQ+QR+RP=\( \frac{キクケ}{コサ} \),
AQ=\( \frac{シ}{ス} \)である。
答え
ア/イ=1/5
ウ√エ=6√6
オ=①
カ=⑤
キクケ/コサ=288/35
シ/ス=6/5
解説
ア~エ
余弦定理より
\(\displaystyle \cos{\theta}= \frac{5^2+6^2-7^2}{2\cdot 5\cdot 6}=\frac{12}{60}=\frac{1}{5} \)
相互法則より(0°<θ<180°よりsinθ>0に注意)
\(\displaystyle \sin{\theta}=\sqrt{1-\cos^2{\theta}} = \frac{2\sqrt{6}}{5} \)
△ABC\(\displaystyle = \frac{1}{2}\cdot 5 \cdot 6 \sin{\theta}=15\cdot \frac{2\sqrt{6}}{5}=6\sqrt{6} \)
オ
∠BAP=α,∠CAP=βとするとθ=α+β
∠BAP’=α,∠CAP’’=βなので
∠P’AP’’=α+α+β+β=2(α+β)=2θ
カ
P’Q+QR+RP’’が最小になるのは4点P’,Q,R,P’’が同一直線上にあるときでそのときの
P’Q+QR+RP’’=P’P’’になる。
△AP’P’’はAP’=AP’’=APであり,∠P’AP’’が2θの二等辺三角形なので
AからP’P’’に垂線をおろし,P’P’’との交点をHとすると
P’H=APsinθ,P’’H=APsinθなので
P’P’’=P’H+P’’H=2APsinθ
キクケコサ
PQ+QR+RPの最小値は2APsinθである。
\(\sin{\theta}=\frac{2\sqrt{6}}{5} \)で一定なので,APが最小になることを考える。
APが最小になるのはAP⊥BCになるとき(Aを中心とする半径rの円をr=0から少しずつ大きくしたとき最初にBCと共有点をもつのはBCと接するときで,このときAP⊥BC)
AP⊥BCなのでBC=7と三角形の面積6√6を使うと
\(\displaystyle AP=\frac{12\sqrt{6}}{7} \)
よって\(\displaystyle PQ+QR+RP=2 \cdot \frac{12\sqrt{6}}{7} \cdot \frac{2\sqrt{6}}{5}=\frac{288}{35} \)
シス
ここまではAを上にした図で議論しAP⊥BCを得たが,Cを上にした図で全く同じ議論をするとCQ⊥ABがいえる。
よってAQ=ACcosθ=\(\displaystyle \frac{6}{5} \)
正解者:2名(中西ゆか さま,古姫 さま)
解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました
<高校数学>上野竜生です。数学のオススメ参考書などをよく聞かれますのでここにまとめておきます。基本的にはたくさん買うよりも…
上野竜生です。大学数学の参考書をまとめてみました。フーリエ解析以外は自分が使ったことある本から選びました。 大…
上野竜生です。当サイトでも少し前まで各ページで学習サイトをオススメしていましたが他にもオススメできるサイトはた…