上野竜生です。今回は内心の位置ベクトルを求めます。内心は比較的簡単に求まるのでここで空間ベクトルでも求められるようにしておきます。

例題1

三角形ABCにおいてAB=c , BC=a , CA=b とし、三角形ABCの内心をIとするとき\(\vec{AI}\)を\(\vec{AB},\vec{AC} \)で表せ。
答え直線AIとBCの交点をPとする。内心の性質よりAPは角Aの二等分線である。角の二等分線の性質よりBP:PC=AB:AC=c:b
よって\(\displaystyle \vec{AP}=\frac{b \vec{AB}+c\vec{AC}}{b+c} \)
同様にBIとACの交点をQとするとAQ:QC=c:a

メネラウスの定理より
\(\displaystyle \frac{QA}{CQ}\cdot \frac{IP}{AI} \cdot \frac{BC}{PB} \\ \displaystyle = \frac{c}{a} \cdot \frac{IP}{AI}\cdot \frac{b+c}{c}=1 \)
よってAI:IP=(b+c):a
ゆえに\(\displaystyle \vec{AI}=\frac{b+c}{a+b+c}\vec{AP} \\ =\displaystyle \frac{b}{a+b+c} \vec{AB}+\frac{c}{a+b+c} \vec{AC} \)

次は全く同じ問題ですが始点を任意の点Xにしました。このほうが結果は美しく見えます。しかもXは平面ABC上の点でなくてもよいので空間ベクトルになっても使えます。

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例題2

三角形ABCにおいてAB=c , BC=a , CA=b とし、点Xは任意の点とする。\(\vec{XA}=\vec{a} , \vec{XB}=\vec{b} , \vec{XC}=\vec{c} \)とする。
三角形ABCの内心をIとするとき\(\vec{XI}\)を\(\vec{XA},\vec{XB},\vec{XC} \)で表せ。

答え例題1と同様にすると

\(\displaystyle \vec{AI} =\displaystyle \frac{b}{a+b+c} \vec{AB}+\frac{c}{a+b+c} \vec{AC} \)

つまり

\(\displaystyle \vec{XI}-\vec{XA} =\displaystyle \frac{b}{a+b+c} (\vec{XB}-\vec{XA})+\frac{c}{a+b+c} (\vec{XC}-\vec{XA}) \)

整理すると

\(\displaystyle \vec{XI} = \frac{a}{a+b+c} \vec{XA}+ \frac{b}{a+b+c} \vec{XB}+ \frac{c}{a+b+c} \vec{XC}\)

私立大学ではたまに空間上での三角形の五心のベクトルが問われることがあります。まずは求めたい三角形の平面上で五心のベクトルを表した後,最後に空間で表す方針が有効です。

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