当サイトは、PRを含む場合があります。
上野竜生です。放物線とその法線の間の面積の最小値を紹介します。特に新しい内容もないのでサクッと流しましょう。
例題
放物線C:y=ax2(a>0)上の点Pから引いた法線をℓとする。Cとℓで囲まれる部分の面積の最小値を求めよ。ただしPは原点ではないとする。
答え
\( P(t,t^2) \)とおく。Pから引いたCの接線の傾きは2atなので
法線の傾きは\(\displaystyle -\frac{1}{2at}\)
よって法線の方程式は
\(\displaystyle y-at^2=-\frac{1}{2at}(x-t) \)
整理すると
\(\displaystyle y=-\frac{1}{2at}x + \frac{1}{2a}+at^2 \)
よってこれとCの交点のx座標は
\( \displaystyle ax^2=-\frac{1}{2at}x + \frac{1}{2a}+at^2 \)
の解。
\(\displaystyle ax^2 +\frac{1}{2at}x - \frac{1}{2a}-at^2 \\ = \displaystyle a(x-t)(x+\frac{1}{2a^2t}+t) \)
なので
解は\(\displaystyle x=t, -\frac{1}{2a^2 t}-t \)
よってCとℓで囲まれる部分の面積は
t>0のとき
\(\displaystyle \int_{-\frac{1}{2a^2 t}-t}^t a(x-t)(x+\frac{1}{2a^2 t} +t )dx \\ = \frac{a}{6}(t+\frac{1}{2a^2 t} +t )^3 \)・・・①
t<0のとき
\(\displaystyle \int_t^{-\frac{1}{2a^2 t}-t} a(x-t)(x+\frac{1}{2a^2 t} +t )dx \\ = \frac{a}{6}(-t -\frac{1}{2a^2 t} -t )^3 \)・・・②①②ともに( )の中が最小の時に面積が最小となる。
t>0のとき相加相乗平均の関係より
\( \displaystyle 2t+\frac{1}{2a^2 t} \geq 2 \sqrt{2t \cdot \frac{1}{2a^2 t} }=\frac{2}{a} \)
等号成立は\( 2t=\frac{1}{2a^2 t} \),つまりt>0より\( t=\frac{1}{2a} \)のとき。
t<0のときも(-t)>0となるから相加相乗平均の関係より
\( \displaystyle (-2t)+\frac{1}{2a^2 (-t)} \geq 2\sqrt{(-2t)(\frac{1}{2a^2(-t)})} = \frac{2}{a} \)
等号成立は\( (-2t)=\frac{1}{2a^2 (-t)} \),つまりt<0より\(t=-\frac{1}{2a} \)のとき。
①②のときの最小値は等しいので
求める面積の最小値は\(\displaystyle \frac{a}{6}(\frac{2}{a})^3=\frac{4}{3a^2} \)
\( P(t,t^2) \)とおく。Pから引いたCの接線の傾きは2atなので
法線の傾きは\(\displaystyle -\frac{1}{2at}\)
よって法線の方程式は
\(\displaystyle y-at^2=-\frac{1}{2at}(x-t) \)
整理すると
\(\displaystyle y=-\frac{1}{2at}x + \frac{1}{2a}+at^2 \)
よってこれとCの交点のx座標は
\( \displaystyle ax^2=-\frac{1}{2at}x + \frac{1}{2a}+at^2 \)
の解。
\(\displaystyle ax^2 +\frac{1}{2at}x - \frac{1}{2a}-at^2 \\ = \displaystyle a(x-t)(x+\frac{1}{2a^2t}+t) \)
なので
解は\(\displaystyle x=t, -\frac{1}{2a^2 t}-t \)
よってCとℓで囲まれる部分の面積は
t>0のとき
\(\displaystyle \int_{-\frac{1}{2a^2 t}-t}^t a(x-t)(x+\frac{1}{2a^2 t} +t )dx \\ = \frac{a}{6}(t+\frac{1}{2a^2 t} +t )^3 \)・・・①
t<0のとき
\(\displaystyle \int_t^{-\frac{1}{2a^2 t}-t} a(x-t)(x+\frac{1}{2a^2 t} +t )dx \\ = \frac{a}{6}(-t -\frac{1}{2a^2 t} -t )^3 \)・・・②①②ともに( )の中が最小の時に面積が最小となる。
t>0のとき相加相乗平均の関係より
\( \displaystyle 2t+\frac{1}{2a^2 t} \geq 2 \sqrt{2t \cdot \frac{1}{2a^2 t} }=\frac{2}{a} \)
等号成立は\( 2t=\frac{1}{2a^2 t} \),つまりt>0より\( t=\frac{1}{2a} \)のとき。
t<0のときも(-t)>0となるから相加相乗平均の関係より
\( \displaystyle (-2t)+\frac{1}{2a^2 (-t)} \geq 2\sqrt{(-2t)(\frac{1}{2a^2(-t)})} = \frac{2}{a} \)
等号成立は\( (-2t)=\frac{1}{2a^2 (-t)} \),つまりt<0より\(t=-\frac{1}{2a} \)のとき。
①②のときの最小値は等しいので
求める面積の最小値は\(\displaystyle \frac{a}{6}(\frac{2}{a})^3=\frac{4}{3a^2} \)
微分と積分と相加相乗平均の関係が復習できる良質な典型問題でした。
解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました
<高校数学>上野竜生です。数学のオススメ参考書などをよく聞かれますのでここにまとめておきます。基本的にはたくさん買うよりも…
上野竜生です。大学数学の参考書をまとめてみました。フーリエ解析以外は自分が使ったことある本から選びました。 大…
上野竜生です。当サイトでも少し前まで各ページで学習サイトをオススメしていましたが他にもオススメできるサイトはた…