(陰関数・逆関数・媒介変数の)微分法

上野竜生です。今回は陰関数の微分・逆関数の微分・媒介変数の微分を紹介します。どれも変化球のような感じでめったに出題されません。今までの陽関数の微分を徹底する方が重要なので変化球はまとめて1ページにしました。
陰関数とはy=f(x)と書かれておらず,f(x,y)=0の形で書かれた関数です。陰関数の微分の注意として微分後の関数はx,yを両方使って表すしかない場合が多いです。

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基礎 合成関数の微分

たとえば\( x^2+y^2=1 \)のときxで微分するとどうなるでしょう?
初心者がやってしまいがちなミスは\( 2x+0=0 \)としてしまうことです。yがただの定数ならxで微分すると0になりますが今回はxに依存する関数になっているので0にはなりません。この\(y^2 \)の部分の微分は合成関数の微分を使います。
合成関数の微分より一度yの関数として微分したものとyをxで微分したものの積になるので\( (y^2)’=2y y’ \)となりますね。なので正しい微分は
\( 2x+2yy’=0 \)となりこれをy’について解くと\(y’=-\frac{x}{y} \)となります。これが正しい微分です。

例題1

(1) \(x^2+3xy+2y^2=5 \)のとき\(\displaystyle \frac{dy}{dx} , \frac{d^2 y}{dx^2}\)を求めよ。
(2) \( x^3-x\sin{y}=5 \)のとき\(\displaystyle \frac{dy}{dx} , \frac{d^2 y}{dx^2} \)を求めよ。
答え(1) 両辺をxで微分すると
\( 2x+3y+3xy’ + 4yy’=0 \)
つまり\( (3x+4y)y’=-(2x+3y) \)だから\(\displaystyle y’=-\frac{2x+3y}{3x+4y} \)
さらにxで微分すると
\( 2+3y’ + 3y’ + 3xy’’ + 4y’^2 + 4yy’’=0 \)
y’の結果を代入すると
\(\displaystyle 2+6 \cdot \frac{-2x-3y}{3x+4y} +3xy” + 4 (-\frac{2x+3y}{3x+4y})^2 +4yy’’=0 \)
よって
\(\displaystyle y’’=\frac{1}{3x+4y} \left( -2+\frac{12x+18y}{3x+4y}-\frac{4(2x+3y)^2}{(3x+4y)^2} \right) \\ = \displaystyle \frac{-2(9x^2+24xy+16y^2) + (36x^2+102xy+72y^2) – 4(4x^2+12xy+9y^2)}{(3x+4y)^3} \\ =\displaystyle \frac{2x^2+6xy+4y^2}{(3x+4y)^3}=\frac{2(x+y)(x+2y)}{(3x+4y)^3} \)
以上より\(\displaystyle \frac{dy}{dx}=-\frac{2x+3y}{3x+4y} , \frac{d^2y}{dx^2}=\frac{2(x+y)(x+2y)}{(3x+4y)^3 }\)
(2) 両辺をxで微分すると
\( 3x^2 -\sin{y} – x\cos{y} y’ =0 \)
よって\(\displaystyle y’=\frac{3x^2-\sin{y}}{x\cos{y}} \)
さらにxで微分すると
\(6x – \cos{y} y’ – \cos{y}y’ + x\sin{y}y’^2 -x\cos{y} y’’=0 \)
よって
\(\displaystyle y’’=\frac{1}{x\cos{y}} \left( 6x-2\cos{y}\cdot \frac{3x^2-\sin{y}}{x\cos{y}}+x\sin{y} (\frac{3x^2-\sin{y}}{x\cos{y}})^2 \right) \\ =\displaystyle \frac{6x^3 \cos^2{y} – 2x\cos^2{y}(3x^2-\sin{y}) + x\sin{y}(9x^4-6x^2\sin{y} + \sin^2{y}) }{x^3 \cos^3{y}} \\ =\displaystyle \frac{2x\sin{y}\cos^2{y} +9x^5\sin{y}-6x^3\sin^2{y} +x\sin^3{y}}{x^3 \cos^3{y}} \\ \displaystyle = \frac{2\sin{y}\cos^2{y} + 9x^4\sin{y} – 6x^2 \sin^2{y}+ \sin^3{y} }{x^2 \cos^3{y}} \)

このようにx,y両方使っていいならさらにいろいろな関数が微分できます。

逆関数の微分

y=f(x)の逆関数をg(x)とする。つまりx=g(y)とする。このときx=g(y)をxで微分すると
\( 1=g’(y) y’ \)
よって\(\displaystyle y’=\frac{1}{g’(y)} \)
よって逆関数の微分も計算できる。

例題2

y=sinx \((-\frac{\pi}{2}<x<\frac{\pi}{2}) \)の逆関数をy=g(x)とおく。g’(x)をxの式で表せ。
答え\(y=\sin{x} \)の逆関数は\( x=\sin{y} \)なのでこれをxで微分すると
\( 1=\cos{y} y’ \)
よって\(\displaystyle y’=\frac{1}{\cos{y}}=\frac{1}{\sqrt{1-\sin^2{y}}}=\frac{1}{\sqrt{1-x^2}} \)
(∵\(-\frac{\pi}{2}<y<\frac{\pi}{2}\)なのでcosy>0)

例題3

y=x+sinxの逆関数をy=g(x)とする。g’(x)を求めよ。(x,yの式で表してよい)
答え逆関数は\( x=y+\sin{y} \)なのでxで微分すると
\( 1=(1+\cos{y})y’ \)
よって\(\displaystyle y’=\frac{1}{1+\cos{y}} \)

媒介変数の微分

出題頻度が低いので公式だけ示します。合成関数の微分と逆関数の微分を応用すると導けます。
\(\displaystyle \frac{dy}{dx}=\frac{\frac{dy}{dt}}{\frac{dx}{dt}}=\frac{d}{dt}(y) \cdot \frac{dt}{dx} \)
\(\displaystyle \frac{d^2y}{dx^2}=\frac{d}{dt} (\frac{dy}{dx}) \cdot \frac{dt}{dx} \)

例題4

\(x=\cos^3{t} , y=\sin^3{t} \)のとき\(\displaystyle \frac{dy}{dx} , \frac{d^2y}{dx^2} \)を求めよ。
答え\(\displaystyle \frac{dx}{dt}=-3\cos^2{t}\sin{t} , \frac{dy}{dt}=3\sin^2{t} \cos{t} \)
よって\(\displaystyle \frac{dy}{dx}=\frac{\frac{dy}{dt}}{\frac{dx}{dt}}=\frac{3\sin^2{t}\cos{t}}{-3\cos^2{t}\sin{t}}=-\tan{t} \)
\(\displaystyle \frac{d^2y}{dx^2}=\frac{d}{dt} (\frac{dy}{dx}) \cdot \frac{dt}{dx} \\ \displaystyle = \frac{d}{dt}(-\tan{t}) \cdot \frac{1}{-3\cos^2{t}\sin{t}} = \frac{-1}{\cos^2{t}} \cdot \frac{1}{-3\cos^2{t}\sin{t}} \\ \displaystyle =\frac{1}{3\cos^4{t}\sin{t}} \)

むしろこの公式は大学1年で習うべき内容であったりします。なので大学入試としての出題頻度はかなり低いです。

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