積分の計算(三角関数関連)

上野竜生です。積分の計算は奥が深いです。ここでは三角関数に関連する積分を扱います。

三角関数の積分

なおすべて積分定数は省略します。

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基本計算

\( \displaystyle \int \sin{x} dx=-\cos{x}\)
\( \displaystyle \int \cos{x} dx=\sin{x}\)
\(\displaystyle \int \frac{1}{\cos^2{x}}dx =\tan{x} \)
\(\displaystyle \int \frac{1}{\sin^2{x}}dx = -\frac{1}{\tan{x}}\)

これは基本です。マイナスがあるかどうかというのは1度計算してみてその結果を微分して元に戻るか確かめればOKです。

sinやcosのn乗の計算

1乗はすでに示しました。2乗以上の計算を考えます。

奇数乗のとき

三角関数の相互法則を使えば「(sinのみの式)×cos」または「(cosのみの式)×sin」の形になるのでsinやcosをtとおけば置換積分が可能です。

例: \( \displaystyle \int \sin^5{x}dx = \int (1-\cos^2{x})^2 \sin{x} dx\)

\(t=\cos{x} \)とおくと\( \int (1-t^2)^2 \cdot (-1) dt\)となり,

\( \displaystyle – \int (t^4-2t^2+1) dt=-\frac{1}{5}t^5+\frac{2}{3}t^3-t=-\frac{1}{5}\cos^5{x}+\frac{2}{3}\cos^3{x}-\cos{x}\)

これに限らず一般に次の解法があります。

\(\displaystyle f(\sin{\theta})\cos{\theta} , f(\cos{\theta})\sin{\theta} , f(\tan{\theta})\frac{1}{\cos^2{\theta}} , f\left(\frac{1}{\tan{\theta}} \right) \frac{1}{\sin^2{\theta}} \)の形に変形できるならそれぞれ
\(t=\sin{\theta} , t=\cos{\theta} , t=\tan{\theta} , t=\frac{1}{\tan{\theta}} \)とおく!

例:\(\displaystyle \int \frac{1}{\cos^4{\theta}}d\theta \)

\(\displaystyle \int \frac{1}{\cos^4{\theta}}d\theta\\=\displaystyle \int \frac{1}{\cos^2{\theta}} \cdot \frac{1}{\cos^2{\theta}} d\theta\\=\displaystyle \int \left( \tan^2{\theta}+1 \right) \frac{1}{\cos^2{\theta}}d\theta \)
\(t=\tan{\theta} \)とおくと\(\displaystyle dt=\frac{1}{\cos^2{\theta}}d\theta \)なので
\(\displaystyle \int t^2+1 dt =\frac{1}{3}t^3+t+C=\frac{1}{3}\tan^3{\theta}+\tan{\theta}+C \)

偶数乗のとき

半角の公式を用いて次数を半分に下げましょう。そのうちに奇数乗になります。

例:\( \displaystyle \int \sin^6{x} dx \\
\displaystyle = \int  \left( \frac{1-\cos{2x}}{2} \right)^3 dx \\
\displaystyle = \int \left( \frac{1}{8}-\frac{3}{8}\cos{2x}+\frac{3}{8}\cos^2{2x}-\frac{1}{8}\cos^3{2x}  \right) dx \\
\displaystyle = \frac{1}{8}x – \frac{3}{16}\sin{2x} + \frac{3}{8}I-\frac{1}{8}J\)

ただし,

\( \displaystyle I=\int \cos^2{2x} dx= \int \frac{1+\cos{4x}}{2} dx=\frac{1}{2}x+\frac{1}{8}\sin{4x}\)

\( \displaystyle J=\int \cos^3{2x} dx=\int (1-\sin^2{2x})\cos{2x} dx\)
\(t=\sin{2x}\)とおくと\(\frac{dt}{dx}=2\cos{2x}\)なので
\( \displaystyle J=\frac{1}{2} \int (1-t^2)dt=\frac{1}{2}t-\frac{1}{6}t^3=\frac{1}{2}\sin{2x}-\frac{1}{6}\sin^3{2x}\)

よって

\( \displaystyle \frac{1}{8}x-\frac{3}{16}\sin{2x}+\frac{3}{16}x+\frac{3}{64}\sin{4x}-\frac{1}{16}\sin{2x}+\frac{1}{48}\sin^3{2x} \\
=\displaystyle \frac{5}{16}x-\frac{1}{4}\sin{2x}+\frac{3}{64}\sin{4x}+\frac{1}{48}\sin^3{2x}\)

これに限らず2倍角の公式や3倍角の公式などを使えば計算できる形になるときは同様にできます。

\(\displaystyle \int \tan{x} dx , \int \tan^2{x} dx \)の積分

\(\displaystyle \tan{x}=\frac{\sin{x}}{\cos{x}}=\frac{-(\cos{x})’}{\cos{x}}\)なので\( \frac{f'(x)}{f(x)}\)の形になっています。

\(\displaystyle \int \tan{x} dx=\int \frac{-(\cos{x})’}{\cos{x}} dx = -\log{|\cos{x}|}+C \)
\(\displaystyle \int \tan^2{x} dx = \int \left(\frac{1}{\cos^2{x}}-1 \right) dx=\tan{x}-x+C \)

sinとcosがかかっているとき

先ほどと同様に2倍角の公式などを用いて角がxになるようにすべて展開した結果,置換積分の形(奇数乗の例のような形)になればそれでOKですが,それが面倒なときもあります。

そういうときは積和の公式を用います。

例:\( \displaystyle \int \sin{7x}\sin{x} dx \\
\displaystyle = \int -\frac{1}{2} \left( \cos{8x}-\cos{6x} \right) dx \\
\displaystyle = \int \frac{1}{2}\cos{6x}-\frac{1}{2}\cos{8x} dx \\
\displaystyle = \frac{1}{12}\sin{6x}-\frac{1}{16}\sin{8x}\)

このように三角関数の積分は使う公式によって何通りも解き方があります。そのため模範解答と一見違う答えになることもありますがすぐに間違いと決めつけるのではなく同値でないか確かめるようにしましょう。

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