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上野竜生です。ベクトル方程式というと何か難しい感じがします。平面のときはそんなこと使わなくても・・・と思いますが空間に応用できるのでまずは平面からベクトル方程式を理解しましょう。

ベクトル方程式

以下ではOはすべて原点を表すものとします

直線の方程式

PがABを通る直線上を動くときOPのベクトル方程式は

\( \vec{OP}=\vec{OA}+k\vec{AB}=s\vec{OA}+t\vec{OB} (s+t=1) \)

これは平面でも空間でも成り立つ。

例:A(1,2,3),B(3,5,9)を通る直線の式を求める。

AB上の点をP(x,y,z)とすると\( \vec{OP}=\vec{OA}+k\vec{AB} \)

\(\left( \begin{array}{c} x \\ y\\z \end{array} \right)= \left( \begin{array}{c} 1 \\ 2 \\3 \end{array} \right)+k\left( \begin{array}{c} 2 \\ 3\\ 6 \end{array} \right) \)

よって

\(\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x =1+2k\\ y=2+3k\\z=3+6k\end{array} \right.\end{eqnarray}\)

ここからkを消去する。6k=3x-3=2y-4=z-3よりABの式は3x-3=2y-4=z-3

このように直線の式はいつもとは違う2つの関係式がある式になります。

円の方程式

Aを中心とする半径rの円周上を点Pが動くときPのベクトル方程式は\( |\vec{OP}-\vec{OA}|=r \)

または\( (\vec{OP}-\vec{OA})\cdot (\vec{OP}-\vec{OA})=r^2 \)とかける。

ほぼ自明です。空間の場合は半径rの円周上半径rの球面上に変えるだけでそのまま成り立ちます。

例題:A,Bを直径とする円の円周上にPをとるとき\( (\vec{OP}-\vec{OA})\cdot (\vec{OP}-\vec{OB})=0 \)を示せ。

求めたい式から逆算すると\( \vec{AP}\cdot \vec{BP}=0 \)より∠APB=90°ということがわかります。円周角の定理より直径に対する円周角は90°であることを使いましょう。これでスタートとつながったので今考えたことを逆方向に論理展開するように書けばOKです。

答え直径に対する円周角は90°だから∠APB=90°

よって\( \vec{AP}\cdot \vec{BP}=0 \)

PがAやBと一致するときもこの式を満たす。

よって\( \vec{AP}=\vec{OP}-\vec{OA} , \vec{BP}=\vec{OP}-\vec{OB} \)より

\( (\vec{OP}-\vec{OA})\cdot (\vec{OP}-\vec{OB})=0 \)

これも空間上でも「円の円周上球の球面上」に変えるだけでそのまま成り立ちます。

法線ベクトル

定点Aを通り法線ベクトル\( \vec{n} \)に垂直な直線上を点Pが動くときのPのベクトル方程式は

\( \vec{n} \cdot (\vec{OP}-\vec{OA}) \)

空間のときは直線上平面上になるだけで同様です。

空間上の平面の式

3点A,B,Cを通る平面上を点Pが動くときのPのベクトル方程式は

\( \vec{OP}=\vec{OA}+k\vec{AB}+l\vec{AC}=s\vec{OA}+t\vec{OB}+u\vec{OC} (s+t+u=1) \)

このように考えるとたいしたことはしていないかもしれませんが成分表示し,座標平面上の式に直すと威力を発揮します。具体例は次回に回します。

 

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