4次関数の2重接線の方程式と囲まれた部分の面積

上野竜生です。昔は数IIの微分が3次関数までだったので4次関数に関する知識はあまりいらなかったのですが最近は4次以上も扱うようになってきました。3次以下になくて4次関数にある特徴の1つに二重接線があります。その求め方と面積の裏技を紹介します。

4次関数の二重接線

スポンサーリンク

二重接線とは?

1つのグラフに対し2か所で接する直線のことです。

通常「接する」ときは接点をx=αとして(x-α)2を因数にもちます。
二重接線の場合それが2つあるのですからx=α,βを接点として(x-α)2(x-β)2を因数に持ちます。

(x-α)2(x-β)2の時点で4次式になってますから二重接線は3次関数以下では存在せず,4次関数以上で初めて考える必要のある内容になってきます。

問題

(1)が前半のテーマ(二重接線の方程式の導出)で,(2)が後半のテーマ(4次関数と二重接線で囲まれた部分の面積の計算)になります。

4次関数C1:y=x4-8x2+16x+24の2重接線をℓとする。
(1) 直線ℓの方程式を求めよ。
(2) C1とℓで囲まれる部分の面積を求めよ。
4次関数の二重接線

4次関数の接線

基本に忠実に従います。直線ℓの式をy=mx+nとおき,

C1とℓを連立させた4次式が(x-α)2(x-β)2(α,βは接点のx座標)を因数にもつことを利用して両者を係数比較します。

答え直線ℓの方程式をy=mx+nとおき接点のx座標をα,β(α<β)とする。すると

(x4-8x2+16x+24)-(mx+n)=(x-α)2(x-β)2

となるのでこれを係数比較すればよい。整理すると

x4-8x2+(16-m)x+(24-n)=x4-(2α+2β)x3+(α22+4αβ)x2-(2α2β+2αβ2)x+α2β2
よって
2α+2β=0 ∴β=-α・・・①
α22+4αβ=-8・・・②
2β+2αβ2=m-16・・・③
α2β2=24-n・・・④

①を②に代入すると-2α2=-8 ∴α=±2
(α,β)=(±2,∓2)(複合同順)だが,α<βよりα=-2,β=2
これらを③,④に代入するとm=16, n=8
よって二重接線の式はy=16x+8

ところでC1とℓを連立させた4次式が(x-α)2(x-β)2を因数にもつということは(x2-αx-βx+αβ)2を因数にもつということで,つまり平方完成すればいいことがわかります。それを使うと次のように計算できます。

答えx4-8x2+16x+24=(x2-4)2+16x+8より

接点のx座標はx2-4=0の解,つまりx=±2であり

二重接線の方程式はy=16x+8

ほとんど同じ解法を言い方変えただけということに気付いてもらいたいです。平方完成が目に見えてるときは係数比較せず,こういうやり方のほうが速いですね。

4次関数=(2次関数)2+(1次以下の関数)の形にできれば(1次以下の関数)のほうが二重接線の方程式になります。[正確には(2次関数)が異なる2つの実数解をもつ必要があり,その2つの解が接点のx座標。]
(∵(1次以下の関数)を左辺に移項すれば右辺は(x-α)2(x-β)2を因数に持つ)

4次関数と二重接線で囲まれた部分の面積

(2)を解くことが後半のテーマです。地道に計算してもいいですが裏技もあります。まずは地道に計算しましょう。どちらの解法も接点のx座標が重要になります。

答え求める面積は2つの接点の間の部分,つまり-2≦x≦2の範囲である。
(この範囲でx4-8x2+16x+24≧16x+8であるから)求める面積は

\(\displaystyle \int_{-2}^{2} \{(x^4-8x^2+16x+24)-(16x+8) \}dx\\
=\displaystyle 2\int_0^2 (x^4-8x^2+16) dx \\
=\displaystyle 2\left[\frac{1}{5}x^5- \frac{8}{3}x^3+ 16x \right]_0^2\\
=\displaystyle 2\left(\frac{32}{5}-\frac{64}{3}+32 \right) \\
=\displaystyle \frac{512}{15}\)

今回は偶関数の積分の公式が使えるので少し楽ですが一般にはもっと大変です。実はこのタイプには裏技があります。

<裏技>
最高次の係数がaである4次関数Cがx=α,β(α<β)で二重接線ℓをもつときCとℓで囲まれた部分の面積は
\(\displaystyle \frac{|a|}{30}(\beta-\alpha)^5 \)

証明は6分の1公式のときと同様、部分積分です。もちろん地道に計算してもできますが・・・

これを使うと次のように計算できます。ただしこの裏技は記述式ではあまり使わないほうが良いです。検算程度にしましょう。

答え接点のx座標はx=-2,2なので
\( \displaystyle \frac{\{2-(-2)\}^5}{30}=\frac{512}{15} \)

4次関数の二重接線問題は今後増える可能性が高いです。理解しておきましょう。

数学はもちろん他の科目も勉強できる「スタディサプリ」なら人気講師の授業動画で、塾にいかなくてもまるで塾にいったかのような勉強ができます。塾と比較すると格安で、しかも無料おためしもできます。当サイトオススメのサイトです。


スタディサプリについて解説したページはこちら
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする