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上野竜生です。数列anが与えられたとき初項から第n項までの和Snを求めるのはanの型によっていろいろあり,大変でした。一方でSnからanを求めるのは非常に簡単です。実際に見てみましょう。

Snからanを求める

実際に書き出してみよう!

S1=a1     ・・・①

S2=a1+a2

S3=a1+a2+a3

・・・

Sn-1=a1+a2+a3+…+an-1  ・・・②

Sn =a1+a2+a3+…+an-1+an ・・・③

オレンジ色の部分が共通していることに気づけば③-②より

Sn-Sn-1=an

となります。しかしこれだけでは不十分です。なぜならSn-1が定義されるのは添え字部分がn-1≧1、つまりn≧2のときです。よってn≧2のときは

an=Sn-Sn-1

でOKですがn=1は違う方法で求めなければなりません。

n=1のときはもっと簡単で①より

a1=S1

となります。まとめると次の公式が成り立ちます。これは覚えておきましょう。

<Snからanを求める公式>
a1=S1
an=Sn-Sn-1(n≧2)

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例題

数列anの初項から第n項までの和をSnとする。Snが次の式で表されるとき、anを求めよ。
(1) Sn=n3
(2) Sn=3n
答え(1) n≧2のとき
an=Sn-Sn-1=n3-(n-1)3=3n2-3n+1・・・①
n=1のときa1=S1=1
これは①を満たすのでn≧1のときan=3n2-3n+1
(2) n≧2のとき
an=Sn-Sn-1=3n-3n-1=2・3n-1・・・①
n=1のときa1=S1=3
これは①を満たさないので
\(\begin{eqnarray} a_n= \begin{cases} 3 & ( n=1 ) \\ 2\cdot 3^{n-1} & ( n \geq 2 ) \end{cases} \end{eqnarray} \)
(1)のようにn=1のとき①を満たす場合でも必ずn≧2とn=1で場合分けが必要です。また最終結果はn=1もまとめて①式とするほうが良いでしょう。
(2)のような場合,「①を満たさない」ということは書いても書かなくてもいいでしょう。書いても結果は変わりませんから変わらないことの理由はいらないでしょう。
Snからanを求めるのはSnの型に関係なくどれも1発(2発?)で出せます。ここで点を落とさないようにしましょう。n=1での場合分けは必ず必要です。

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