素数の性質・素数を利用した基本問題

上野竜生です。入試問題で「素数」という条件がよく出ます。素数の性質はたくさんあるのでどれを使うのか難しいですが,今回は性質をまとめてみました。役立ててください。

素数の性質

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素数の性質

・1とその数自身以外に正の約数をもたない整数を素数という。(注:1は素数ではない)

以下ではpを素数とする。

偶数の素数は2のみ。つまり素数は2または奇数である。

・1からp-1までのすべての整数はpと互いに素。

・abがpの倍数ならばaがpの倍数、またはbがpの倍数

いずれも当たり前ですが結構強力な条件です。基本的に式で表せる関数f(n)があってすべての整数nに対しf(n)はすべて素数といえるような関数はありません。なので「~を満たす素数をすべて求めよ」などという問題の場合,小さいほうに答えがあり,大きなものについては「因数分解」できてしまって1つも答えがないというのが定石です。

たとえばn2-1=(n+1)(n-1)と因数分解できますが,n=2のときn-1=1なので素数の可能性があります。因数がすべて2以上ならば素数でないといえるのでn≧3ならばn2-1は素数ではありません。

当たり前ですが素数は整数であり,素数は実数です。なのでまずは「実数条件」や「整数条件」から絞り込み,最後に素数かどうか確認するというパターンもあります。

例題1 2次式だと少し簡単だけど・・・

2次方程式x2-15x+a=0は相異なる2つの正の整数解をもち,かつその2つはともに素数であるという。定数aの値を求めよ。

解と係数の関係を使うと楽です。

答え2つの素数解をp,qとおく。解と係数の関係より
p+q=15 , pq=a
p,qの偶奇を考えるとp,qは片方が偶数で片方が奇数である。
(∵ 偶数+偶数=偶数 ,奇数+奇数=偶数)
よってpを偶数,qを奇数としても一般性を失わない。
偶数の素数は2だけだからp=2
よってq=15-2=13でありこれは確かに素数である。
以上よりa=pq=2×13=26
2次方程式なので1つの解が2とわかればもう1つの解もわかってしまう、少しつまらない問題ですが,少し応用して3次方程式の解と係数の関係になると1変数が2だとバレても残りは2変数あるのでなかなかいい感じの難易度の問題になります。
もちろん「相異なる2つの正の解をもつ」条件を求め,その中で「整数解」をもつaをすべて求めたうえで素数になるものを選ぶ方針でもできますがかなり遠回りです。

例題2 実はこんな性質も・・・

pを素数とする。p2を24で割った余りとして考えられるものをすべて求めよ。

実際に小さいほうから確かめてみると次のようになります。

p 2 3 5 7 11 13 17 19 23
p2 4 9 25 49 121 169 289 361 529
p2を24で
割った余り
4 9 1 1 1 1 1 1 1

ここから「p=2,3とp≧5」に場合わけし,pが5以上ならばp2を24で割った余りは1だろう・・・と想像ができます。

答えp=2,3のときp2を24で割ったあまりはそれぞれ4,9である。
p≧5のときpは2,3の倍数ではないので6で割ったあまりは1または5
よってp=6k±1とかける。
p2=(6k±1)2=36k2±12k+1=24k2+12k(k±1)+1 (複号同順)
24k2は24の倍数、連続する2整数の積は偶数だから12k(k±1)は24の倍数なので
p2を24で割った余りは1
よってまとめると24で割ったあまりとして考えられるものは1,4,9である。

例題3 入試頻出パターン

(1)自然数m,nについてm>nのときm+n≦m2-mn+n2であることを示せ。(今回のテーマから外れるので(1)が示せなくても(2)で利用して良い)
(2)pを素数とするとき,m3+n3=p3を満たす自然数の組(m,n)は存在しないことを示せ。

(1)は(2)で使いたいので一応示しますが素数のテーマとは全然関係ありません。

(1) (右辺)-(左辺)
=m2-mn+n2-m-n
=m(m-n-1)+n(n-1)≧0 (∵m>nとm,nが整数であることよりm-n-1≧0)

等号成立はm=2,n=1のとき

試験では(1)が示せなかったとしても(2)ではとりあえず結果を認めて使ってみましょう。

答え(2) m3+n3=(m+n)(m2-mn+n2)=p3を満たす自然数(m,n)が存在すると仮定する。
pは素数,m+n≧2だから(m+n, m2-mn+n2)=(p,p2) , (p2,p) , (p3,1)のどれかである。
m>nのとき(1)よりm+n≦m2-mn+n2だから(m+n , m2-mn+n2)=(p,p2)である。
このとき(m+n)2=m2+2mn+n2=p2とm2-mn+n2=p2の辺々を引くと
3mn=0となりmまたはnが0になるがm,nは自然数なので矛盾。
m<nのときも(1)の式は成り立つので同様にして矛盾。
m=nのとき2m3=p3となる。左辺は2の倍数だからpは偶数であり,偶数の素数は2だけだからp=2。よって2m3=8となりm3=4であるが,これを満たす自然数mは存在しない。
よってm3+n3=p3を満たす自然数の組(m,n)は存在しない。

なかなか手ごろな問題で結構骨があり、練習に最適な問題といえるでしょう。

素数はかなり厳しい条件なのでいろいろ制約があります。どの制約にひっかかるのか実験して考察すれば解決への糸口が見えます。

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