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上野竜生です。今回は不定方程式の応用問題に挑戦してみましょう。どれも難問ですが基本は無理やり因数分解することと工夫して候補を絞り込むことです。

例題1

(1)x3+xy2+2xy-6=0を満たす整数(x,y)の組をすべて求めよ。
(2)x3+xy-9x-3y+1=0を満たす整数(x,y)の組をすべて求めよ。
答え(1)整理すると
\( x(x^2+y^2+2y)=6 \)
\( x,x^2+y^2+2y \)は整数だから
\((x,x^2+y^2+2y)=(1,6),(2,3),(3,2),(6,1),(-1,-6),(-2,-3),(-3,-2),(-6,-1)\)
ここで\( x^2+y^2+2y=x^2+(y+1)^2-1 \geq x^2-1\)であることに注意すると
\((x,x^2+y^2+2y)=(1,6),(2,3)\)
x=1のとき\(y^2+2y=5 \)より\( y=-1 \pm \sqrt{6} \)
となり整数ではないので不適
x=2のとき\(y^2+2y=-1 \)よりy=-1
以上より(x,y)=(2,-1)
(2)整理すると
\( (x-3)(x^2+3x+y)=-1 \)
\( (x-3, x^2+3x+y)=(1,-1),(-1,1) \)
それぞれについて(x,y)を計算すると
(x,y)=(4,-29),(2,-9)
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例題2

x3-y3=98を満たす整数の組(x,y)をすべて求めよ。
答えx>yであることに注意。つまりx-y>0

このあとの因数分解にもありますが
\(x^3-y^3=(x-y)(x^2+xy+y^2) \)で
\( x^2+xy+y^2=(x+\frac{1}{2}y)^2+\frac{3}{4}y^2 > 0\)よりx-y>0 ∴x>y
と説明する他,y=x3は単調増加なのでx3>y3⇒x>y ということもできますね。

\( (x-y)(x^2+xy+y^2)=98 \)より
\( (x-y,x^2+xy+y^2)=(1,98),(2,49),(7,14),(14,7),(49,2),(98,1) \)・・・①
ここで
\( x^2+xy+y^2-(x-y) \\ = x^2+(y-1)x+y^2+ y \\ \displaystyle = (x+\frac{y-1}{2})^2 +\frac{3}{4}y^2 +\frac{3}{2}y-\frac{1}{4} \\ \displaystyle = (x+\frac{y-1}{2})^2 +\frac{3}{4}(y+1)^2-1 \geq -1 \)
なのでこれを満たすものは
\( (x-y,x^2+xy+y^2)=(1,98),(2,49),(7,14) \)・・・②
x-y=1または7のとき偶奇を考えるとx,yの偶奇は異なる。
(x,y)=(偶数,奇数)なら(x2,xy,y2)=(偶数,偶数,奇数)なのでx2+xy+y2=奇数
(x,y)=(奇数,偶数)なら(x2,xy,y2)=(奇数,偶数,偶数)なのでx2+xy+y2=奇数
よって\(x^2+xy+y^2=98,14\)にはならない。
∴x-y=2かつ\(x^2+xy+y^2=49 \)・・・③

3を法とする剰余類で考えるとx-y=1 or 7のとき
(x,y)≡(1,0),(2,1),(0,2)のいずれかである。
それぞれについて\( x^2+xy+y^2 \)を3で割った余りを考えると順に1,1,1となる。
よって\(x^2+xy+y^2=98,14\)にはならない。という説明でもできますね。


③よりx=y+2を代入すると
\( (y+2)^2+(y+2)y+y^2= 3y^2 + 6y+4=49 \)
∴\( 3(y+5)(y-3)=0 \)
(x,y)=(-3,-5),(5,3)

方法はいろいろあります。①の6パターンについて③以降の計算を1つ1つしても解けますが工夫して絞り込みたいところです。大小関係に注目して②で半分に絞り込み,2や3で割った余りに着目してさらに③で半分弱に絞り込みました。そのときのひらめきによっては
①⇒6パターン地道計算
①⇒②⇒3パターン地道計算
①⇒③⇒3パターン地道計算
①⇒②⇒③⇒1パターン計算
のどれでも正解にたどり着きます。今回は6パターン程度ですが12パターンとかになると工夫なしではきつく,x3-y3=○のパターンでも○の数字によっては工夫しないほうが楽な場合と工夫しないとキツイ場合のいろいろあり,臨機応変な発想が必要です。

例題3

5n-9=m2を満たす整数(n,m)の組をすべて求めよ。
答えmが偶数のときm2は4の倍数。
mが奇数のときm=2k+1とすると\( m^2=4k^2+4k+1=4(k^2+k)+1 \)なので4で割った余りは1。
よって右辺を4で割った余りは0または1
左辺を4で割った余りを考える。4を法とした剰余類で考える。
\( 5^n-9 ≡ (-1)^n +3 \)
nが奇数のとき左辺を4で割った余りは2
nが偶数のとき左辺を4で割った余りは0
よってnは偶数である。そこでn=2kとおく。
\( 5^{2k}-m^2=9 \)
\( (5^k+m)(5^k-m)=9 \)とおくことができる。
\( (5^k+m , 5^k-m)=(1,9),(3,3),(9,1),(-1,-9),(-3,-3),(-9,-1) \)
これより\( (5^k,m)=(5,-4),(3,0),(5,4),(-5,4),(-3,0),(-5,-4) \)
kは整数だから\( (5^k,m)=(5,-4),(5,4) \)
よってk=1,m=±4
n=2kだからn=2,m=±4

例題3では中堅大学であれば(1)nは偶数であることを示せ。などといった誘導が付きます。nが偶数なら右辺の平方数とうまく組み合わせて2乗-2乗の因数分解ができるからです。初見では誘導なしで解ききるのは大変ですが,最終的には難関大学受験生は誘導なしで解きたいところです。

 

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