当サイトは、PRを含む場合があります。

上野竜生です。今回は平面の方程式と法線ベクトルを扱います。法線ベクトルは教科書ではあまり出てこないですが私立大学受験生は知っておきたい内容です。

平面の方程式の導き方

点H(p,q,r)を通りベクトル\(\vec{A}=(a,b,c)\)に垂直な平面の方程式を求めたい。求める平面上の点をP(x,y,z)とするとPH⊥\(\vec{A}\)だから
\(\vec{PH}\cdot \vec{A} \)
成分で表すと
a(x-p)+b(y-q)+c(z-r)=0
整理すると
ax+by+cz=ap+bq+cr
右辺をdとおくと平面の方程式は
ax+by+cz=d
である。
作り方から平面ax+by+cz=dとベクトル(a,b,c)は垂直に交わる。この(a,b,c)を法線ベクトルという。これを知っていると得することもあるので覚えておきましょう。

広告

覚えること

ポイント
・平面の方程式は一般にax+by+cz=dの形で表される。
・ax+by+cz=dはベクトル(a,b,c)と垂直に交わる。このベクトルを法線ベクトルという。

例題 次の平面の方程式を求めよ。

(1) 点(3,2,1)を通り平面x+2y+3z=4に平行な平面。
(2) 3点(1,-3,-4),(3,0,1),(1,-1,2)を通る平面。
(3) A(1,-3,-4)を通り直線\(\displaystyle \frac{5-x}{2}=1-y=z\)を含む平面。
答え(1)x+2y+3z=4の法線ベクトルは(1,2,3)だから求める平面の法線ベクトルは(1,2,3)である。
つまりx+2y+3z=dとおける。
(3,2,1)を通るからd=3+4+3=10。よって
x+2y+3z=10
(2)求める平面の式をax+by+cz=dとおくと通る点の条件から
a-3b-4c=d・・・①
3a+c=d・・・②
a-b+2c=d・・・③①②より
a-3b-4c=3a+c
∴2a+3b+5c=0・・・④
①③より
a-3b-4c=a-b+2c
∴2b+6c=0・・・⑤
⑤よりb=-3c
④よりa=2c
②よりd=7c
よって2cx-3cy+cz=7c
両辺をc(≠0)で割ると2x-3y+z=7
(∵c=0なら平面の方程式が0=0となり,意味をなさない)

(3)直線上の2点を適当にとってきて(2)の考えに帰着する。
直線は2点(3,0,1),(1,-1,2)を通る。
よって3点(1,-3,-4),(3,0,1),(1,-1,2)を通る平面となり(2)から2x-3y+z=7

とりあえず「ポイント」の内容をおさえておきましょう。

解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました

<高校数学> <大学数学> さらにオススメの塾、特にオンラインの塾についてまとめてみました。自分一人だけでは自信のない人はこちらも参考にすると成績が上がります。