上野竜生です。今回は垂心の位置ベクトルを求めます。垂心はその性質通り垂直条件から求めます。最後に一般の場合の結果も紹介します。
問題
\(\displaystyle \cos{A}=\frac{25+64-49}{2\cdot 5 \cdot 8}=\frac{1}{2} \)より
\(\vec{AB}\cdot \vec{AC}=5 \cdot 8 \cdot \frac{1}{2}=20 \)
\(\vec{AH}=s\vec{AB}+t\vec{AC} \)とおく。
AH⊥BCより\(\vec{AH} \cdot (\vec{AC}-\vec{AB})=0 \)
BH⊥ACより\( ( (s-1)\vec{AB}+ t\vec{AC}) \cdot \vec{AC}=0 \)
\( (s-1) \vec{AB}\cdot \vec{AC}+t|\vec{AC}|^2 =0 \)
\( 20s-20+64t=0 \)
つまり\(5s+16t=5 \)
これを解くと\(\displaystyle s=\frac{11}{15} ,t=\frac{1}{12} \)
よって\(\displaystyle \vec{AH}=\frac{11}{15}\vec{AB}+\frac{1}{12}\vec{AC} \)
おまけの問題
(2)tanA:tanB:tanCを求めよ。
整理すると
(2)余弦定理を用いると
\(\displaystyle \cos{B}=\frac{25+49-64}{2\cdot 5\cdot 7}=\frac{1}{7} \)
\(\displaystyle \cos{C}=\frac{49+64-25}{2\cdot 7\cdot 8}=\frac{11}{14} \)
よってcosA:cosB:cosC=7:2:11
正弦定理よりsinA:sinB:sinC=BC:CA:AB=7:8:5
よってtanA:tanB:tanC=1:4:\(\frac{5}{11}\)=11:44:5
(1)の係数と(2)の比には深い関係がありそうです。しかも(2)の比をすべて足すと11+44+5=60で(1)の分母になってます。実は一般に垂心の位置ベクトルは
と表せることが知られています。
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