上野竜生です。三角形の面積を求める公式はたくさんあります。大学受験の範囲で使えそうなものをいくつかまとめました。
パターン1(基本):底辺×高さ÷2
当たり前ですね。ただし「底辺」「高さ」をどう見るかによっていろいろな解釈ができます。
パターン2(応用):面積比で解く
ちなみにA,B,C,Dの配置は
だと思ってください。
まず三角形ABDの面積は底辺ABとすると2×5÷2=5です。
次に相似比を考えるとAE:ED=2:3なので「底辺」をADとみると「高さ」は共通だから△BEDの面積は5×(3/5)=3と求まります。
このパターンは中学生でもできますね。
パターン3:xy座標で与えられた場合
を使えば出せます。
1つが頂点となるように平行移動すると(0,0),(2,2),(4,5)となるので面積は
\( \frac{1}{2}|2\cdot 5 - 2\cdot 4|=1 \)
と求まります。
パターン4:三角関数がわかる場合
を使いましょう。
5と8の間の角をθとすると余弦定理より
\(\displaystyle \cos{\theta} = \frac{5^2+8^2-7^2}{2\cdot 5 \cdot 8}=\frac{25+64-49}{80}=\frac{1}{2} \)
三角関数の相互関係より\(\displaystyle \sin{\theta}=\frac{ \sqrt{3} } {2} \)
よって面積は\(\displaystyle \frac{1}{2}\cdot 5 \cdot 8 \cdot \frac{ \sqrt{3} }{2}=10\sqrt{3} \)
と求めることができます。
ところで三辺の長さがわかっている場合はヘロンの公式も使えますが使用頻度が低く間違えやすいので使うように指定されていない限り使わなくていいでしょう。
三辺の長さがa,b,cである三角形の面積は
\( \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)} \)
で表される。ただし\( s=\frac{a+b+c}{2} \)
間違えやすいのは1/2をかけてしまうのとs=(a+b+c)/3とする間違いが多いです。なので極力使用しないほうがいいです。
パターン5:ベクトルの場合
2次元ベクトルで成分が与えられている場合パターン3のように出せますが,ベクトルの大きさと内積が与えられた場合も面積は出せます。
\( \frac{1}{2}\sqrt{|\vec{OA}|^2 \cdot |\vec{OB}|^2 - (\vec{OA} \cdot \vec{OB})^2} \)
\( \vec{OA} \)と\( \vec{OB} \)の内積が\( | \vec{OA}|\cdot | \vec{OB} | \cdot \cos{\theta} \)で表されることから明らかでしょう。この方法は3次元ベクトルでも使えます。
パターン6:放物線と接線
検算に使えます。知っておいて損はないでしょう。記述式ではこの公式を使わないで書きましょう。あまり知られてないというか証明なしで使うと減点になりやすいです。時間がなければ使うのもしょうがないでしょう・・・
パターン7:四平方の定理
正式名称ではないようですが三平方の定理の拡張です。まず使うことはないと思うので軽く説明します。
\( S^2=S1^2+S2^2+S3^2 \)
証明は三平方の定理を駆使します。あるいはパターン5の方法でも証明できます。
受験生はとりあえずパターン5まで知っておきましょう。共通テストなど記述式がない場合パターン6も知っていていいでしょう。
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