上野竜生です。今回は平面ベクトルで当たり前のように使っていた性質を空間ベクトルでも使えるように拡張します。今回は例題はなく,基礎事項の確認だけです。

平面では\( O(0,0),A(a_x ,a_y),B(b_x,b_y),C(c_x,c_y) \)とする。
空間では\( O(0,0),A(a_x ,a_y,a_z),B(b_x,b_y,b_z),C(c_x,c_y,c_z) \)とする。

空間ベクトルの計算はほとんど平面と同じ

\(\vec{AB}=\vec{OB}-\vec{OA} , |\vec{AB}|=|\vec{OB}-\vec{OA}| \)

平面でも空間でも同じです。成分表示もほとんど同じです。
平面:\( |\vec{OB}-\vec{OA}|=\sqrt{(b_x-a_x)^2+(b_y-a_y)^2}\)
空間:\( |\vec{OB}-\vec{OA}|=\sqrt{(b_x-a_x)^2+(b_y-a_y)^2+(b_z-a_z)^2}\)

ABをm:nに内分する点Pの位置ベクトル\( \displaystyle \vec{OP}=\frac{n\vec{OA}+m\vec{OB}}{m+n} \)

平面でも空間でも同じです。成分表示もz成分の計算が増えるだけで同じです。

ABをm:nに外分する点Pの位置ベクトル\( \displaystyle \vec{OP}=\frac{-n\vec{OA}+m\vec{OB}}{m-n} \)

平面でも空間でも同じです。成分表示もz成分の計算が増えるだけで同じです。

三角形ABCの重心Gのベクトル\( \vec{OG}=\frac{\vec{OA}+\vec{OB}+\vec{OC}}{3}\)

平面でも空間でも同じです。

平行条件 ABとCDが平行 ⇔ \(\vec{AB}=k\vec{CD} \)となる実数kが存在する

平面でも空間でも同じです。

垂直条件 OA⊥OB ⇔ \(\vec{OA}\cdot \vec{OB}=0 \)

平面でも空間でも同じです。内積の定義は
平面: \(\vec{OA}\cdot \vec{OB}=a_x b_x+ a_y b_y \)
空間: \(\vec{OA}\cdot \vec{OB}=a_x b_x+ a_y b_y +a_z b_z \)

2点A,Bが一致する条件 \(\vec{OA}=\vec{OB} \)

平面でも空間でも同じです。x,y(,z)成分すべての成分が等しいときのみベクトルが等しいといいます。

一次独立と一次結合

ほとんど同じです。

<平面のとき>
①\(s\vec{a}+t\vec{b}=s’ \vec{a}+t’ \vec{b} \)ならばs=s’かつt=t’
②平面上のすべてのベクトルはあるs,tを用いて\(s\vec{a}+t\vec{b} \)と表せる。

①②をまとめて平面上のすべてのベクトルはあるs,tを用いて\(s\vec{a}+t\vec{b} \)と一意的に表せる、という言い方をすることもあります。

<空間のとき>
①\(s\vec{a}+t\vec{b}+u\vec{c}=s’ \vec{a}+t’ \vec{b}+u’\vec{c} \)ならばs=s’かつt=t’かつu=u’
②空間上のすべてのベクトルはあるs,t,uを用いて\(s\vec{a}+t\vec{b}+u\vec{c} \)と表せる。

①②をまとめて空間上のすべてのベクトルはあるs,t,uを用いて\(s\vec{a}+t\vec{b}+u\vec{c} \)と一意的に表せるという言い方をします。

三角形OABの面積は\(\displaystyle \frac{1}{2}\sqrt{|\vec{OA}|^2 |\vec{OB}|^2 – (\vec{OA}\cdot \vec{OB})^2} \)

平面でも空間でも同じです。成分表示だと平面の場合は
\(\displaystyle \frac{1}{2}|a_x b_y- b_x a_y| \)
と書けますが空間の場合は綺麗には書けません。

同一直線・同一平面上の条件

同一直線上は全く同じです。
A,B,Cが同一直線上にある
⇔\( \vec{AC}=k\vec{AB} \)となる実数kが存在する。
⇔\( \vec{OC}=s\vec{OA}+t\vec{OB} \)(s+t=1)となる実数s,tが存在する。

平面ベクトルはすべて同一平面上にありますが空間ベクトルの場合4点A,B,C,Pが同一平面上にある条件も考えられます。これは同一直線上の式とほとんど同じです。

A,B,C,Pが同一平面上にある
⇔\( \vec{AP}=s\vec{AB}+t\vec{AC} \)となる実数s,tが存在する。
⇔\( \vec{OP}=s\vec{OA}+t\vec{OB}+u\vec{OC} \)(s+t+u=1)となる実数s,t,uが存在する。

これだけの性質が平面ベクトルと同じように扱えます。成分計算するとき今までx,y成分の2つ計算していたものがこれからx,y,z成分の3つ計算するようになるだけで平面から空間になっても「ひらめき」の難易度は上がりません。これがベクトルの良さです。

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