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上野竜生です。2つの事象が独立であるということについて紹介します。

2つの事象が独立とは

定義

POINT2つの事象A,Bが独立⇔P(A∩B)=P(A)P(B)が成り立つ

通常は「独立であるからP(A∩B)=P(A)P(B)」 という風に⇒の矢印のみを使います。慣れればいちいち「独立だから」など書かずに当たり前のように使います。こちらについては練習しなくても割と明らかでしょう。

さて独立かどうかを調べるのは明らかな場合もありますが微妙な場合もあります。(次の例題参照)

微妙な場合に独立であるかどうかを調べるときは←の矢印を使って正確に調べることができます。例題を見てみましょう。

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例題

2つのサイコロを投げる試行において
A:2つの目の値のうち大きいほうの値が5である という事象
B:2つの目の差が2である という事象
C:2つの目の和が8である という事象
とする。
(1) 事象AとBは独立か?
(2) 事象AとCは独立か?
(3) 事象BとCは独立か?

答え

\(\displaystyle P(A)=\frac{9}{36}=\frac{1}{4} , P(B)=\frac{8}{36}=\frac{2}{9} , P(C)=\frac{5}{36} \)

P(A)
P(B)
P(C)

AかつBは「2つのサイコロの目が(3,5)or(5,3)」と出る場合に限るので
\(\displaystyle P(A\cap B)=\frac{2}{36}=\frac{1}{18} \)

「AかつC」も「BかつC」も「2つのサイコロの目が(3,5)or(5,3)」と出る場合に限るので
\(\displaystyle P(A\cap C)=P(B\cap C)=\frac{2}{36}=\frac{1}{18} \)

(1) \(\displaystyle P(A\cap B)=P(A)P(B) \)が成り立つので独立。
(2) \(\displaystyle P(A\cap C)>P(A)P(C) \)となり,等しくないので独立ではない。
(3) \(\displaystyle P(B\cap C)>P(B)P(C) \)となり,等しくないので独立ではない。

 

独立かどうかを調べるときはP(A∩B)を求めるときにP(A)とP(B)の積で計算してはいけません。(それが等しいかどうかを調べないといけないので等しいという前提で計算してはいけない)
このように一見全然独立じゃないものが独立であったりします。なんとなくではなくきちんと計算して証明できると良いでしょう(とはいえ,滅多に出題されません・・・)

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