上野竜生です。円に内接する四角形・外接する四角形の性質はたくさんあります。それらをまとめてみました。
AB=a,BC=b,CD=c,DA=dとする。また四角形ABCDの対角線ACとCDの交点をEとする。
単に∠Aなどとかいたときは四角形の内角とする。
円に外接する四角形(内接円が存在)
a+c=b+dが成立する。
\( S=\sqrt{abcd}\sin{\frac{∠A+∠C}{2}}\)
円に内接する四角形(外接円が存在)
∠A+∠C=180° ★重要
円周角の定理 ★重要
円の中心をOとする。弧XYに対する円周角は中心角の半分。
弧XYの中心角とは∠XOYのこと。
弧XYの円周角とは円周上の点Pに対し,∠XPYのこと。ただし線分XYに対してOと同じ側にPをとる。
方べきの定理 ★重要
AE・EC=BE・ED
トレミーの定理
AC・BD=AB・CD+AD・BC
ブラーマグプタの公式
\(\displaystyle s=\frac{a+b+c+d}{2}\)とすると面積\(S=\sqrt{(s-a)(s-b)(s-c)(s-d)}\)
特に★重要をつけたものは逆も成り立つ。つまりそれが成立すれば4点A,B,C,Dは同一円周上にある。
定理ではないが重要な性質をもう2つ紹介します。
4つの辺の長さが与えられれば対角線の長さが計算できる。
そもそも円に内接する四角形で4つの辺の長さが与えられればその図形はただ1つに定まります。よって頑張れば対角線の長さも計算できます。その方法については・・・
i) ∠A=θとおき,△ABDについて余弦定理を用いてBDの長さをθで表す。
ii) ∠C=180°ーθなのでcos(∠C)=-cosθ これを用いて△BCDについて余弦定理を用いてBDの長さをθで表す。
iii) iとiiを連立させてθ,BDを求める。
この流れは頻出です。絶対にできるようにしましょう。
対角線のなす角φもある程度(sinφなら)計算できる。
なぜなら四角形の面積は次のように表されるからです。
= \frac{1}{2}AC \cdot BE \sin{\phi} + \frac{1}{2}AC\cdot DE \sin{\phi}
\\ = \frac{1}{2} AC \cdot BD\sin{\phi} \)
しかもAC・BDはトレミーの定理から計算できますし,面積はブラーマグプタの公式から計算できるのでこの問題は裏技が大量に使えます。
内接円も外接円も両方存在する場合(双心四角形と言います)
面積は\( S=\sqrt{abcd} \)
これも滅多に出ません。なぜならブラーマグプタの公式を使ってるからです。
とりあえず★重要のついた定理を覚えておきましょう。また最初に書いた円が内接する場合の辺の長さについての条件も覚えておきましょう。僕が高校生の頃はブラーマグプタの公式を知っている人はほとんどいませんでした。また実際にその公式で面積を求めることもほぼありませんでした。最近は裏技を使えないようにする傾向もあるため裏技の公式は無理に覚える必要はないでしょう。
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