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上野竜生です。1/3=0.33333・・・などを循環小数といいますが分数と循環小数を自由自在に操れるようにしましょう。

分数⇔循環小数 変換する方法

循環小数の書き方

同じ数字が繰り返されるときはその先頭の数字と最後の数字の上に「・」をうつ。

例: \(\frac{1}{3}=0.333333\cdots=0.\dot{3}\)

\(\frac{1}{300}=0.0033333\cdots =0.00\dot{3}\)

\(\frac{2}{11}=0.18181818\cdots=0.\dot{1}\dot{8}\)

\(\frac{1}{370}=0.0027027027027\cdots=0.0\dot{0}2\dot{7} \)

真ん中の式を見て右側の式に変換したり右側の式を真ん中の式に変換するのは簡単でしょう。

難しいのは左側の式と右側の式の変換でしょう。

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分数→循環小数 にする方法

こちらは簡単です。実際に分子÷分母を循環するまで計算し,循環する部分の最初と最後に「・」をつけるだけです。

例題:次の分数を循環小数に直せ。
(1) \(\frac{3}{11} \) (2)\( \frac{2}{7} \) (3)\(\frac{1}{45}\)

答え(1) 3÷11=0.27272727・・・なので\( 0.\dot{2}\dot{7} \)

(2) 2÷7=0.285714285714・・・なので\( 0.\dot{2} 8571 \dot{4} \)

(3) 1÷45=0.02222・・・なので\( 0.0\dot{2} \)

たとえば2÷7を筆算で行うと
0.285714まで計算した後余りが2(正確には0.000002)になってるはずです。ここから再び2÷7を筆算で計算するのですからここで循環することがわかります。

なお7分の○は面白い性質があります。

7分の1:0.142857142857・・・の繰り返し
7分の2:0.285714285714・・・の繰り返し
7分の3:0.428571428571・・・の繰り返し
7分の4:0.571428571428・・・の繰り返し
7分の5:0.714285714285・・・の繰り返し
7分の6:0.857142857142・・・の繰り返し

つまりすべて「142857」の繰り返しでどこからスタートするかの違いだけなのです。

13分の○などにも似ている性質はありますがここまで美しくはありません。

循環小数→分数にする方法

こちらは10倍したり100倍したりしたものから元の数を引くという発想になります。類似の考え方が数Bの等比数列のところで使えますので練習しておくといいです。

例題:次の循環小数を分数に直せ。
(1) \(0.\dot{4}\) (2) \(0.\dot{2}8571\dot{4} \)
(3) \( 0.12\dot{3}4\dot{5}\)

答え(1) x=0.444444・・・①とする。10倍すると

10x=4.44444・・・②となるので②-①を計算すると

9x=4となり\( x=\frac{4}{9} \)

(2) 「あ,7分の○だ・・・」と直感的にわかりますが一応正攻法で解きます。

10倍してもうまくはいきません。小数点以下を6桁ずつ循環しているので6つずれるように106倍してあげましょう。すると

x=0.285714285714・・・③とすると
1000000x=285714.285714285714・・・④

④-③より999999x=285714

よって\( x=\frac{285714}{999999}=\frac{2}{7} \)

(この注の中でabcはa,b,cの積ではなく数字の結合です)
小数で0.a=10分のa
0.ab=100分のab
0.abc=1000分のabc
みたいな法則がありますが循環小数にも
0.aaaaa・・・=9分のa
0.ababab・・・=99分のab
0.abcabc・・・=999分のabc
みたいな法則があります。証明はこの例題の解答ですぐわかるでしょう。

答え(3)x=0.12345345・・・とする。

1000x=123.45345345・・・
x=       0.12345345・・・より
999x=123.33

よって\( x=\frac{123.33}{999}=\frac{12333}{99900}=\frac{4111}{33300}\)

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オマケ 約分できるか問題

1000分の○とかが約分できるかは○の部分が「2」「5」で割り切れるかを確かめれば終わりでした。9999・・・の素因数分解をしっておけば何で約分できるかの可能性がしぼりこめ時間短縮になります。

素因数分解 確認するべき素因数
9 32 3
99 32・11 3,11
999 33・37 3,37
9999 32・11・101 3,11,101
99999 32・41・271 3,41,271

つまり999分の○が約分できるかは○が3と37で割り切れるか確認してみてどちらもできなければ約分できないと確定するのです。999の素因数分解ぐらいまでは覚えておきましょう。

 

この分野,数Iにあるようですがあまり基礎的な感じがせず,今後等比数列のところ以外応用はほぼありません。等比数列のときに教えれば一石二鳥な気がします。

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