宝くじの確率・期待値の計算方法

上野竜生です。

宝くじの確率の計算などをやってみようと思います。ただしここでは一般論を考えてみたいと思います。

宝くじの確率・期待値

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まずは比較的シンプルな場合

1等 x1 確率p1
2等 x2 確率p2
ハズレ 0円 1-p1-p2

こんな極端な宝くじはあまりみかけませんが2種類の当たりがあるパターンで計算すれば3種類でも4種類でも同様にできるのでまずは2種類の当たりで考えてみます。

この宝くじの平均(期待値)はx1p1+x2p2(円)ですね。

分散を求めるため,まずは二乗平均を考えるとその結果は
\( x_1^2 p_1+x_2^2 p_2 \)となります。よって分散
\( x_1^2 p_1+x_2^2 p_2 -( x_1p_1+x_2p_2)^2 \)となり,これに平方根を付けたものが標準偏差となるわけです。

2枚買った時

単純に計算します。

  • 2枚とも1等:2x1円で確率p12
  • 1枚が1等,もう1枚が2等:x1+x2円で確率2p1p2
  • 2枚とも2等:2x2円で確率p22
  • 1枚が1等,残りはハズレ:x1円で確率2p1(1-p1-p2)
  • 1枚が2等,残りはハズレ:x2円で確率2p2(1-p1-p2)
  • 残りは0円です。

これらより平均(期待値)は

\( 2x_1p_1^2 + 2(x_1+x_2)p_1p_2+2x_2p_2^2+2x_1p_1(1-p_1-p_2)+2x_2p_2(1-p_1-p_2)\\=2x_1p_1+2x_2p_2 \)

で1枚のときのちょうど2倍。2乗平均

\( 4x_1^2p_1^2+2(x_1+x_2)^2p_1p_2+4x_2^2p_2^2+2x_1^2p_1(1-p_1-p_2)+2x_2^2p_2(1-p_1-p_2)\\=2x_1^2p_1^2+4x_1x_2p_1p_2+2x_2^2p_2^2+2x_1^2p_1+2x_2^2p_2 \)

よって分散

\( (2x_1^2p_1^2+4x_1x_2p_1p_2+2x_2^2p_2^2+2x_1^2p_1+2x_2^2p_2)\\-(4x_1^2p_1^2+8x_1x_2p_1p_2+4x_2^2p_2^2)\\=-2x_1^2p_1^2-4x_1x_2p_1p_2-2x_2^2p_2^2+2x_1^2p_1+2x_2^2p_2\)

となりこれも1枚の時のちょうど2倍。よって標準偏差は\( \sqrt{2} \)倍です。

これは当たりが2種類でなくてもいえることです。よってn枚買ったときの平均はn倍,分散はn倍,標準偏差は\(\sqrt{n}\)倍になります。

これはつまり,nを大きくするとだんだんズレが少なくなることを意味します。(普通1枚でσずれるならn枚でnσずれるべきなのに\(\sqrt{n}\sigma \)しかズレないため)

最近の宝くじは1枚300円で売られている場合,平均は130~150程度,標準偏差は150000~200000程度です。

仮に平均150,標準偏差15万としてn枚買うと,平均150n,標準偏差15万√nなので

儲けの期待値は150n-300n(購入金額)=-150n,標準偏差は15万√nです。

n=1,2,ぐらいでは実感がわかないかもしれませんがn=100万枚買ってみると

儲けの期待値(の絶対値)と標準偏差が同じになります。ということはかなり大損ですね。

標準正規分布の場合、平均±標準偏差の間に入る確率は68.3%とされています。つまりこの結果は正規分布に近似すると-2σ以上0以下(σは標準偏差)になる確率が約68.3%ということで平均+標準偏差となる割とレアなケースでさえ0円にしかならないことを意味します。
単純に全パターン買えば確実に大損なのでこれだけ言いたいのならこんな複雑な計算はいらないのですが・・・

100万とまでいかなくてもn=100やn=10でもすでに損をしています。

宝くじを10枚買わないと夢がないという人もいるようですが宝くじは買えば買うほど安定して損をするというのが結論になります。

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コメント

  1. はろういん より:

    上野竜生さま、はじめまして。現在販売中の「ハロウィンジャンボ宝くじ」を1枚だけ買ったとき、3億円が当たる確率は「1000万分の1」ですが、1000万円以上が当たる確率は「何分の何」でしょうか?
    なお、1ユニット(1000万枚)あたりの賞金と本数は次の通りです。

    1等 3億円 1本
    1等の前後賞 1億円 2本
    1等の組違い賞 10万円 99本
    2等 1000万円 2本
    3等 100万円 10本
    4等 3000円 10万本
    5等 300円 100万本
    ハロウィン賞 1万円 3万本

  2. はろういん より:

    ※問題文を正確に記載したものを再投稿させていただきます

    上野竜生さま、こんにちは、はじめまして。突然ですが問題(かなりの難問)です。
    10/11~10/31まで販売中の「ハロウィンジャンボ宝くじ」(第728回全国自治宝くじ)を1枚だけ買ったとき、1等3億円が当たる確率は「1000万分の1」、1億円以上が当たる確率は「1000万分の3」ですが、1000万円以上が当たる確率は「何分の何」でしょうか?
    なお、1ユニット(1000万枚)あたりの賞金と本数は次の通りです。

    1等 3億円 1本
    1等の前後賞 1億円 2本
    1等の組違い賞 10万円 99本
    2等 1000万円 2本
    3等 100万円 10本
    4等 3000円 10万本
    5等 300円 100万本
    ハロウィン賞 1万円 3万本

    • 上野竜生 より:

      m=1000万とする。

      重複で当選することを考えない場合は単純に1000万分の5(=200万分の1)です。
      重複で当選することを考える場合
      2つの2等は重複しない(同じ等級で同じ番号が抽せんされた場合、あとの方をやり直す)ので1等と2等が重複するかを考えればよい。
      (1等またはその前後賞)と(2等)の当選番号が2つ重複するとき
      その確率は6/m(m-1)
      この場合1000万円以上当たるのは3/m

      (1等またはその前後賞)と(2等)の当選番号が1つ重複するとき
      その確率は6(m-3)/m(m-1)
      この場合1000万円以上当たるのは4/m

      (1等またはその前後賞)と(2等)の当選番号が1つも重複しないとき
      その確率は(m-3)(m-4)/m(m-1)
      この場合1000万円以上当たるのは5/m

      これらの和を計算する。
      6/m(m-1) × (3/m) + 6(m-3)/m(m-1) × (4/m) + (m-3)(m-4)/m(m-1) × (5/m)
      ={18+24(m-3)+5(m-3)(m-4)}/m^2(m-1)
      ={5m^2 – 11m +6}/m^2(m-1)
      =(5m-6)/m^2
      =49999994/100兆
      =24999997/50兆
      ではないでしょうか