数列の極限の求め方その1(分数式・有理化)

上野竜生です。極限値を求める問題は記述するときに不十分な答案を書いてしまいがちです。わかってるのに点数にならないのはもったいないので答案の書き方を意識して解くようにしましょう。今回は数IIIレベル1つめの内容として分数式と分子の有理化を扱います。

極限の計算

数列の極限(特にn→∞にする場合)の基本的な解法パターンはこんな感じです。

  • 分数式の場合,分母の最高次の項で分母分子を割る。(part1)
  • √を含んだ場合、分子を有理化(part1)
  • \(r^n\)を含んだ場合,等比数列の極限が使えるように無理やり変形(part2)
  • ハサミウチの原理・追い出しの原理を使う(part3)
  • 漸化式で与えられた数列の場合(part4)
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分数の場合

次の極限を求めよ。
\(\displaystyle  \lim_{n \to \infty} \frac{(2n+1)^2}{n^2 +1} \)

このような分数式の場合は分母の最高次の項で分母分子を割るのが基本です。

慣れると最高次の係数を見て「あ、4だな。」と思い途中式をとばして「=4」と書いて終わりがちですが高校数学ではそこが問われてますから必ず途中式を見せる必要があります。

答え\(\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{4n^2 + 4n +1}{n^2 +1}=\lim_{n \to \infty} \frac{4 + \frac{4}{n} + \frac{1}{n^2}}{1 +\frac{1}{n^2}}=4 \)

\(\left( ∵ \displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} = \lim_{n \to \infty} \frac{1}{n^2}=0\right)\)

かなり丁寧に書いていますがこの場合,これぐらい書いておかないと差がつかないと思います。他にひと手間加えていれば最後の∵はなくてもいいでしょう。書いておいたほうが丁寧ですが。

間違いやすいポイント:limの下に書いてある小さい文字を先入観で決めつけない!

次の例題を見てみましょう。n→∞ではないので正確にはこの単元で扱いませんが簡単な例なので一度見てみましょう。

例題:次の極限を求めよ。
\(\displaystyle \lim_{x \to 0} \frac{(2x+1)^2}{x^2 +1} \)

さっきと同じで最高次の係数で・・・4としてしまうと不正解です。

こういうところでのミスが多いです。これは不定形ではないのでそのままx=0を代入して答えは1です。0への極限なのか∞への極限なのかチェックしましょう。

この例題ではなく
\( \displaystyle \lim_{x \to \infty} \frac{\sin{x}}{x}=1? \)(正解は0)
でミスが目立ちます。(この計算は後で習います)

√を含めば有理化

次の極限を求めよ。
\( \displaystyle (1) \lim_{n \to \infty} \frac{1}{\sqrt{n^2+n}-n} \hspace{ 10pt }
(2) \lim_{n \to \infty} \sqrt{n+5} – \sqrt{n} \)

これも有理化した式を必ず答案上に残します。分母だけではなく分子を有理化する可能性もあります。そのあとで先ほどと同様分母の最高次の項で分母分子を割る解法に帰着されます。

答え(1)

\(\displaystyle  \begin{eqnarray}
& & \lim_{n \to \infty} \frac{(\sqrt{n^2+n}+n)}{(\sqrt{n^2+n}-n)(\sqrt{n^2+n}+n)} \\
&=& \lim_{n \to \infty} \frac{\sqrt{n^2+n}+n}{n} \\
&=& \lim_{n \to \infty} \frac{\sqrt{1+\frac{1}{n}}+1}{1}\\
&=& 2
\end{eqnarray} \)

(2)

\( \displaystyle \begin{eqnarray}
& & \lim_{n \to \infty} \frac{\sqrt{n+5} – \sqrt{n}}{1} \\
&=& \lim_{n \to \infty} \frac{(\sqrt{n+5} – \sqrt{n})(\sqrt{n+5} + \sqrt{n})}{\sqrt{n+5} + \sqrt{n}} \\
&=& \lim_{n\to \infty} \frac{5}{\sqrt{n+5} + \sqrt{n}} \\
&=& 0 \end{eqnarray}\)

このように考えればできますね。

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