○○から接線は何本引けるか?

上野竜生です。○○から接線が何本引けるか,という問題は頻出ですが初見では難しいです。頻出のパターンと,ひっかけ問題も含めて解説します。

接線の本数問題

スポンサーリンク

典型問題

(X,Y)から\( y=x^3-3x \)に3本の接線がひけるような(X,Y)の領域を図示せよ

接線の問題なのでまず接点を(t,f(t))とおくことから始めましょう。

答え

\( f(x)=x^3-3x \)とおき,接点を\( (t,f(t))\)とする。接線の式は

\( y-f(t)=f'(t)(x-t) \\
y-(t^3-3t)=(3t^2-3)(x-t) \)

これが(X,Y)を通るから

\( Y-(t^3-3t)=(3t^2-3)(X-t) \)

これをtについて整理し,tについての関数とみる。(X,Yを定数とみる)

\( Y-t^3+3t=3t^2X-3X-3t^3+3t \)

\( 2t^3-3Xt^2+(3X+Y) =0 \)

これの左辺をg(t)とおく。g(t)=0が異なる3つの実数解をもつ条件を求めればよい。(異なる接点が3つ)

\( g'(t)=6t^2-6Xt \)より極値の候補はt=0,X

X=0のときg(t)は極値を持たない。

X≠0のときg'(t)はt=0,Xの前後で符号が変わるので極値をもつ。よって異なる3つの実数解をもつ条件は極大値と極小値が異符号であること,つまり

\( g(0)g(X)<0 \)である。

\(g(0)=3X+Y , g(X)=-X^3+3X+Y \)より

「\( 3X+Y>0 \)かつ\(-X^3+3X+Y<0 \)」または
「\( 3X+Y<0 \)かつ\(-X^3+3X+Y>0\)」である。整理すると

「\(Y>-3X \)かつ\(Y<X^3-3X=f(X) \)」または
「\(Y<-3X \)かつ\(Y>X^3-3X=f(X) \)」である。

これを図示すると下の斜線部分。ただし境界は含まない。

問題の答え1

この問題では「接点の数=接線の数」を使いました。3次関数ではそれが成り立ちますが4次関数以上では成り立ちません。どんな時に成り立ってどんな時に成り立たないのか考えてみましょう。

例題2

(X,Y)から\(y=e^x\)に2本の接線が引けるような(X,Y)の領域を図示せよ。

多項式ではありませんが同様に行います。接点からはじめることを忘れずに!

答え

\( f(x)=e^x \)とし,接点を\( (t,e^t) \)とおくと接線の式は

\(y-f(t)=f'(t)(x-t)\) つまり,\(y-e^t=e^t(x-t) \)

これが(X,Y)を通るから\(Y-e^t=e^t(X-t) \)

整理すると\( te^t-(X+1)e^t+Y=0 \)

この左辺をg(t)とおき,g(t)=0が異なる2つの実数解をもつ条件を考える。

\( g'(t)=te^t+e^t-(X+1)e^t=e^t(t-X) \)

よって増減表は下の通り

\(\begin{array}{c|ccc} t & \cdots & X & \cdots \\ \hline g'(t) & – & 0 & + \\ \hline g(t) & \searrow & g(X) & \nearrow \end{array}\)

y=g(t)のグラフ

\( \displaystyle \lim_{t\to -\infty} g(t)=Y , \lim_{t\to \infty} g(t)=\infty , g(X)=Y-e^X\)より求める条件は

\(Y>0\)かつ\(g(X)=Y-e^X<0 \)

よって\( 0<Y<e^X \)

問題の答え2

この問題もこれでOKです。

例題3

(-1,Y)から\(y=f(x)=x^4-8x^3+22x^2-25x+9\)にひける異なる接線が1本となるようなYの値を求めよ。

答え

接点を(t,f(t))とすると接線の式は
\( y-f(t)=f'(t)(x-t) \)

(-1,Y)を通るから
\( Y-(t^4-8t^3+22t^2-25t+9)=(4t^3-24t^2+44t-25)(-1-t) \)

整理すると
\(3t^4-12t^3-2t^2+44t+(Y-34)=0\)

左辺をg(t)とおき,g(t)=0が異なる1つの実数解をもつ条件を調べる。

\( g'(t)=12t^3-36t^2-4t+44 = 4(t+1)(3t^2-12t+11) \)

\(g'(t)=0\)を解くと\(\displaystyle t=-1 , \frac{6 \pm \sqrt{3}}{3}\)

よって増減表は下の通り

\(\begin{array}{c|ccccccc} t & \cdots & -1 & \cdots & \frac{6 – \sqrt{3}}{3}  & \cdots & \frac{6+\sqrt{3}}{3} & \cdots \\ \hline g’(x) & – & 0 & + & 0 & – & 0 & + \\ \hline g(t)  & \searrow & Y-65 & \nearrow & g(\frac{6-\sqrt{3}}{3}) & \searrow & g(\frac{6+\sqrt{3}}{3}) & \nearrow \end{array}\)

\( \displaystyle g(\frac{6+\sqrt{3}}{3})\)を求める。

\( g(t)=(t^2-\frac{13}{3})(3t^2-12t+11)-8t+Y+\frac{41}{3} \)より
\( \displaystyle g(\frac{6+\sqrt{3}}{3})= \frac{-48-8\sqrt{3}}{3}+Y+\frac{41}{3}=Y+\frac{-7-8\sqrt{3}}{3}>g(-1)\)

よって実数解が1個となるのはg(-1)=0のとき,つまりY=65

これでは不十分なのです。この場合は二重接線というものがあるのでそれも計算する必要があります。

二重接線をmx+nとおくと

\(x^4-8x^3+22x^2-(25+m)x+(9-n)=(x-\alpha)^2(x-\beta)^2 \)とかける。

これを係数比較して解くと,\( \alpha=1, \beta=3 , m=-1 , n=0\)

よって二重接線の方程式はy=-xであり,この線上のx=-1の点は(-1,-1)

よってY=-1のときも異なる接線は1本しかひけない。

以上より答えはY=-1 , 65

このパターンはほぼ出ません。というより接線の数=接点の数として考えれば大体は十分です。

この場合分けは

・異なる接点が1個のとき と

・異なる接点は2個だが重なっているとき

の場合分けとなります。

数学はもちろん他の科目も勉強できる「スタディサプリ」なら人気講師の授業動画で、塾にいかなくてもまるで塾にいったかのような勉強ができます。塾と比較すると格安で、しかも無料おためしもできます。当サイトオススメのサイトです。


スタディサプリについて解説したページはこちら
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする