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上野竜生です。3次関数の極大極小を求めるやり方は簡単ですがf'(x)=0を解くのに解の公式でといた場合、最後の代入の計算量が膨大になります。もちろん頑張って計算してもいいのですがそういうときは多項式のわり算を計算して「余り」を求めることで計算量を減らすことができます。
例題 x3+x2-2xの極大値・極小値を求めよ
答えf(x)=x3+x2-2xとおくと
f'(x)=3x2+2x-2
f'(x)=0を解くと\(\displaystyle x=\frac{-1\pm \sqrt{7}}{3}\)
\(\displaystyle \alpha=\frac{-1-\sqrt7}{3} , \beta=\frac{-1+\sqrt7}{3}\)とすると増減表は下の通り。\(\begin{array}{c|ccccc} x & \cdots & \alpha & \cdots & \beta & \cdots \\ \hline f’(x) & + & 0 & – & 0 & + \\ \hline f(x) & \nearrow & 極大 & \searrow & 極小 & \nearrow \end{array}\)よって極大値はf(α),極小値はf(β)
\(f(x)=x^3+x^2-2x\\\displaystyle=\left(\frac13x+\frac19\right)(3x^2+2x-2)+\left(-\frac{14}{9}x+\frac29\right)より\)
\(\displaystyle f(\alpha)=-\frac{14}{9}\alpha+\frac29 , f(\beta)=-\frac{14}{9}\beta+\frac29 \\(∵ 3\alpha^2+2\alpha-2=3\beta^2+2\beta-2=0)\)
\(\displaystyle -\frac{14}{9}\left(\frac{-1\pm \sqrt7}{3}\right)+\frac29=\frac{14\mp 14\sqrt7 +6}{27}=\frac{20\mp 14\sqrt7}{27}\)より
f(x)は\(\displaystyle x=\frac{-1-\sqrt7}{3}\)で極大値\(\displaystyle \frac{20+14\sqrt7}{27}\)、\(\displaystyle x=\frac{-1+\sqrt7}{3}\)で極小値\(\displaystyle \frac{20-14\sqrt7}{27}\)をとる
f'(x)=3x2+2x-2
f'(x)=0を解くと\(\displaystyle x=\frac{-1\pm \sqrt{7}}{3}\)
\(\displaystyle \alpha=\frac{-1-\sqrt7}{3} , \beta=\frac{-1+\sqrt7}{3}\)とすると増減表は下の通り。\(\begin{array}{c|ccccc} x & \cdots & \alpha & \cdots & \beta & \cdots \\ \hline f’(x) & + & 0 & – & 0 & + \\ \hline f(x) & \nearrow & 極大 & \searrow & 極小 & \nearrow \end{array}\)よって極大値はf(α),極小値はf(β)
\(f(x)=x^3+x^2-2x\\\displaystyle=\left(\frac13x+\frac19\right)(3x^2+2x-2)+\left(-\frac{14}{9}x+\frac29\right)より\)
\(\displaystyle f(\alpha)=-\frac{14}{9}\alpha+\frac29 , f(\beta)=-\frac{14}{9}\beta+\frac29 \\(∵ 3\alpha^2+2\alpha-2=3\beta^2+2\beta-2=0)\)
\(\displaystyle -\frac{14}{9}\left(\frac{-1\pm \sqrt7}{3}\right)+\frac29=\frac{14\mp 14\sqrt7 +6}{27}=\frac{20\mp 14\sqrt7}{27}\)より
f(x)は\(\displaystyle x=\frac{-1-\sqrt7}{3}\)で極大値\(\displaystyle \frac{20+14\sqrt7}{27}\)、\(\displaystyle x=\frac{-1+\sqrt7}{3}\)で極小値\(\displaystyle \frac{20-14\sqrt7}{27}\)をとる
α,βはf'(x)=0の解だからf'(α)=f'(β)=0となることを生かします。f(x)をf'(x)で割り商をQ(x),余りをR(x)とするとR(x)は高々1次式で
f(x)=Q(x)f'(x)+R(x)
となり,x=αを代入すると
f(α)=Q(α)f'(α)+R(α)=Q(α)・0+R(α)=R(α)
となります。なのでf(x)をf'(x)で割った余りR(x)を求めて高々1次式R(x)で計算できないかと考えるのが計算量を減らすコツです。
解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました
<高校数学>上野竜生です。数学のオススメ参考書などをよく聞かれますのでここにまとめておきます。基本的にはたくさん買うよりも…
上野竜生です。大学数学の参考書をまとめてみました。フーリエ解析以外は自分が使ったことある本から選びました。 大…
上野竜生です。当サイトでも少し前まで各ページで学習サイトをオススメしていましたが他にもオススメできるサイトはた…