集合と命題の基本

上野竜生です。集合と命題の基本を学びましょう。

集合と命題 基本

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集合のかきかた

集合A={n|nは0以上10以下の偶数}とかけばA={0,2,4,6,8,10}です。このように集合は{}の中に当てはまる要素をすべて書く書き方と,{|}の|の左側に変数,右側に変数が満たす条件をかく方法があります。

要素

A={1,2,3}とします。Aの中に入っているものをAの要素といいます。1はAの要素ですが,4はAの要素ではありません。これを数学で以下のように表現します。

・\( 1 \in A \)

・\( 4 \notin A \)

ちなみにAを左辺にもってくると記号は左右反転します。つまり,

・\( A\ni 1 \)

などと書きます。

部分集合

Aの要素がすべてBの要素に含まれるとき,AはBの部分集合と言います。

A={1,2,3} , B={1,2,3,4,5}ならAはBの部分集合です。これを\( A \subset B \)と書きます。

なお,A={1,2,3,4,5,6,7,101},B={1,2,3,4,・・・,100}のときほとんど部分集合に近いですが101がBの要素ではないためAはBの部分集合ではありません。これを\( A \not \subset B \)と書きます。

これもBを左辺にすると記号の左右が反転します。つまり\( A \subset B \)は\( B \supset A\)ともかけます。

例題 次の表現は正しいか,○×で答えよ。
(i) \( 2 \in \{1,2,3\} \)
(ii) \( \{2\} \in \{1,2,3\} \)
(iii) \( 2 \subset \{1,2,3\} \)
(iv) \( \{2\} \subset \{1,2,3\} \)

(i)A={1,2,3}とします。2はAの要素なので○です。

(ii) {2}という集合はAの要素ではありませんので×です。

高校数学ではほぼ出てきませんが集合の集合も定義できます。
\( \{2\} \in \{ \{1\} , \{2\} , \{3\} \} \)の場合右辺は{1}という集合,{2}という集合,{3}という集合を要素とする集合なので{2}は右辺の要素であり○になります。
ややこしくなるので高校範囲ではこういうのは考えなくても良いです。

(iii) 左辺はそもそも集合ではないので部分集合ではありません。×

(iv)左辺に含まれるすべての要素(今回は2のみ)は右辺の要素になっています。なので部分集合です。○

このような記号の使い分けがセンターではよく問われます。(それ以降高校ではあまり意識することはないですが・・・)

命題

命題とは真(あってる)か偽(まちがってる)かハッキリいえるものです。

<命題の例>

  • 100は99より大きい
  • 100は101より大きい(まちがってるとハッキリいえます)
  • 正三角形は1つの内角が60°である ・・・など

<命題ではない例>

  • 100は大きい(大きいという人もいれば小さいという人もいます)
  • 5000兆円は大金である。
  • 犬は可愛い など・・・

真偽

命題が常に正しいとき真,間違ってるとき偽といいます。

「AならばB」の真偽はAが偽またはBが真のとき真といいます。

例題:次の命題の真偽を判定せよ。
(i) 5は整数である。
(ii) x>1ならばx>2である。
(iii) x=x+1ならば1+1=9である。
(iv) a>0ならば\( x^2=a \)を満たす実数xが存在する。

(i) あきらかに真。

(ii) x=3など大きい数を考えると正しそうに見えますがx=1.1などを考えるとx>1は満たすのにx>2を満たさない場合があります。よって偽。

このように間違ってる例が1つでもあると偽になります。ほとんど正しいが1つだけ成り立たない場合などが出題されることも多く間違えやすいので注意です。

(iii) x=x+1を整理すると0=1。これ自体が偽なのでこの命題全体は真です。

Aが成り立たなければBが成り立つかに関係なく「AならばB」は真になります。

(iv) \( x=\sqrt{a} \)が条件を満たすので真です。

「かつ」「または」「すべての」「ある・・・」

「AかつB」とはAもBも両方真のときのみ真,それ以外は偽となります。

「AまたはB」はA,Bの少なくとも一方真のとき真,それ以外は偽となります。
たとえば「5>3 または 4>3」は真です。

日本語の「または」とは違うように感じるかもしれません。たとえば「パン」または「ライス」といって両方!とは言えないと思いますが数学では両方の場合も「または」の中に含んでいます。

