上野竜生です。数Iで2次関数を勉強します。まずは最低限できなければならない基礎的なことを書いていきます。この手法は2次関数の問題なら当たり前のように出題されますので必ずマスターしましょう。
平方完成を確実に!
平方完成を間違えるとそこから後の部分が台無しになります。なので確実に間違えないようにしましょう。間違えやすくない例と間違えやすい例を挙げておきますね。
間違いやすくない例
これは間違えないですね。xの係数が-4だから半分の-2でよさそうです。というよりは
(x-2)2=x2-4x+4がすぐに見えるのでそれに3を足せば
x2-4x+7=(x-2)2+3とできますね。
では間違えやすい例を見ていきます。
間違えやすい例その1
これは正直普通にはしんどいです。こういう場合は係数比較をするのがいいでしょう。つまり、
\( ax^2+bx+c=A(x-B)^2+C \)の形にすることを平方完成というのであとは右辺を展開して両辺の係数を比較しましょう。\( x^2 \)の係数に着目すると明らかに\( A=a \)なので右辺は
\( a(x-B)^2+C\\=a(x^2 - 2Bx + B^2)+C\\=ax^2-(2aB)x+(aB^2+C) \)
となりますから係数を比較して\( b=-2aB , c=aB^2+C \)となります。あとはB,Cについて解いてやればいいということになります。この場合だと
\( -2x^2+7x-21=-2(x-B)^2+C \)とすると
\( -2x^2+7x-21=-2(x^2-2Bx+B^2)+C=-2x^2+4Bx+(-2B^2+C) \)
となり、
$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 4B=7 \\ -2B^2+C=-21 \end{array} \right.\end{eqnarray}$$
となります。よって
$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} B=\frac{7}{4} \\ C=2B^2-21=\frac{49}{8}-21=-\frac{119}{8} \end{array} \right.\end{eqnarray}$$
と求まります。
以上より
\(\displaystyle -2x^2+7x-21\\ \displaystyle=-2\left(x-\frac{7}{4}\right)^2-\frac{119}{8} \)
が答えとなります。
平方完成したら必ず展開して元に戻るか確認しましょう。
先ほども書きましたが平方完成を間違うとあとの議論が無駄となります。なのでここで必ず展開して見直ししましょう。つまり、
\( -2x^2+7x-21=-2(x-\frac{7}{4})^2-\frac{119}{8} =-2x^2+7x-21\)になるか確認するのです。
間違いやすい例その2
係数にaなどの文字がある。
この場合は係数比較を使う際、「a」は使わないようにしましょう。ややこしくなります。それだけで計算力は上がります。
\( (x-B)^2+C=x^2-(a+2)x+a^2 \)で係数比較する。
慣れればわかりますが左辺のxの係数は毎回必ず-2Bになるので\( \displaystyle B=\frac{a+2}{2}\)であることはすぐわかります。よって慣れてくると係数比較するときは
\( \displaystyle \left(x-\frac{a+2}{2}\right)^2+C=x^2-(a+2)x+a^2 \)で比較すると良いでしょう。
\(\displaystyle x^2-(a+2)x+\frac{a^2+4a+4}{4}+C =x^2-(a+2)x+a^2\)
定数項に注目すると\(\displaystyle C=a^2-\frac{a^2+4a+4}{4}=\frac{3}{4}a^2-a-1 \)
よって答えは\( \displaystyle \left(x-\frac{a+2}{2} \right)^2 + \frac{3}{4}a^2-a-1\)
解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました
<高校数学>上野竜生です。数学のオススメ参考書などをよく聞かれますのでここにまとめておきます。基本的にはたくさん買うよりも…
上野竜生です。大学数学の参考書をまとめてみました。フーリエ解析以外は自分が使ったことある本から選びました。 大…
上野竜生です。当サイトでも少し前まで各ページで学習サイトをオススメしていましたが他にもオススメできるサイトはた…