上野竜生です。今回は微分まで終えていることを前提に積分に入っていきます。ざっくりいうと微分の反対が積分です。

積分とは

微分の反対の計算を積分という。
たとえばf(x)の微分がf'(x)ならf'(x)の積分はf(x)ということになります。
式で書くと
\( \displaystyle \int f'(x) dx =f(x) \)

ところでxの微分は1ですが,x+10の微分も1,x+100の微分も1です。ということは
\( \displaystyle \int 1 dx \)
はxともx+10ともx+100ともいえます。一般に最後の定数項はなんでもいいのです。そこでそれをCとおき,積分定数といいます。
つまり今回の積分は
\(\displaystyle \int 1 dx = x+C \)(Cは積分定数)
と書けます。なお,x+1+Cとかでも間違いではありません。たとえばx2+2x+Cと(x+1)2+Cは同じものとみなされます。

実は今紹介した積分は「不定積分」といいます。積分定数が出てきて1つに定まらない積分ですね。

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不定積分の公式

xn+1の微分が(n+1)xnなのでここから次の公式が得られます

POINT\( \displaystyle \int x^{n} = \frac{1}{n+1}x^{n+1} +C\)(n≠-1)
ちなみに次の性質(線形性)も成り立ちます。
・\( \displaystyle \int f(x)\pm g(x) dx = \int f(x)dx \pm \int g(x)dx \)(複号同順)
・\(\displaystyle \int kf(x) dx = k \int f(x) dx \)

例題1

次の不定積分を求めよ。
(1)\(\displaystyle \int x^2 dx \)
(2)\(\displaystyle \int 5x^4+6x^2+7 dx \)
(3)\(\displaystyle \int (2t+1)^2 dt \)
答え(1)\(\displaystyle \int x^2 dx =\frac{1}{3}x^3 +C \) (Cは積分定数。以下略)
(2)\(\displaystyle \int 5x^4+6x^2+7 dx = x^5+2x^3+7x+C\)
(3)\(\displaystyle \int (2t+1)^2 dt = \int (4t^2+4t+1) dt = \frac{4}{3}t^3 + 2t^2 +t+C \)
dxは「xで」積分するからdxなのです。tで積分するときはdt,θで積分するときはdθなどと書きます。
なので意地悪かもしれませんが下のような式が成り立ちます。
\(\displaystyle \int (x^2+1) dt = (x^2+1)t+C \)
これはtで積分なので\( (x^2+1)\)はtの式としてはただの定数扱いになるからです。
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定積分

f(x)の不定積分の1つをF(x)とおく。これを原始関数という。式で書くと
\(\displaystyle \int f(x) dx =F(x) \)
を満たすF(x)を1つ適当にもってくるということです。(積分定数は何でもいいので1つ決めてください。C=0などでOKです。)
このとき定積分とは次の計算になります。
\( \displaystyle \int_a^b f(x) dx = F(b)-F(a) \)
引き算をしているので積分定数を何にしていても打ち消しあい,計算結果に差は出ないことに注意しましょう。
不定積分を計算した後,上の数字を代入したものから下の数字を代入したものと覚えておきましょう。

定積分はつぎのような意味があります。

POINT\( \displaystyle \int_a^b f(x) dx \)
はy=f(x)と直線x=a,x=b,x軸で囲まれる部分の符号付き面積
※y=f(x)がx軸より上側(y>0)ならプラス,下側(y<0)ならマイナスとして面積が出てきます

この説明も教科書でしっかり説明がありますが,かける時間のわりにテスト対策にならないのでここでは説明を省略します。この説明も極限を使うので高校範囲では厳密な証明はできず,テストにも出ないといっていいでしょう。

定積分の性質

POINT定積分も線形性が成り立つ。
\( \displaystyle \int_a^b f(x) \pm g(x) dx = \int_a^b f(x) dx \pm \int_a^b g(x) dx \)(複号同順)
\( \displaystyle \int_a^b kf(x) dx = k\int_a^b f(x) dx \)
さらに積分区間に関して次の性質も成り立つ。
\( \displaystyle \int_a^a f(x) dx =0 \)
\( \displaystyle \int_b^a f(x) dx = – \int_a^b f(x) dx \)
\( \displaystyle \int_a^b f(x) dx = \int_a^c f(x) dx + \int_c^b f(x) dx \)
ここでcは必ずしもa<c<bを満たしていなくても構いません。

例題2

次の定積分を求めよ。
(1)\( \displaystyle \int_0^1 x^n dx \) (nは自然数)
(2)\( \displaystyle \int_1^2 x^3+5x dx \)
(3)\( \displaystyle \int_{-1}^1 (x+1)(x-1) dx \)

書き方も学びましょう。一気に計算すると間違うので,まずは不定積分の1つを決めるところからですが,それを[ ]で括ったものを途中式にします。解答例を見てみましょう。

答え(1)\( \displaystyle \int_0^1 x^n dx = \left[\frac{1}{n+1}x^{n+1} \right]_0^1 = \frac{1}{n+1}\)
(2)\( \displaystyle \int_1^2 x^3+5x dx = \left[\frac{1}{4}x^4+\frac{5}{2}x^2 \right]_1^2 = (4+10)-(\frac{1}{4}+\frac{5}{2})=\frac{45}{4} \)
(3)\( \displaystyle \int_{-1}^1 (x+1)(x-1) dx = \int_{-1}^1 (x^2-1) dx \\ = \displaystyle \left[ \frac{1}{3}x^3-x \right]_{-1}^1 = -\frac{2}{3}-\frac{2}{3}=-\frac{4}{3} \)

こんな風に正攻法で計算するときは\( [ F(x) ]_a^b \)の式を挟んだうえでF(b)-F(a)を計算しましょう。
なお,符号ミスがかなり多いです。符号に注意しましょう。2回マイナスが出たら-(-x)のように書かずに+xと書いてしまうほうがミスは起きないでしょう。

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