今週の問題 問22 答え

上野竜生です。問22の答えを発表します。

問22

いびつな六面体のサイコロがある。
(サイコロには1から6までの数字が書かれているがすべての面が等確率で出るとは限らないし,出る確率0%の面があるかもしれない。もちろん等確率かもしれない。)
このサイコロを、2連続で同じ数字が出るまで何度もふるときちょうど3回目で終了できる確率が最大となるのはどのようなサイコロのときでそのときの最大値はいくらか?

(注)ちょうど3回で終了:1回目の目と2回目の目が異なり,かつ2回目と3回目が同じ。

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答え

1,2,3,4,5,6の目が出る確率をそれぞれa,b,c,d,e,fとする。

明らかに0≦a≦1,0≦b≦1,・・・,0≦f≦1,

a+b+c+d+e+f=1

まずは確率をa~fの式で表す。

2回目に「1」が出て3回で終了する確率を求める。

1回目は「2」~「6」がでて,3回目は「1」が出るから

(b+c+d+e+f)・a・a=(1-a)a2=a2-a3

2回目に「2」が出て3回で終了する確率は同様にb2-b3

以下同様にすると3回で終了する確率は

a2-a3+b2-b3+c2-c3+d2-d3+e2-e3+f2-f3である。

以下g(a,b,c,d,e,f)=a2-a3+b2-b3+c2-c3+d2-d3+e2-e3+f2-f3とおく。

ラグランジュの未定乗数法で最大値の候補を探す

a+b+c+d+e+f=1でのg(a,b,c,d,e,f)の最大値を探したいから

F(a,b,c,d,e,f:λ)=g(a,b,c,d,e,f)-λ(a+b+c+d+e+f-1)とおく。

Fλ=a+b+c+d+e+f-1=0よりa+b+c+d+e+f=1

Fa=2a-3a2-λ=0よりλ=2a-3a2

Fb=2b-3b2-λ=0よりλ=2b-3b2

・・・

以下同様にするとh(x)=2x-3x2として

λ=h(a)=h(b)=h(c)=h(d)=h(e)=h(f)が成り立つ。

ここで2次方程式2x-3x2=λ,つまり3x2-2x+λ=0の解をα,βとする。ただし

\( \displaystyle \alpha =\frac{1+\sqrt{1-3\lambda}}{3} \geq \frac{1}{3} , \beta=\frac{1-\sqrt{1-3\lambda}}{3} \leq \frac{1}{3} \)

極値があるとするとa,b,c,d,e,f=αまたはβである。

(ア) a,b,c,d,e,fがすべてβのとき

a=b=c=d=e=fとa+b+c+d+e+f=1よりa=b=c=d=e=f=1/6

\( g(\frac{1}{6},\frac16,\frac16,\frac16,\frac16,\frac16)=6(\frac{1}{36}-\frac{1}{216})=\frac{5}{36} \)

(イ) 1つがα,残りがβのとき。(a=αのときのみ示す。以下同様)

α+β=2/3であることからα+β+4β=1より\( \alpha=\frac{7}{12},\beta=\frac{1}{12}\)

\( g(\frac{7}{12},\frac{1}{12},\frac{1}{12},\frac{1}{12},\frac{1}{12},\frac{1}{12})=\frac{49}{144}-\frac{343}{1728}+5(\frac{1}{144}-\frac{1}{1728})\\
=\frac{245}{1728}+\frac{55}{1728}=\frac{300}{1728}=\frac{25}{144} \)

(ウ) 2つがαのとき

a+b+c+d+e+f≧1となるので不適(∵2α+2β>1)

3つ以上がαのときも同様に不適。

よって現時点での最大値は(イ)のときである。

しかしこれだけではない・・・

最大値を取るのは極大か境界のどちらかであり,今調べたのは極値のほうです。(正確には極大でも極小でもないかもしれないが最大かどうかを調べるだけなので単に候補の中で1番大きいものをとる方針)あとは境界をチェックする必要があります。0≦a≦1などの境界はa=0やa=1ですが6変数のどれか1つが1ならば残りはすべて0であり,このときg(a,b,c,d,e,f)=0となります。なので1のほうの境界は気にすることなく0のほうの境界を調べていく必要があります。

とはいえやることはほぼ同じなのでここからはかなり端折ります。

5変数(f=0)のとき

h(a)=h(b)=h(c)=h(d)=h(e)=λまでは同じ。

(エ) a,b,c,d,eがすべてβのとき

a=b=c=d=e=1/5

\( g(\frac15,\frac15,\frac15,\frac15,\frac15,0)=5(\frac{1}{25}-\frac{1}{125})=\frac{4}{25} \)

(オ)1つがα,4つがβのとき(a=αとする)

\( \alpha=\frac{5}{9} , \beta=\frac{1}{9} \)

\( g(\frac59,\frac19,\frac19,\frac19,\frac19,0)=\frac{100}{729}+4\cdot \frac{8}{729}=\frac{132}{729}=\frac{44}{243} \)

4変数(e=f=0)のとき

h(a)=h(b)=h(c)=h(d)=λ

(カ) a,b,c,dがすべてβ

a=b=c=d=1/4

\(g=4(\frac{1}{16}-\frac{1}{64})=\frac{3}{16} \)

(キ) 1つα,3つβ

a=1/2 , b=c=d=1/6

\( g= \frac{1}{8}+3\cdot \frac{5}{216}=\frac{42}{216}=\frac{7}{36} \)

3変数のとき

(ク) a=b=c=1/3

\( g=3 \cdot \frac{2}{27}=\frac{2}{9} \)

(ケ) 1つα,2つβのときもa=b=c=1/3となるので(ク)と同じ。

2変数のとき

(コ) a=b=1/2

\( g=\frac{1}{4} \)

このときは「2つともβ」ではなく「2つともα」です。

1変数のとき

a=1となりg=0

以上より1番大きいのは(コ)のとき。

よって答えは

2つの面の出る確率が\( \displaystyle \frac{1}{2}\)ずつで,残りの4つの面は全くでないサイコロのとき,最大値\( \displaystyle \frac{1}{4}\)である。

念のためコンピュータに乱数でいろいろ試行させましたが0.25に近い値までしか出ませんでした。そのときはやはり2面の出る確率の値が0.5に近く他の4面が0にちかいときでした。

コインの表に1,裏に2,絶対出ないような側面に3,4,5,6と書くのをイメージしましょう。結局このようなサイコロのときが最大なんですね。

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