3次関数の極大値と極小値の和や差に関する問題

上野竜生です。3次関数の極大値と極小値の和(または差)だけが与えられて定数aの値を求める問題の解法を紹介します。通常の解法だけ理解すればいいですが頭のいい解法も紹介します。

3次関数の極大値・極小値の和や差

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極大値と極小値の和がわかっているとき

3次関数f(x)=x3-6x2+ax+5の極大値と極小値の和が14であるとき,定数aの値を求めよ。

通常の解法(解と係数の関係の利用)

f'(x)=3x2-12x+aである。極値をもつからf'(x)=0の判別式144-12a>0 ∴a<12

f'(x)=0の2つの解をα,β(α<β)とする。つまり

\(\displaystyle \alpha=\frac{6-\sqrt{36-3a}}{3} , \beta=\frac{6+\sqrt{36-3a}}{3} \)

このとき増減表は下の通り

\(\begin{array}{c|ccccc} x & \cdots & \alpha & \cdots & \beta & \cdots \\ \hline f’(x) & + & 0 & – & 0 & + \\ \hline f(x) & \nearrow & 極大値f(\alpha) & \searrow & 極小値f(\beta) & \nearrow \end{array} \)

よって\( f(\alpha)+f(\beta)=14 \)を解けばよい。

解と係数の関係より\( \alpha+\beta=4 , \alpha\beta=\frac{a}{3} \)

\( \alpha^2+\beta^2=(\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta=16-\frac{2a}{3} \)

\( \alpha^3+\beta^3=(\alpha+\beta)^3-3\alpha\beta(\alpha+\beta)=64-4a \)

よって

\( f(\alpha)+f(\beta) \\
=(\alpha^3+\beta^3)-6(\alpha^2+\beta^2)+a(\alpha+\beta)+10\\
=64-4a -6(16-\frac{2a}{3})+4a+10\\
=4a-22 \)

\(4a-22=14 \)より\( a=9 \)

これは条件を満たす。

この解法が理解できれば十分ですが,検算用に裏技も教えておきます。

裏技(3次関数の変曲点を利用)

3次関数は変曲点に関して点対称という性質があります。変曲点とはf”(x)=0の解をXとしたときf”(x)がx=Xの前後で符号変化するならば(X,f(X))が変曲点です。そこで「上に凸」と「下に凸」が切り替わるのです。

点対称ということは「極大値をとる点」と「極小値をとる点」の中点が変曲点ということになります。

ということは「(極大値+極小値)÷2=変曲点のy座標」となるのでここから立式します。

[答え]

f'(x)=3x2-12x+9

f”(x)=6x-12よりf”(x)=0の解はx=2でありx=2の前後でf”(x)の符号変化するから(2,f(2))は変曲点である。

3次関数は変曲点に関して点対称だから変曲点のy座標は極大値と極小値の平均である。

よってf(2)=7

f(2)=8-24+2a+5=2a-11=7よりa=9

これは条件を満たす。

変曲点について対称であることを証明なしで利用していいか微妙なところなのでできるだけ正攻法で解きたいところです。

極大値と極小値の差がわかっているとき

3次関数f(x)=x3-6x2+ax+5の極大値と極小値の差が4であるとき,定数aの値を求めよ。

通常の解法

関数自体は上の極大値と極小値の和のときと同じものを使っているので途中まで同じです。

(増減表までは上の「和のときの例題」と同じ)

よって\( f(\alpha)-f(\beta)=4 \)を解けばよい。

\( \alpha^3-\beta^3-6(\alpha^2-\beta^2)+a(\alpha-\beta)+(5-5)=4 \)

\( (\alpha-\beta)(\alpha^2+\alpha\beta+\beta^2)-6(\alpha-\beta)(\alpha+\beta)+a(\alpha-\beta)=4 \)

\( (\alpha-\beta)\{(\alpha+\beta)^2-\alpha\beta-6(\alpha+\beta)+a \}=4 \)

\( (\alpha-\beta)(16-\frac{a}{3}-24+a)=4 \)

\( \alpha-\beta=\frac{-2\sqrt{36-3a}}{3} \)なので

\( -\frac{2\sqrt{36-3a}}{3}\cdot (-\frac{24-2a}{3})=4 \)

\( \sqrt{36-3a}\cdot (24-2a)=18 \)

\( 2\sqrt{3} (12-a)^{\frac{3}{2}}=18 \)

\( (12-a)^{\frac{3}{2}}=3\sqrt{3}=3^{\frac{3}{2}} \)

\( 12-a=3 ∴a=9 \)

これは条件を満たす。

計算が大変なだけで発想は難しくありません。出題頻度もそれほど高くないのでこちらの解法で解ければ十分です。

裏技(1/6公式の利用)

f'(x)=3x2-12x+a=0の解をα,β(α<β)とする。

\(\displaystyle f(\alpha)-f(\beta)=\int_{\beta}^{\alpha} f'(x)dx = \int_{\beta}^{\alpha} 3(x-\alpha)(x-\beta)dx=-\frac{3}{6}(\alpha-\beta)^3 \)

よって\( -\frac{1}{2}(\alpha-\beta)^3=4 \) より\( \alpha-\beta=-2 \)

\(\displaystyle \alpha-\beta=-\frac{2\sqrt{36-3a}}{3}=-2 \)よりa=9

これは条件を満たす。

こちらは証明が必要な知識を使っていませんので記述式でも使えます。
ですが発想が難しいことと滅多に出題されないことからこの解法自体使うことはあまりないでしょう。

入試ではどちらも通常の解法で解ければOKです。

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