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上野竜生です。問59の答えを発表します。

問59 

正の奇数から始まる連続5整数の積は平方数ではないことを示せ。
ただし問58の結果は用いてよい。

【参考】問58の結果: nを3以上の整数とするとき(n2-1)(n2-4)は平方数ではない

 

答え

背理法で示す。
nを奇数とすると
nと(n+1)は互いに素
nと(n-1)は互いに素
nと(n+2)は互いに素
nと(n-2)は互いに素 」①
なので
nと(n-2)(n-1)(n+1)(n+2)は互いに素 」②
である。よってnを3以上の奇数として
(n-2)(n-1)n(n+1)(n+2)が平方数ならば
nと(n-2)(n-1)(n+1)(n+2)の両方が平方数である。」③
しかし問58の結果より(n-2)(n-1)(n+1)(n+2)は平方数ではないので矛盾。
よって正の奇数から始まる連続5整数の積は平方数ではない。(Q.E.D)

 

【詳細】

①:nとn+2の最大公約数をdとおくと
n=Ad
n+2=Bdとおける。差をとると
2=(B-A)dとなるからdは2の約数であり1または2
しかしnは奇数だから2を約数に持たない。よってd=1
それ以外も同様に示せる。

②:対偶を示す
「(n-2)(n-1)(n+1)(n+2)とnの最大公約数が2以上ならば(n-2),(n-1),(n+1),(n+2)の少なくとも1つはnと最大公約数が2以上」
2以上の公約数をpとおく。(pは素数としてよい。∵pが素数でなければpを素因数分解して現れる素数のうちの1つを改めてpとおけばよい)
nはpの倍数。(n-2)(n-1)(n+1)(n+2)もpの倍数。
よってn-2,n-1,n+1,n+2のいずれかはpの倍数となるのでそれとnは2以上の公約数pをもつ。

③:nを素因数分解したとき奇数乗になる素数pが存在すると
(n-2)(n-1)(n+1)(n+2)を素因数分解したときのpも奇数乗になる。
つまり公約数pをもつので最大公約数が1であることに矛盾。
つまりnを素因数分解するとすべて偶数乗となりnは平方数。
(n-2)(n-1)(n+1)(n+2)も同様に平方数。

 

正解者 0名

 

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