上野竜生です。連立方程式を解く方法を紹介します。連立方程式と言っても単純な1次式とは限らないもので練習します。
基本(連立1次方程式)
加減法
(1)×2より4x+2y=10
(2) より3x-2y=-3
両辺を足すと7x=7
よってx=1 これを(1)に代入するとy=3
このように1文字消去できるように両辺を何倍かして足したり引いたりする方法です。
代入法
(1)よりy=5-2x
これを(2)に代入すると3x-2(5-2x)=-3
整理すると7x=7 よってx=1
これを(1)に代入するとy=3
中学生の時にどちらか片方のやり方でしか解かなかった人は両パターンできるようにしましょう。以下では両パターンをうまく使い分けます。
基本は代入法で解けば大丈夫!
1次式でないときは加減法・代入法のどちらかのやり方でないとうまくいきにくいこともあります。このような場合は基本的に代入法を使います。
この場合x+3y=10からx=(yの式)にできるのでここから攻めます。
答えx+3y=10よりx=10-3y
これを2つめの式に代入すると
(10-3y)2+3y2=28
展開すると12y2-60y+72=0
12で割るとy2-5y+6=(y-2)(y-3)=0
よってy=2,3
これらを1つめの式に代入すると
y=2のときx=10-3y=4
y=3のときx=10-3y=1
よって(x,y)=(1,3),(4,2)
1変数消去しにくいときは加減法!
先ほどと違いx=(yの式)にはしにくいのでこのような時は加減法も混ぜます。どちらもx2やy2の係数が1であることから(上の式)-(下の式)を計算すれば1次式になることを利用します。
答え展開すると
\(\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x^2 + y^2 = 10 \\ x^2-4x+y^2-2y = 0 \end{array} \right.\end{eqnarray} \)
上の式から下の式を引くと
4x+2y=10
よってy=5-2x
これを上の式に代入すると
x2+(5-2x)2=10
5x2-20x+15=5(x-1)(x-3)=0
よってx=1,3
これをy=5-2xに代入すると(x,y)=(1,3),(3,-1)
交点の座標は連立方程式を解くということ!
2つのグラフの交点を求める場合,それは連立方程式を解くということです。先ほどの例題だと「円x2+y2=10と円(x-2)2+(y-1)2=5の交点の座標は(x,y)=(1,3),(3,-1)」ということになります。
連立させるとy=x2=x+6なので右側のイコールを解けばいいということがすぐにわかります。
よって(x,y)=(-2,4),(3,9)
慣れればこのぐらいの記述でできるとは思いますがしっかり解説すると
y=x2・・・①
y=x+6・・・②
①-②より0=x2-x-6
これを解くとx=-2,3
これらを①(または②)に代入すると
x=-2のときy=4,x=3のときy=9
よって(x,y)=(-2,4),(3,9)
となります。
1文字消去した後は普通の方程式。なので当然連立じゃない方程式は解けることが前提!
答え3x=6-9xを解けばよい。3x=A(A>0)とおくと
A=6-A2
A2+A-6=(A+3)(A-2)=0
A>0よりA=2
よって3x=2よりx=log32
y座標はy=3x=A=2
よって(x,y)=(log32,2)
今回は指数・対数関数を例にとりましたが他にもいろいろな式が考えられます。「連立方程式→通常の方程式→解」という流れなので連立方程式は普通の方程式より1段階難易度が高いです。多くの参考書では「連立方程式→通常の方程式」までしか解説されていませんのでそのあとで行き詰まる人はまず普通の方程式が解けるように練習しましょう。
解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました
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