数列の極限の求め方その2(等比数列)

上野竜生です。今回は極限の求め方のうち、等比数列に関連したものを扱います。

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等比数列の極限の形が使えるようにする

使う公式は次の通りです。
\( -1<r<1 \)のとき\(r^n \to 0 ( n \to \infty) \)
\( r=1 \)のとき\( r^n \to 1 ( n \to \infty ) \)
なおr>1のときは∞に発散、r≦-1のときは振動します。

例題1 一般的な問題

次の極限を求めよ。
(1) \(\displaystyle \lim_{n \to \infty} (2^{2n+1}-6^{n}) \)
(2) \( \displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{3^n+6^{n+2}}{2^{2n+1}-6^{n}}\)

(1)は∞-∞の不定形、(2)は-∞分の∞の不定形です。(分母が-∞であることは(1)で示します)。なので不定形を解消するように式変形をしてそれを明示する必要があります。着目するのは公比の絶対値が最も大きな指数関数でくくるということです。具体的に見てみましょう。

答え(1)
\(\displaystyle \lim_{n \to \infty} (2^{2n+1}-6^{n})  \\ = \displaystyle \lim_{n \to \infty} -6^n \left(1-2\left(\frac{2}{3}\right)^n \right) \\ = -\infty\)

このように変形すれば-∞×1なので不定形ではなくなりますね。

(2)では-∞分の∞となるので分母分子を最も次数の大きい項で割るのですが等比数列の場合公比の絶対値が大きいもので割ることになります。分母分子を\(6^n\)で割るとこの公式が使えます。

答え(2) \( \displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{3^n+6^{n+2}}{2^{2n+1}-6^{n}}
\\ \displaystyle = \lim_{n \to \infty} \frac{(\frac{1}{2})^n+36}{2(\frac{2}{3})^n -1}
\\ \displaystyle = \frac{0+36}{2\cdot 0 -1}=-36\)

例題2 文字を含む場合

次の極限を求めよ。
\(\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{a^n-1}{a^n + 2^n } \) (a>0)

文字を含んでいれば場合分けが必要です。

最も公比の絶対値が大きいのがanのところなのか2nのところなのかで処理が違うのでaと2の大小で場合分けします。

答えa=2のとき
\(\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{2^n-1}{2^n + 2^n } \\ =\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{1-(\frac{1}{2})^n}{1+1}=\frac{1}{2} \)a>2のとき\(\frac{2}{a}<1 \)なので
\(\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{a^n-1}{a^n + 2^n } \\
=\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{1-(\frac{1}{a})^n}{1+(\frac{2}{a})^n} =1\)a<2のとき\(\frac{a}{2}<1 \)なので
\(\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{a^n-1}{a^n + 2^n } \\
=\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{(\frac{a}{2})^n-(\frac{1}{2})^n}{(\frac{a}{2})^n+1} =0\)
以上より
a>2のとき1,a=2のとき\(\frac{1}{2} \),a<2のとき0

例題3

次の数列が収束するときのaの範囲とその収束値を求めよ。
(1) \(\displaystyle \lim_{n \to \infty} a(a+3)^n \)
(2) \(\displaystyle \lim_{n \to \infty} \frac{(3a)^{2n+1}}{(a^2+1)^n} \)

どちらも等比数列です。等比数列が収束する条件は

(初項)=0または-1<(公比)≦1のとき。

特に(公比)=1なら収束値は初項と等しく、それ以外のときは収束値は0です。これを当てはめるだけです。

答え(1) \( a(a+3)^n \)は初項a(a+3),公比a+3の等比数列なので収束する条件は
初項=0 または -1<公比≦1 つまり
a(a+3)=0または-1<a+3≦1
よって -4<a≦-2,a=0
収束値は(公比)=1のときは初項と等しく,それ以外は0だから
a=-2のとき-2,
-4<a<-2 , a=0のとき0
(2) \(\displaystyle \frac{(3a)^{2n+1}}{(a^2+1)^n} \)は初項\(\displaystyle \frac{27a^3}{a^2+1}\),公比\(\displaystyle \frac{9a^2}{a^2+1}\)の等比数列。
よって収束する条件は
\(\displaystyle \frac{27a^3}{a^2+1}=0\)または\(\displaystyle -1<\frac{9a^2}{a^2+1}\leq 1\)
1つめの式を解くとa=0
2つめの式について両辺を\( a^2+1 (>0) \)倍すると
\( -a^2-1< 9a^2 \leq a^2+1 \)
左側の不等式は常に成立する。
右側を解くと\(\displaystyle -\frac{\sqrt{2}}{4} \leq a \leq \frac{\sqrt{2}}{4} \)
\(\displaystyle a=\frac{\sqrt{2}}{4} \)のとき収束値は初項と等しく\(\displaystyle \frac{3\sqrt{2}}{4}\)
\(\displaystyle a=-\frac{\sqrt{2}}{4} \)のとき収束値は初項と等しく\(\displaystyle -\frac{3\sqrt{2}}{4}\)
以上よりまとめると
\(\displaystyle -\frac{\sqrt{2}}{4} \leq a \leq \frac{\sqrt{2}}{4} \)のとき収束する。
\(\displaystyle -\frac{\sqrt{2}}{4} < a < \frac{\sqrt{2}}{4} \)のとき収束値0
\(\displaystyle a=\frac{\sqrt{2}}{4} \)のとき収束値\(\displaystyle \frac{3\sqrt{2}}{4}\)
\(\displaystyle a=-\frac{\sqrt{2}}{4} \)のとき収束値\(\displaystyle -\frac{3\sqrt{2}}{4}\)

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