上野竜生です。漸化式で余りに着目するタイプの問題を扱います。注意することはたとえそれが一般項を求められるタイプの漸化式であったとしても求めないほうがエレガントであるということです。なお,漸化式は数Bで習うのでまだ習ってない人は1度飛ばしてもいいです。(ただ数Bの一般項を求める部分は正攻法では使わないので習ってなくても直感的に理解はできると思います)

例題1

an+2=5an+1-6an
a1=0,a2=1
anが5の倍数になるようなnの条件を求めよ。

解1 実際に一般項を求める

答え(隣接3項間漸化式を解く過程は省略)解くと
\( a_n= 3^{n-1} – 2^{n-1} \)
5を法とする剰余類で考える
34≡81≡1(mod5)
24≡16≡1(mod5)
なのでkを自然数とすると
a4k ≡ 34(k-1)+3 -24(k-1)+3≡33・34k-23・24k≡27-8≡4
同様にすると
a4k-1≡34(k-1)+2 – 24(k-1)+2 ≡9-4≡0
a4k-2≡34(k-1)+1 – 24(k-1)+1 ≡3-2≡1
a4k-3≡34(k-1) – 24(k-1) ≡1-1≡0
よって5の倍数になるのはnを4で割った余りが1または3のとき,つまりnが奇数のとき。

この解法はたまたま一般項が綺麗になったのでできる技です。一般にはそううまくはいきませんので解2を推奨します。

解2 5で割った余りで考える

答え5を法とする剰余類で考える。漸化式より
an+2=5an+1-6an=5(an+1-2an)+4an
5(an+1-2an)は5の倍数だから
an+2を5で割った余りと4anを5で割った余りは等しい
つまり
an+2≡4an≡-an(mod 5)
a1=0なのでnが奇数の時はan≡0(mod 5)
a2=1なのでnが偶数の時はan≡\((-1)^{\frac{n}{2}+1}\) (mod 5)
∴偶数の時はanを5で割った余りは1または4。
よって5の倍数になるのはnが奇数のとき。
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例題2

an+2=4an+1+an
a1=1,a2=2
anが3の倍数になるようなnをすべて求めよ。

一般項を求めると
\[a_n =\frac{1}{2}(2+\sqrt{5})^{n-1} + \frac{1}{2}(2-\sqrt{5})^{n-1} \]
となるのでここから求めることは絶望です。例題1の解2の方針で解く必要があります。ところで3で割った余りとして考えられるのは0,1,2の3通りです。よって3×3=9なので
\( (a_1,a_2),(a_2,a_3),(a_3,a_4),(a_4,a_5),(a_5,a_6),(a_6,a_7),(a_7,a_8),(a_8,a_9),(a_9,a_{10}),(a_{10},a_{11}) \)をそれぞれ3で割った余りを考えると10組の中に互いに等しい2組・・・(★)が必ず存在します。隣接3項間漸化式なので直前の2つの余りが決まれば次の余りが決まります。ということは(★)のところから先は帰納的に等しくなるので少なくとも10番目までに必ず周期性が見つかるということです。それを踏まえて周期性を見つけましょう。

答え3を法とする剰余類で考えると
an+2≡an+1+an
a1≡1,a2≡2なので順番に計算すると
a3≡0, a4≡2, a5≡2, a6≡1, a7≡0, a8≡1, a9≡1, a10≡2
となりa9,a10を3で割った余りはa1,a2を3で割った余りとそれぞれ等しいので以降は周期的に変化する。
よって3の倍数になるのはnを8で割った余りが3または7のとき。
よってn=8k-5, 8k-1(kは自然数)

考え方さえわかればそれほど難しくないですがどうしても一般項を求めがちです。考え方を間違えないようにしましょう。

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