上野竜生です。問67の答えを発表します。
問67 ★
図のような縦12cmの箱がある。この箱の中に半径1cmの円をたくさん詰めることを考える。詰め方は次のパターンA・Bのどちらかであるとする。
【パターンA】 下の図1のように縦12cmを使って円6個を詰める。
【パターンB】 下の図2のように1cmの空間をあけて円5個を詰める。
図3はパターンA,B,A,A,Bの順に詰めたものである。このときちょうど箱の横の長さに隙間はなくできるだけ円が接するようになった。このときの箱の横の長さは【ア】cmである。
また図4のような縦12cm,横18cmの箱には,パターンA,Bをうまく並べることにより円が最大【イ】個入る。
答え
まずパターンAでもBでも円の中心は同一直線上にある。またこれらはすべて平行である。
よってこれらの直線の距離を計算すればよい。以下距離は円の中心の直線を基準に考える。
基本となる長さを求める。
両端について
パターンAから始めた場合
箱の壁から円の中心の直線までの距離は1cm
同様にパターンAで終わる場合も円の中心から箱の壁まで1cm以上必要。
パターンBから始めた場合も同様に1cm
ゆえに両端にはパターンA,Bのどちらを配置してもあわせて2cm必要。
途中について
A→A の場合とB→Bの場合は明らかに2cm必要。
A→Bの場合とB→Aの場合は三平方の定理から\(\sqrt{3} \)cm必要。
【ア】について
ABAABと並べると
\( 1+\sqrt{3}+\sqrt{3}+2+\sqrt{3}+1=4+3\sqrt{3} \)cm必要。
【イ】について
両端で2cm必要だから残り16cmでA,B合わせて最大いくつまで入れられるかを考える。
A→A , B→Bは2cm
A→B , B→Aは\(\sqrt{3} \)cmだから
16÷\(\sqrt{3}\)=9.2・・・なので切り替えの回数は最大9回,つまり10パターンまで詰めることができる。
10パターン詰めることを考える。
10パターン詰める中で長さが最小となるのは毎回A,Bを反転させるとき,つまり
ABABABABABと並べる時で反転回数9回。このとき55個,距離は\( 2+ 9\sqrt{3} \)cm(≒17.59cm)である。
反転回数8回だと距離は\( 2+2+8\sqrt{3} \)cm(≒17.86cm)
反転回数7回だと距離は\( 2+2+2+7\sqrt{3} \)cm(≒18.12cm)
なので反転回数は8回以上必要である。
反転回数8回のときできるだけAを多くするのが最大なのでこのとき
ABABABABAAと配置することができ,このとき56個詰めることができる。
(このほかにも配置方法はあるが反転8回なら最低Bは4つ存在するのでA×6+B×4にしか配置できない)
よって10パターン詰めるとき最大56個まで詰めることができる。
9パターン詰める時
Aを並べても6×9=54個しか詰められないので56個を超えられない。8パターン以下のときも同様。
よって最大個数は56個。
正解者:0名
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