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上野竜生です。2つの二次関数についての大小の問題で少し注意しておきたいタイプを紹介します。

2つの2次関数の大小関係

例題の(1)と(2)の違いを理解しよう

例題: f(x)=x2+2x+3とg(x)=-x2+kがある。
(1) すべての実数xについてf(x)≧g(x)が成り立つような定数kの範囲を求めよ。
(2) すべての実数x,yについてf(x)≧g(y)が成り立つような定数kの範囲を求めよ。

(1)はfとgに代入する値が同じですが(2)は違います。当然(2)のほうが条件的に厳しいのです。

((2)はx=yのときにもf(x)≧g(y)が成り立ったうえで,さらにx≠yのときでもすべて成り立たないといけないので(1)より条件が厳しいです)

(2)は考え方が難しそうですが意外と簡単です。「f(x)の最小値≧g(y)の最大値」となるように定めるだけです。

答え(1) f(x)≧g(x)を整理すると
2x2+2x+(3-k)≧0
これが常に成り立つということはy=2x2+2x+(3-k)とx軸の交点が1個以下であればいいので判別式≦0であればよい。
判別式D=4-8(3-k)=8k-20≦0  ∴\( k\leq \frac{5}{2} \)
(2) f(x)=(x+1)2+2よりf(x)の最小値は2
g(y)=-y2+kの最大値はk
f(x)の最小値≧g(y)の最大値であればよいのでk≦2

違いをしっかり理解すること,特に(2)のほうの解き方を知っておくことが重要です。

 

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