上野竜生です。分数で書かれた式が整数となるような整数(自然数)nの値を求めるパターンの解き方を紹介します。
例題1 「\(\frac{a}{n}\)が整数⇔nはaの約数」を使うパターン
たとえば\(\frac{4}{n}\)が整数となる自然数nは?と聞かれるとすぐにn=1,2,4とわかりますよね。そのパターンです。ただしこのままだと\(\frac{a}{n} \)の形は見えないので実際に割り算を実行するのがコツです。
答え\(\displaystyle \frac{n^2+2}{n+2}=n-2+\frac{6}{n+2} \)よりn+2は6の約数
n+2=±1,±2,±3,±6
nは自然数だからn+2≧3。 よってn+2=3,6
∴n=1,4
例題2 「そもそも関数のとり得る範囲が限られている」パターン
問題文で与えられたnの関数は実は値域があまり広くありません。結果から言うと\(\displaystyle 0<\frac{n+2}{n^2+2}<2 \)を満たします。
ということは問題文中の「整数」とは「1」のことだとわかるのであとは\(\displaystyle \frac{n+2}{n^2+2}=1 \)を解くという方針です。
答え\(\displaystyle \frac{n+2}{n^2+2}=m \)とおく(明らかにm≠0)と
\( mn^2-n+2m-2=0\)・・・(*)
m≠0よりnについての2次方程式の判別式は
\(1-4m(2m-2)\geq 0 \)
\(8m^2-8m-1 \leq 0\)より\(\displaystyle \frac{4-2\sqrt{6}}{8}\leq m \leq \frac{4+2\sqrt{6}}{8} \)
mは0以外の整数だからこれを満たすのはm=1のみ。
m=1のとき(*)を解くと\(n^2-n=0 \)だからn=0,1
nは自然数だからn=1
この方針は
1 \(\displaystyle \frac{n+2}{n^2+2} \)のとり得る範囲を知りたいのでmとおき、nが実数になる条件からmの範囲を絞り込む。
2 mが整数という条件からmを特定する。
3 mがわかれば普通の方程式なのでそれを解いてnを求める。
4 nが自然数という条件にあうものを選ぶ。
となります。
数IIIの微分まで習ったのであれば
\(\displaystyle f(x)=\frac{x+2}{x^2+2} \)を微分してx≧1でのとり得る範囲を求めてもOKです。
解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました
<高校数学>上野竜生です。数学のオススメ参考書などをよく聞かれますのでここにまとめておきます。基本的にはたくさん買うよりも…
上野竜生です。大学数学の参考書をまとめてみました。フーリエ解析以外は自分が使ったことある本から選びました。 大…
上野竜生です。当サイトでも少し前まで各ページで学習サイトをオススメしていましたが他にもオススメできるサイトはた…
≪…分数で書かれた式が整数となるような整数(自然数)n…≫を、『⦅モナド⦆写像』(『自然比矩形』)に観る。
(n-1) ⇒ n
西洋数学の成果の6つのシェーマ(符号)の[統合]的[連続性]は、[認知科学]的な『離散的有理数の組み合わせによる多変数創発関数論 命題Ⅱ』の帰結による[離散]と[連続]の[双対性]での[一・二・三次元空間]の[統合](位相)を観る。
(n-1) ⇒ n [ (n-1) ⇒ 1/n ]
と 1/(n-1)=(1/n)/(1-1/n)
からの[次元]の[等価性]の[止揚](数学概念)である。
幼く、『(わけのわかる ちゃん)(まとめ ちゃん) (わけのわからん ちゃん)(かど ちゃん)(ぐるぐる ちゃん)(つながり ちゃん)』で[感応]してみたい。