単純な置換積分ならわざわざ置換する必要なし

 上野竜生です。ある程度置換積分に慣れてきた人にとってわざわざ何をtとおくか明記して・・・というのは面倒ですね。ある程度単純なものは置換するまでもない積分があります。実際に見てみましょう。

置換しない置換積分

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例題1 不定積分

次の不定積分を求めよ。
\( \displaystyle \int x(x^2+3)^3 dx \)

慣れるまでは\( t=x^2+3 \)とおくと\( \frac{dt}{dx}= 2x  \)

ゆえに\( \displaystyle \int \frac{1}{2} t^3 dt = \frac{1}{8}t^4+C=\frac{1}{8}(x^2+3)^4+C \)

(Cは積分定数)

となります。ですが,この場合t=x2+3とおくことを頭に思い浮かべればxの部分が\( \frac{1}{2}t’ \)であることがわかるのでわざわざ置換せずに一気に書いてしまうのです。

答え\( \displaystyle \int x(x^2+3)^3 dx =\frac{1}{8}(x^2+3)^4+C\)

一気に答えまでたどり着けます。検算として出た答えを微分して元に戻るか確かめましょう。(特に係数間違いが多いので注意!)それが暗算で確かめられるレベルなら省略できるということです。

例題2 定積分

次の定積分を求めよ。
\( \displaystyle \int^{\frac{\pi}{2}}_{0} \frac{\cos{x}}{\sin{x}+1} dx \)

通常は\( t=\sin{x} \)とおくと,\( \frac{dt}{dx} = \cos{x} \)

また\( x: 0 \to \frac{\pi}{2} \)まで動くとき\( t: 0 \to 1 \)となる。よって

\( \displaystyle \int_0^1 \frac{dt}{t+1}  = [\log{|t+1|}]_0^1=\log{2} \)

となります。ですがlogの微分の公式として

\( \displaystyle \log{|f(x)|}’=\frac{f'(x)}{f(x)} \)

を知っており,今回がその形になってるな・・・と思えば次のように解答できます。

答え\( \displaystyle \int^{\frac{\pi}{2}}_{0} \frac{\cos{x}}{\sin{x}+1} dx \\
=\displaystyle [ \log{|\sin{x}+1|}]_0^{\frac{\pi}{2}}\\
=\log{2}\)

こんなの思いつかない!と思うあいだはいちいち置換しましょう。慣れるとこのぐらい端折れます。

この考えが使えるパターン

\( \displaystyle \int (2x+5)^7 dx=\frac{1}{16}(2x+5)^8+C \)のようなt=1次式とおく場合

(t’が定数なので係数を調整するだけでOK)

例題1のようなt=f(x)とおけばf'(x)も被積分関数に見えている場合

(t’=f'(x)なのでf'(x)dxをdtに置き換えることになる)

・例題2のような\( \displaystyle \frac{f'(x)}{f(x)} \)の形をしている場合

(\( \displaystyle \int \frac{f'(x)}{f(x)} dx =\log{|f(x)|}+C \)を使おう!)

いずれの場合も自分の手を動かして練習しておくことが重要です。

この考えが使えないパターン

基本的に不定積分がある関数ならある程度無理やりこの考えは使えます。ですが「使えるパターン」以外では無理して使わなくて良いです。

使えない例

\( \displaystyle \int_0^1 \frac{1}{x^2+1} dx \)

など。原始関数はArctan(x)という高校範囲外の関数になるので高校では置換するしかありません。大学に行きArctanを習えば置換せずに計算できます。

積分は基本的に原始関数を求めた後微分して元に戻ればどのようなやり方で求めてもOKなのです。ある程度積分結果にこの形が出そう・・・と予想してそれを微分して係数などを調整して求めても悪くはありません。

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