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上野竜生です。問148の答えを発表します。

問148

実数全体から実数全体の関数fが,すべての実数x,yに対し

\( f(x^2+ f(y))=y+f(x)^2 \)

を満たしている。

 

(1)fは全単射であることを示せ。

(2)fは奇関数であることを示せ。

(3)fとして考えられるものをすべて求めよ。

 

答え

(1)
【全射】
元の式にx=0を代入すると
\( f(f(y))=y+f(0)^2 \)・・・①
この右辺はすべての実数をとるので全射である。
【単射】
f(a)=f(b)ならばa=bを示せばよい。
f(a)=f(b)ならばf(f(a))=f(f(b))なので①より
\( a+f(0)^2 = b+f(0)^2 \)
となりa=b
よって単射

(2)【x≠0のときf(-x)=-f(x)を示す】
元の式にy=0を代入すると
\( f(x^2+f(0))=f(x)^2 \)・・・②
つまり
\( f(x)^2= f(x^2+f(0)) = f( (-x)^2 + f(0))=f(-x)^2 \)
であるから
f(-x)=f(x)またはf(-x)=-f(x)
ここでf(-x)=f(x)とするとx>0のときは単射性に反するのでf(-x)=-f(x)
【x=0のときはf(0)=0を示す】
全射性よりf(c)=0となるcが存在する。
このcがc≠0であればf(-c)=-f(c)=0となるのでf(c)=f(-c)となり単射性に反する。
よってc=0であり,f(0)=0

(3)ここでf(0)=0を用いて①②を整理する。
\(f(f(x))=x\)・・・①’
\( f(x^2)=f(x)^2 \)・・・②’
もとの式にx=X , y=f(Y)を代入すると
\( f( X^2 + f(f(Y)) )=f(Y) + f(X)^2 \)
①’,②’より
\( f(X^2 + Y)=f(X^2)+f(Y) \)
これはf(A+B)=f(A)+f(B)のタイプの関数方程式なので解はf(x)=kxである。

①’より
\( f(f(x))=f(kx)=k^2 x=x \)
となるからk=±1

k=-1のときf(x)=-xだがこれを元の式に代入すると
(左辺)=\( y-x^2 \)
(右辺)=\( y+x^2 \)
となるので一致しない。
k=1のときf(x)=xは同様に確かめると一致するのでf(x)=xのみが求める関数である。

 

 

正解者:0名

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