複素数列

上野竜生です。今回は複素数列に関する問題を扱います。

複素数列

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例題1

複素数平面上の点Pnを次のように定める。
・P0,P1を表す複素数はそれぞれ0,1。
・Pn(n≧2)はPn-1を通り,直線Pn-1Pn-2を反時計回りに60°回転させた半直線上にとり,PnPn-1の長さがPn-1Pn-2の長さの半分となるようにとる。nを無限に大きくしたとき,Pnが限りなく近づく点をPとする。
Pの実部と虚部を求めよ。

Pnを表す複素数をznとすると
\(\displaystyle \frac{z_n-z_{n-1}}{z_{n-1}-z_{n-2}}=\frac{1}{2}(\cos{60°}+i\sin{60°}) \)
まではすぐ立式できますがこれは隣接3項間漸化式になっていることに気づけると数列の知識が使えます。
一般に
\(\displaystyle \frac{z_n-z_{n-1}}{z_{n-1}-z_{n-2}}=\alpha \)ならば
\( z_n=(\alpha+1)z_{n-1}-\alpha z_{n-2} \)
\( z_n-z_{n-1}=\alpha(z_{n-1}-z_{n-2}) \)
\( z_n-\alpha z_{n-1}=z_{n-1} – \alpha z_{n-2} \)=一定
となりますね。それを使って解いてみましょう。

答えPnを表す複素数をznとするとz0=0,z1=1
\(\displaystyle \frac{z_{n+2}-z_{n+1}}{z_{n+1}-z_{n}}=\frac{1}{2}(\cos{60°}+i\sin{60°})=\frac{1+\sqrt{3}i}{4} \)
ここで\(\displaystyle \alpha = \frac{1+\sqrt{3}i}{4}\)とおく。\(z_{n+2}-z_{n+1}=\alpha(z_{n+1}-z_n ) \)より
\(z_{n+1}-z_n= \alpha^{n} \)・・・①
\(z_{n+2}-\alpha z_{n+1}=z_{n+1}-\alpha z_n \)より
\(z_{n+1}-\alpha z_n= 1 \)・・・②①-②より
\( (\alpha-1) z_{n} = \alpha^n-1 \)
つまり
\( (\alpha-1) z_{n}+1 = \alpha^n \)
\( |\alpha|<1 \)に注意して極限をとると
\(\displaystyle \lim_{n\to \infty}| (\alpha-1) z_{n}+1| = \lim_{n\to \infty} |\alpha^n| = 0 \)
よって
\(\displaystyle (\alpha-1) \lim_{n\to \infty} z_n +1=0 \)
となるから
\(\displaystyle \lim_{n\to \infty} z_n = \frac{1}{1-\alpha}\)
\(\displaystyle \frac{1}{1-\alpha}=\frac{1}{1-\frac{1+\sqrt{3}i}{4}}=\frac{4}{3-\sqrt{3}i}=\frac{4(3+\sqrt{3}i)}{(3-\sqrt{3}i)(3+\sqrt{3}i)}=\frac{3+\sqrt{3}i}{3} \)
よって実部は1。虚部は\(\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{3} \)

例題2

複素数列を次のように定める
\( z_1=i \)
\( \displaystyle z_{n+1}=\frac{1+\sqrt{3}i}{2} z_n +1-\sqrt{3}i \)
このときすべての自然数nについて\(z_n \)がある円の円周上にあることを示しその中心と半径を求めよ。

通常の漸化式と同じでまずは特性方程式を解きます。
\(\displaystyle \alpha =\frac{1+\sqrt{3}i}{2} \alpha +1-\sqrt{3}i \)
\(\displaystyle \frac{1-\sqrt{3}i}{2} \alpha =(1-\sqrt{3}i) \)よりα=2
あとは両辺から2を引いてみれば漸化式が解けます。
ただしこの問題では\(|z_n-a|=b \)の形にまでもっていくだけでOKなのでそこまでしなくても良いです。

答え両辺から2をひくと
\(\displaystyle z_{n+1}-2=\frac{1+\sqrt{3}i}{2} z_n -1-\sqrt{3}i = \frac{1+\sqrt{3}i}{2} (z_n-2)\)
つまり
\(\displaystyle |z_{n+1}-2|=\left| \frac{1+\sqrt{3}i}{2}\right| |z_n-2|=|z_n-2| ∵\left|\frac{1+\sqrt{3}i}{2} \right|=1\)
よって\( |z_n-2| \)の値は常に一定でその値は\( |z_1-2|=\sqrt{5} \)
ゆえに\(z_n \)は2を中心とする半径\(\sqrt{5} \)の円周上に存在する。

もちろん最後まで漸化式を解いてから導くこともできますが絶対値をとる発想を知っていればこれだけで解けてしまいます。

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