上野竜生です。今回は四面体の証明に関する問題を5つ集めました。基本~超難問までそろっていて,ここにある問題を学習すれば類題も同様に証明できるようになります。

例題1 垂直条件に関する性質

四面体OABCについて次の性質ア・イ・ウ・エを考える。
性質ア:OA⊥BC
性質イ:OB⊥AC
性質ウ:OC⊥AB
性質エ:4つの面の面積がすべて等しい。
(1)性質アを満たせばOB2+AC2=OC2+AB2が成り立つことを示せ。
(2)性質ア・イを両方みたせば性質ウも満たすことを示せ。
(3)性質ア・イ・エをすべて満たせば四面体OABCは正四面体であることを示せ。
答え(1)始点をOに統一する。\(\vec{a}=\vec{OA}, \vec{b}=\vec{OB},\vec{c}=\vec{OC} \)とする。
\( \vec{a} \cdot (\vec{c}-\vec{b})=0 \)より
\( \vec{a}\cdot \vec{b}=\vec{a}\cdot \vec{c} \)・・・①
OB2+AC2-OC2-AB2

\( = |\vec{b}|^2 + |\vec{c}-\vec{a}|^2 – |\vec{c}|^2 -|\vec{b}-\vec{a}|^2 \\ =|\vec{b}|^2+ |\vec{c}|^2 -2\vec{a}\cdot \vec{c} + |\vec{a}|^2 – |\vec{c}|^2 -|\vec{b}|^2 +2\vec{a}\cdot \vec{b} -|\vec{a}|^2 \\ =2\vec{a}\cdot \vec{b}-2\vec{a}\cdot \vec{c} =0\)

(∵①より)
よって成立。
(2)同様に性質イを満たすならば
\(\vec{b} \cdot (\vec{c}-\vec{a})=0 \)より
\(\vec{a}\cdot \vec{b} = \vec{b} \cdot \vec{c} \)・・・②
①②より
\(\vec{a}\cdot \vec{c}=\vec{b}\cdot \vec{c} \)
つまり\( \vec{c} \cdot (\vec{b}-\vec{a})=0 \)となるのでOC⊥AB
(3) 性質ア・イを満たせば(2)より性質ウもみたし
\(\vec{a}\cdot \vec{b} = \vec{b} \cdot \vec{c}=\vec{c}\cdot \vec{a} \)
でありこの値をkとおく。
性質エより△OAB=△OBC=△OCAであるから

\(\frac{1}{2}\sqrt{|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2- (\vec{a}\cdot \vec{b})^2} =\frac{1}{2}\sqrt{|\vec{b}|^2|\vec{c}|^2- (\vec{b}\cdot \vec{c})^2} =\frac{1}{2}\sqrt{|\vec{c}|^2|\vec{a}|^2- (\vec{c}\cdot \vec{a})^2} \)

2倍して2乗すると

\(|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2- (\vec{a}\cdot \vec{b})^2 =|\vec{b}|^2|\vec{c}|^2- (\vec{b}\cdot \vec{c})^2 =|\vec{c}|^2|\vec{a}|^2- (\vec{c}\cdot \vec{a})^2 \)

両辺にk2を加えると
\( |\vec{a}|^2 |\vec{b}|^2 = |\vec{b}|^2 |\vec{c}|^2 = |\vec{c}|^2 |\vec{a}|^2 \)
つまり
\( |\vec{a}| |\vec{b}| = |\vec{b}||\vec{c}| = |\vec{c}| |\vec{a}| \)
左側の等式の両辺を\( |\vec{b}| \neq 0 \)で割ると\( |\vec{a}|=|\vec{c} |\)
右側の等式の両辺を\( |\vec{c}| \neq 0 \)で割ると\( |\vec{a}|=|\vec{b} |\)
よって
\( |\vec{a}|=|\vec{b}|=|\vec{c}| \)
よってOA=OB=OC
性質ア・イ・ウAを基準に書きなおすと
AO⊥BCかつAB⊥OCかつAC⊥OB

となるので同様にすればAO=AB=ACも得られる。
さらにB,Cでも同様にすることでOA=OB=OC=AB=AC=BC
となり,四面体OABCは正四面体である。

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例題2 長さと中点に関する性質

四面体ABCDはAC=BD, AD=BCを満たすとし, 辺ABの中点をP, 辺CDの中点をQとする。
(1) 辺ABと線分PQは垂直であることを示せ。
(2) 線分PQを含む平面で四面体ABCDを切って2つの部分に分ける。このとき, 2つの部分は等しいことを示せ。
答え
(1)Aを始点にする。
AC=BDより

\( |\vec{AC}|^2 = |\vec{AD}|^2 -2\vec{AB}\cdot \vec{AD}+ |\vec{AB}|^2 \)・・・①

AD=BCより

\( |\vec{AD}|^2 = |\vec{AC}|^2 -2\vec{AB}\cdot \vec{AC}+ |\vec{AB}|^2 \)・・・②

②を①に代入すると

\( |\vec{AC}|^2 = |\vec{AC}|^2 -2\vec{AB}\cdot \vec{AC}+ |\vec{AB}|^2 -2\vec{AB}\cdot \vec{AD}+ |\vec{AB}|^2 \)

整理すると
\( |\vec{AB}|^2 =\vec{AB}\cdot \vec{AC}+\vec{AB}\cdot \vec{AD} \)・・・③
\(\vec{AP}= \frac{1}{2}\vec{AB} , \vec{AQ}=\frac{1}{2}\vec{AC}+\frac{1}{2}\vec{AD} \)より
\(\vec{PQ}= -\frac{1}{2}\vec{AB}+\frac{1}{2}\vec{AC}+\frac{1}{2}\vec{AD}\)

\(\vec{AB}\cdot \vec{PQ} = -\frac{1}{2}|\vec{AB}|^2 +\frac{1}{2}\vec{AB}\cdot \vec{AC} + \frac{1}{2}\vec{AB}\cdot \vec{AD} \)

③より(右辺)=0だから
\( \vec{AB} \cdot \vec{PQ}=0 \)
よってAB⊥PQ
(2)Cを始点にして考えると同様の手順でCD⊥PQとなる。
よってPQを軸に四面体OABCを180°回転させるとAはBに,BはAに,CはDに,DはCに一致する。つまり四面体OABCはPQを軸にして回転対称となっている。
よってPQを含む平面で切断して二つの立体X,YにわけるとXをPQを軸に180°回転させればYとぴったり重なるのでXとYは同じ立体である。

(2)は超難問で,初見で正解できた人はほとんどいなかったと思われます。最後の(1)まで(実力があればCD⊥PQまで)を理解できれば十分でしょう。

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