上野竜生です。今回は直線や円などで平面がいくつの領域に分割されるかを扱います。考え方を理解しないと初見ではほぼ不可能です。2019東工大で超難問が出題されたので空間の場合の考え方まで紹介します。一度見ておかないと入試で出たら解けなくなります。

問題

(1)平面上に,n本の直線をひくとき,平面は最大で何個の領域に分割されるか?
(2)平面上に,n個の円を書くとき,平面は最大で何個の領域に分割されるか?
(3)空間上に,n枚の平面を引くとき,空間は最大で何個の領域に分割されるか?

(1)最大となるのはどの直線も平行でなくどの3直線も1点で交わらないとき
(2)どの2個の円も2点で交わりどの3円も1点で交わらないとき
(3)新たに追加する平面と他の平面の交わる直線が(1)のような最大限まで多い領域に分割されているとき
に最大になります。その場合の数のカウントをしていきます。

答え

領域分割問題(1)
n+1本目の直線(赤)を引く
→他の直線と1回ずつ交わる。
→他の直線はn本あるから交点(青丸)はn個。
→赤い直線上のn個の点で赤い直線はn+1個の線分(or半直線)に分割される
→その1つ1つの線分(or半直線)はそれぞれもとの領域のどれか1つに属していて,線分によって領域が1つから2つに増える
→n+1本目の直線で増える領域は赤い線分(半直線含む)の数。つまりn+1個。

(1)n本の直線で最大\(a_{n}\)個の領域に分割されているとする。
ここからn+1本目の直線を引いたとき,その直線は他のn本の直線と交わるからn+1本目の直線上にn個の交点が現れ,直線をn+1個の領域に分割する。平面上で増える領域は,この分割された領域1つにつき1つが対応するから
\(a_{n+1}=a_n+n+1 \)
\(a_1=2\)だから
\(\displaystyle a_n=a_1+\sum_{k=1}^{n-1} (k+1) \\ =2+\frac{1}{2}n(n-1)+(n-1) \\ = \frac{1}{2}n^2+\frac{1}{2}n+1 \)

領域分割(2)n+1個目の円(赤)をかく
→他の円と2回ずつ交わる。
→他の円はn個あるから交点(青丸)は2n個。
→赤い円上の2n個の点で赤い円は2n個の弧に分割される
→その1つ1つの弧はそれぞれもとの領域のどれか1つに属していて,弧によって領域が1つから2つに増える
→n+1個目の円で増える領域は赤い弧の数。つまり2n個。

(2)n個の円で最大\(b_n \)個の領域に分割されているとする。
ここからn個目の円を書くとその円周は他のn個の円と2n個の点で交わり,円周を2n個の領域に分割する。平面上で増える領域は,この分割された領域1つにつき1つが対応するから
\(b_{n+1}=b_n+2n \)
\(b_1=2\)だから
\(\displaystyle b_n=b_1+\sum_{k=1}^{n-1}2k \\ = 2+n(n-1)\\=n^2-n+2\)

(3)は図を書くのが大変なのでここまでのことから想像しましょう。anは(1)の結果,つまり平面上にn本の直線を引いた時の領域の分割数の最大値です。図がないので色を書いても無意味ですが対応がわかりやすいので色の名前もつけました。
n+1個目の平面(赤)をかく
→他の平面と1回ずつ交わる。
→他の平面はn個あるから交線(青い直線)はn本。
→赤い平面上のn本の青い直線で赤い平面はan個の「平面」に分割される
→その1つ1つの「平面」はそれぞれもとの領域のどれか1つに属していて,「平面」によって領域が1つから2つに増える
→n+1個目の平面で増える領域は赤い「平面」の数。つまりan個。

(3)n個の平面で最大\(c_n\)個の領域に分割されているとする。
ここからn個目の平面を書くとその平面は他のn個の平面とn本の直線で交わる。このとき平面を最大何個に分割するかについては(1)で求めた\(a_n \)である。この分割された数1つにつき増える領域1つが対応するから
\(c_{n+1}=c_n+a_n \)
\(c_1=2 \)だから

\(\displaystyle c_n=c_1+\sum_{k=1}^{n-1}a_k \\ \displaystyle = 2+\sum_{k=1}^{n-1} \frac{1}{2}k^2+\frac{1}{2}k+1 \\ \displaystyle = 2+\frac{1}{12}n(n-1)(2n-1)+\frac{1}{4}n(n-1)+(n-1) \\ = \displaystyle \frac{24+2n^3-3n^2+n +3n^2-3n+12n-12}{12} \\ \displaystyle = \frac{2n^3+10n+12}{12}=\frac{1}{6}(n^3+5n+6) \)

特に(2)はベン図を円で描くときいくつの部分集合を表現できるかというのと同じですので興味がありますね。確かベン図では円1個で2つの部分集合を考えられ,円2個で4つ,円3つで8個まではうまくいくのに円4つで14個しか表現できないということを学んだと思います。円n個では(2)の結果からn2-n+2個しか表現できないんですね。

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