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上野竜生です。今回は判別式を紹介します。判別式を使った応用問題も紹介します。判別式は便利でよく使いますよ。

2次方程式\( ax^2+bx+c=0 \)の解は解の公式より
\[ x=\frac{-b \pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a} \]
このルートの中が0以上かどうかで実数解の個数が変わる。そこでルートの中身を判別式として定義して,Dで表す。

POINTxについての2次方程式\( ax^2+bx+c=0 \)において\( D=b^2-4ac \)を判別式という。
D>0のとき,実数解は2個。
D=0のとき,実数解は1個。
D<0のとき,実数解は0個。
注:2次方程式の判別式なのでa≠0であることが前提です。a=0のときは1次式以下なのでこの判別式は使えません。場合分けしましょう。

例題1

次の方程式の実数解の個数をaの値によって場合分けして求めよ。
(1) \(x^2+ax+a=0\)
(2) \( (a+3)x^2+2ax+4=0 \)
答え(1)判別式をDとすると
\( D=a^2-4a=a(a-4) \)
D>0つまりa<0またはa>4のとき実数解2個。
D=0つまりa=0,4のとき実数解1個。
D<0つまり0<a<4のとき実数解0個。
(2)a=-3のとき1次方程式-6x+4=0は実数解1個。
a≠-3のとき2次方程式\( (a+3)x^2+2ax+4=0\)の判別式をDとすると
D/4=\( a^2-4(a+3)=(a-6)(a+2) \)
D>0つまりa<-2またはa>6(a≠-3)のとき実数解2個。
D=0つまりa=-2,6のとき実数解1個。
D<0つまり-2<a<6のとき実数解0個。
以上をまとめると
a>6または-3<a<-2またはa<-3のとき2個。
a=-3,-2,6のとき1個。
-2<a<6のとき0個。
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例題2

(1)\(y=x^2+ax+5 \)とx軸の交点の個数をaの値によって場合分けして求めよ。
(2)\( y=ax^2-x+1\)がx軸に接するようなaの値を求め,そのときの接点を求めよ。

y=f(x)とx軸との交点のx座標はf(x)=0の解なので交点の個数=実数解の個数です。よって判別式で求めることができます。(2)では,接するということは交点1個であることが必要なのでやはり判別式が使えます。

答え(1)判別式をDとすると\( D=a^2-20 \)
よってD>0のときつまり\( a<-2\sqrt{5},a>2\sqrt{5} \)のとき交点2個。
D=0のときつまり\( a=\pm 2\sqrt{5} \)のとき交点1個。
D<0のときつまり\( -2\sqrt{5}<a<2\sqrt{5} \)のとき交点0個。
(2)判別式をDとするとD=0のとき接する。
\( D=1-4a=0\)より\(\displaystyle a=\frac{1}{4} \)
このとき\(\displaystyle \frac{1}{4}x^2-x+1=\frac{1}{4}(x-2)^2 \)なので交点のx座標はx=2。つまり交点は(2,0)。
a=0のときも実数解は1個ですが,1次式のときは接しているとはいいません。もし共有点が1個になるようなaを求めよ,であればa=0も答えに入れましょう。

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