面積による不等式の証明

上野竜生です。今回は数列の和の不等式の証明で面積を使って積分するものを紹介します。題材はオイラー定数に関係する有名事実です。
 面積による不等式の証明
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例題

(1) \(\displaystyle \log{(n+1)} < \sum_{k=1}^n \frac{1}{k} < 1+\log{n} \)を示せ。
(2) \(\displaystyle 0< \left( \sum_{k=1}^n \frac{1}{k} \right) – \log{n} <1 \)を示せ。
(1)を認めて(2)を先に示します。
(1)の各辺からlognをひくと
\(\displaystyle \log{\frac{n+1}{n}} < \left(\sum_{k=1}^n \frac{1}{k} \right) – \log{n} <1 \)
左辺>0より成立。
(1)を示します。

答え

(1)図1より次が成り立つ。
<図1>
図1
\(\displaystyle \int_{k}^{k+1} \frac{1}{x} dx < \int_{k-1}^k \frac{1}{k} dx < \int_{k-1}^k \frac{1}{x}dx \)
よって\(\displaystyle \sum_{k=1}^n \int_k^{k+1} \frac{1}{x}dx < \sum_{k=1}^n \frac{1}{k} < 1+\sum_{k=2}^n \int_{k-1}^k \frac{1}{x}dx \)
整理すると
\(\displaystyle \int_1^{n+1} \frac{1}{x} dx < \sum_{k=1}^n \frac{1}{k} < 1+\int_1^n \frac{1}{x}dx \)・・・(*)
\(\displaystyle [\log{x}]_1^{n+1} < \sum_{k=1}^n \frac{1}{k} < 1+[ \log{x} ]_1^n \)
\(\displaystyle \log{(n+1)} < \sum_{k=1}^n \frac{1}{k} < 1+\log{n} \)
となり(1)は成立。
図1の下にある式の左辺を①,右辺を②とすると
①は水色部分,真ん中の辺はオレンジ色の部分(2つあるけど面積は同じです。どちらか片方の面積),②は赤色の部分となります。
最初の図1の説明がかえってわかりにくければ図2をかき,(*)式から始めてもいいでしょう。
<図2>
図2
ちなみに下の図のように面積を台形で比較すると
図3
\(\displaystyle \frac{1}{2}\left\{\left(1+\frac{1}{2} \right)+ \left(\frac{1}{2}+\frac{1}{3}\right) + \cdots + \left( \frac{1}{n-1}+\frac{1}{n} \right) \right\} > \int_1^n \frac{1}{x}dx =\log{n} \)
\(\displaystyle \frac{1}{2}+\left( \frac{1}{2}+\cdots + \frac{1}{n-1}\right) + \frac{1}{2n} > \log{n} \)
\(\displaystyle 1+\frac{1}{2}+\cdots +\frac{1}{n-1}+\frac{1}{n} > \log{n}+\frac{1}{2}+\frac{1}{2n} \)
となり(2)と同様のことをすると左辺が0ではなく\(\frac{1}{2} \)になります。
つまり\(\displaystyle \lim_{n\to \infty} \left\{ \left(\sum_{k=1}^n \frac{1}{k} \right)-\log{n} \right\} \)
は\(\frac{1}{2}\)以上1以下に収束するのです。(これをオイラー定数という。)
オイラー定数は0.577・・・であることが知られています。
(本当は単調性も調べる必要がありますがすぐにわかります)

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