「すべての」は文字通りです。
たとえば「すべての実数aに対しax=1となるxが存在する」は偽です。
(a=0なら存在しないため)

「ある・・・」は1つでも条件を満たせば真です。
たとえば「ある実数aに対しax=1となるxが存在する」は真です。
(a=1など条件を満たすaがあるので)

否定

ちょうど真偽が入れ替わるものです。基本的には「Aである」の否定は「Aではない」になります。

例:「x>5である」の否定は「x>5ではない」

ですが,このままでは今後数学が大変になる(Aである場合だけを考えるのは楽でもAではない場合すべてを考えるのはすごく大変ですよね・・・)ので少し言葉の言いかえをします。この場合「x>5ではない」ということは「x≦5である」ということですね。

そもそもxが実数じゃないかもしれない!x=りんご のような場合も考えだすとこの言いかえは出来ません。しかし数学で不等式を書いてる時点で実数であることは仮定しておきます。

注意すべき言いかえ

・x>aの否定は「x≦a」

・AかつBの否定は「Aでない または Bでない」

・AまたはBの否定は「Aでない かつ Bでない」

・「すべてのxに対しA」の否定は「あるxに対しAではない」(Aでないxが存在する)

・「あるxに対しA」の否定は「すべてのxに対し,Aではない」(どんなxをとってもAを満たすことはあり得ない)

・AならばBの否定は「AであるがBではない」 になります。

逆裏対偶

・AならばBの逆命題とは「BならばA」のことです。

・AならばBの裏命題とは「Aでない ならば Bでない」です。

・AならばBの対偶命題とは「Bでない ならば Aでない」です。

元の命題と対偶命題は真偽が一致します。

逆命題と裏命題は対偶の関係にあるのでやはり真偽が一致します。

センター数学以外で「裏命題」が出ることはまずないといってもいいでしょう。ほとんど対偶のみ,ごくまれに逆がでる程度です。

必要十分条件

BならばAが成り立つときAはBであるための必要条件

AならばBが成り立つときAはBであるための十分条件

AならばB,BならばAの両方が成り立つときAはBであるための必要十分条件といいます。(AとBは同値ともいいます)

例題

nを自然数とする。
\( n \)を3で割った余りが2であることは\( n^2 \)を3で割った余りが2であるための( )
①必要十分条件 ②必要条件だが十分でない ③十分条件だが必要でない ④どちらでもない

このタイプの問題は「AならばB」と「BならばA」の真偽を判定することです。

「AならばB」:nを3で割った余りが2ならば\( n^2\)を3で割った余りが2

明らかに偽です。(反例:n=2)

「BならばA」:\(n^2\)を3で割った余りが2ならばnを3で割った余りが2

判定しにくいです。このようなときは「元の命題と対偶命題の真偽が一致する」ことを利用します。この対偶命題を考えましょう。対偶命題は「Bでない ならば Aでない」なので

「nを3で割った余りが2でない ならば \(n^2\)を3で割った余りが2でない」つまり,

「nを3で割った余りが0,1ならば \( n^2\)を3で割った余りは0,1」

これを確かめればOKです。

nを3で割った余りが0なら明らかに\( n^2\)も3で割った余りが0です。
nを3で割った余りが1ならn=3k+1(kは整数)とかけます。
\( n^2=(3k+1)^2=9k^2+6k+1=3(3k^2+2k)+1\)となるので\( n^2\)を3で割った余りは1です。

よって対偶命題は真です。対偶が真だから元の命題も真です。

以上よりBならばAのみ成立なので必要条件であり,答えは②です。

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