上野竜生です。奇数項と偶数項でパターンが違う数列の和を求めてみます。
例題
解法1: (a1+a2)+(a3+a4)+・・・と考える。
偶数のときは(a1+a2)+(a3+a4)+…+(a2m-3+a2m-2)+(a2m-1+a2m)
奇数のときは(a1+a2)+(a3+a4)+…+(a2m-3+a2m-2)+a2m-1
=(a1+a2)+(a3+a4)+…+(a2m-3+a2m-2)+(a2m-1+a2m)-a2m
と書けるので偶奇で場合分けして考えましょう。
nが奇数のときn=2m-1を代入するとa2m-1=0
よってa2m-1+a2m=4m
nが偶数のとき
n=2mなのでnの式にすると\(\displaystyle S_n=n\left(\frac{n}{2}+1\right) \)
nが奇数のとき
n=2m-1なので\(\displaystyle m=\frac{n+1}{2} \)を代入すると
\(\displaystyle S_n=(n+1)(\frac{n-1}{2}) \)
よってnが偶数のとき\(\displaystyle S_n=\frac{1}{2}n(n+2) \),nが奇数のとき\(\displaystyle S_n=\frac{1}{2}(n+1)(n-1) \)
もしn=2m+1とするのならm=1,2,3…のとき2m+1=3,5,7,…なのでn=1を別扱いし
a1+(a2+a3)+(a4+a5)+…+(a2m-2+a2m-1)+a2m
という分け方になります。このように計算すればOKですが添え字のところでのミスが起きやすいのでなるべくn=2m-1にしてm=1のときn=1が対応するほうが楽でしょう。
解法2:(a1+a3+a5+・・・)+(a2+a4+a6+・・・)と考える。
最初と最後は同じなので真ん中部分だけ書きます。
a2k=4k , a2k-1=0までは解法1と同様。
nが奇数のとき
ここからnの式に直して結論づけるところも解法1と同様。
解法3:無理やり1つの式にする(非推奨)
nが偶数のときA,nが奇数のときB であることは(-1)nを使えば一発で
\(\displaystyle \frac{(A+B)+(-1)^n (A-B)}{2} \)とかけます。これを使って解きます。
(等比)×(等差)の場合の和の公式を求めるところは本質ではないので結果だけ書くと
となります。
この等式がわからない人は等差×等比数列の和のページを見直してください。
このように1つの式でかけるのですが何といっても(-1)nf(n)のΣ計算が大変面倒になります。今回はf(n)が1次式なのでただの(等差)×(等比)で済みましたが一般には超面倒くさいです。
なお解法3の答えが解法1の答えと一致することについてはnが偶数のとき(-1)n=1,nが奇数のとき(-1)n=-1を代入すればすぐにわかると思います。
通常は解法1が好まれます。解法1を練習しておきましょう。
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