二項定理~○○の係数を求める問題を中心に~

上野竜生です。二項定理を使う問題は山ほど登場します。なので理解しておきましょう。

二項定理(係数を求める)

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二項定理とは

\( (a+b)^n=\) \({}_{n}C_{0} a^n b^0 + {}_nC_1 a^{n-1}b^1+\cdots + {}_nC_ka^{n-k}b^k+\cdots + {}_nC_n a^0b^n \)です。

なお,\( \displaystyle {}_nC_k=\frac{n!}{k!(n-k)!} \)でn!=n(n-1)・・・3・2・1です。

二項定理の例題

例題1:\((a+b)^n\)を展開したときの\(a^3b^{n-3}\)の係数はいくらか?

これは単純ですね。二項定理より\( \displaystyle _{n}C_{3}=\frac{n(n-1)(n-2)}{6} \)です。

例題2:\( (2x-3y)^6 \)を展開したときの\(x^3y^3\)の係数はいくらか?

例題1と同様に考えます。a=2x, b=-3yとすると\(a^3b^3\)の係数は\( _{6}C_{3}=20 \)です。ただし,\(a^3b^3\)の係数ではなく\(x^3y^3\)の係数であることに注意します。

\(20a^3b^3=20(2x)^3(-3y)^3=-4320x^3y^3\)なので
答えは-4320となります。

例題3:\( \displaystyle \left(x^2+\frac{1}{x} \right)^7 \)を展開したときの\(x^2\)の係数はいくらか?

\( \displaystyle (x^2)^3\left(\frac{1}{x}\right)^4=x^2 \)であることに注意しましょう。よって\( _{7}C_{3}=35\)です。\( _{7}C_{2}=21\)と勘違いしないようにしましょう。

とここまでは基本です。

例題4: 11の77乗の下2ケタは何か?

11=10+1とし,\((10+1)^{77}\)を二項定理で展開します。このとき,
\(10^{77},10^{76},\cdots , 10^2\)は100の倍数で下2桁には関係ないので\(10^1\)以下を考えるだけでOKです。\(10^1\)の係数は77,定数項(\(10^0\))の係数は1なので

77×10+1=771 下2桁は71となります。

このタイプではある程度パターン化できます。まず下1桁は1で確定,下から2番目はn乗のnの一の位になります。101のn乗や102のn乗など出題者側もいろいろパターンは変えられるので例題4のやり方をマスターしておきましょう。

多項定理

例題5:\( (a+b+c)^8 \)を展開したときの\( a^3b^2c^3\)の係数はいくらか?

二項定理の応用です。これもパターンで覚えておきましょう。ずばり

$$ \frac{8!}{3!2!3!}=560 $$

イメージとしては1~8までを並べ替えたあと,1~3はaに,4~5はbに,6~8はcに置き換えます。全部で8!通りありますが,1~3が全部aに変わってるので「1,2,3」「1,3,2」,「2,1,3」,「2,3,1」,「3,1,2」,「3,2,1」の6通り分すべて重複して数えています。なので3!で割ります。同様にbも2つ重複,cも3つ重複なので全部割ります。

なのですがこの説明が少し理解しにくい人もいるかもしれません。とにかくこのタイプはそれぞれの指数部分の階乗で割っていく,と覚えておけばそれで問題ないです。

では最後にここまでの応用問題を出してみます。

例題6:\( \displaystyle \left(x^2-x+\frac{3}{x}\right)^7\)を展開したときの\(x^9\)の係数はいくらか?

\(\displaystyle (x^2)^a\cdot (-x)^b \cdot \left(\frac{3}{x}\right)^c=(-1)^b\cdot 3^c \cdot x^{2a+b-c} \)
であることに注意します。まずはa,b,c≥0, a+b+c=7かつ,2a+b-c=9となる(a,b,c)をすべて求めましょう。

a=7のとき,a+b+c=7を満たすのは(b,c)=(0,0) しかし2a+b-c=9ではないので不適
a=6のとき,(b,c)=(1,0),(0,1) どちらも不適
a=5のとき b+c=2かつb-c=-1 b,cは整数なので不適
a=4のとき,b+c=3かつb-c=1 ゆえにb=2,c=1
a=3のとき,b+c=4かつb-c=3 不適
a=2のとき,b+c=5かつb-c=5 ゆえにb=5,c=0
a=1のとき,b+c=6かつb-c=7 不適
a=0のとき,b+c=7かつb-c=9 b=8,c=-1となるがc≧0を満たさず不適

以上より(a,b,c)=(4,2,1),(2,5,0)が条件を満たすことがわかります。

a+b+c=7かつ2a+b-c=9という条件から
\( b=8-\frac{3}{2}a , c=-1+\frac{a}{2} \)
ここから「aは偶数」かつb≧0,c≧0なのでa=2,4としぼることもできます。

なので先ほどの例題5に従い\( (a+b+c)^7\)の\(a^4b^2c\)の係数(ア)と\(a^2b^5c^0\)の係数(イ)を求めます。

(ア)は\( \displaystyle \frac{7!}{4!2!1!}=105 \)
(イ)は\( \displaystyle \frac{7!}{2!5!0!}=21\)です。

ただし,\(a=x^2, b=-x , c=\frac{3}{x} \)であることに注意してそれぞれの\(x^9\)の係数を計算します。

(ア)\(\displaystyle 105a^4b^2c^1=105(x^2)^4 (-x)^2 \left(\frac{3}{x}\right)^1\) \(=105\cdot (-1)^2 \cdot 3^1 x^9=315x^9\)
(イ)\(\displaystyle 21a^2b^5c^0=21(x^2)^2(-x)^5\left(\frac{3}{x}\right)^0\) \(=21\cdot (-1)^5 x^9=-21x^9\)

よって展開すると
(\(x^{14}\)の項)+・・・+(\(x^{10}\)の項)+\((315x^9-21x^9)\)+(\(x^8\)の項)+・・・+(\(x^{-7}\)の項)

となるので\(x^9\)の係数は315-21=294となります。

最後はなかなか難しいです。偏差値60ぐらいで良ければ間違えても仕方ないでしょう・・・。しかしそれ以上を目指すなら間違えられません。計算ミスに注意して解けるようにしましょう。

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