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上野竜生です。今回は放物線の直交する接線の交点の軌跡を紹介します。特に新しいことはなく時間がない人は読まなくてもいいレベルですが,有名事実なのでこのまま出題される可能性があります。

例題

y=ax2(a≠0)上の異なる2点からひいた接線が直交するとき,その交点の軌跡を求めよ
答え\(y=ax^2 \)上の異なる2点を\(  (p,ap^2), (q,aq^2) \)とおく。(p≠q)
点\( (p,ap^2) \)から引いた接線の方程式は
\( y-ap^2 = 2ap(x-p) \)
整理すると\(y=2apx -ap^2 \)・・・①
同様に点\( (q,aq^2) \)から引いた接線の方程式は
\(y=2aqx -aq^2 \)・・・②
接線が直交するから傾きの積が-1。よって
(2ap)(2aq)=-1
∴\( pq=-\frac{1}{4a^2} \)・・・③
①②の交点のx座標は
\( 2apx-ap^2=2aqx-aq^2 \)より\(\displaystyle x=\frac{a(p^2-q^2)}{2a(p-q)}=\frac{p+q}{2} \)
よって交点の座標は
\( \displaystyle \left( \frac{p+q}{2}, apq \right) \)
よって\(\displaystyle X=\frac{p+q}{2} , Y=apq \)とおいてここからp,qを消去すればよい。③より
\( Y=-\frac{1}{4a} \)・・・④
となるからこれが求める軌跡である。
軌跡の限界を調べる。③を動きながらp,qが動くときp,qは2次方程式
\(t^2-(p+q)t+pq=t^2-2X-\frac{1}{4a^2} = 0 \)
の解であるから判別式をDとすると
\( D/4=X^2+\frac{1}{4a^2} >0 \)
がすべてのXで成り立つのでXの範囲はすべての実数である。

∴④上のすべての点を通る。
よって求める軌跡は直線\(\displaystyle  y=-\frac{1}{4a} \)

ちなみにこれは数IIIで習う放物線の準線と一致しています。割と有名事実なのでこのままテストに出題されるかもしれません。パラメータ消去する方法が独特(というより最初から消去されているような形)なので戸惑うかもしれません。結果が直線になるということだけ記憶にあればパラメータ消去で戸惑わなくてすむでしょう。

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