関数の極限の求め方その2 (分数関数・無理関数・指数関数)

上野竜生です。関数の極限の求め方として数列と同様に求められるタイプのもの(多項式や分数関数・無理関数・指数関数などのもの)を扱います。基本的にはn→∞とx→∞は同じと考えてよいでしょう。

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x→∞の極限・x→-∞の極限

x→∞のときは数列のときと同様に計算できます。たとえば数学的帰納法で証明した式を用いるなど整数でしか成り立たないことを使うのであれば別ですがそうでなければ数列のときと全く同じです。

x→-∞については符号ミスを避けるためt=-xとおく習慣をつけましょう。こうすればt→∞になるので数列のときと同様に求められます。

符号ミスの例としてたとえば

(誤) \(\displaystyle \lim_{x \to -\infty} \frac{\sqrt{x^2+1}}{x}=\lim_{x \to -\infty} \frac{\sqrt{1^2+\frac{1}{x^2}}}{1}=1 \)

などがあります。x<0では

\(\displaystyle \sqrt{x^2+1}=\frac{1}{x}\sqrt{1+\frac{1}{x^2}} \)ではなく
\(\displaystyle \sqrt{x^2+1}=\frac{1}{|x|}\sqrt{1+\frac{1}{x^2}}=-\frac{1}{x}\sqrt{1+\frac{1}{x^2}} \)となります。

このようなミスを防ぐため最初からt=-xとおいて

(正) \(\displaystyle \lim_{x \to -\infty} \frac{\sqrt{x^2+1}}{x}=\lim_{t \to \infty} \frac{\sqrt{t^2+1}}{-t}=\lim_{t \to \infty} \frac{\sqrt{1+\frac{1}{t^2}}}{-1}=-1 \)

とすればいいのです。

例題1

次の極限を求めよ。
(1) \(\displaystyle \lim_{x \to \infty} \frac{x+\sqrt{x^2+2}}{x+\sqrt{x^2+1}} \)
(2) \(\displaystyle \lim_{x \to -\infty} \frac{x+\sqrt{x^2+2}}{x+\sqrt{x^2+1}} \)
答え(1) \(\displaystyle \lim_{x \to \infty} \frac{x+\sqrt{x^2+2}}{x+\sqrt{x^2+1}}=\lim_{x \to \infty} \frac{1+\sqrt{1+\frac{2}{x^2}}}{1+\sqrt{1+\frac{1}{x^2}}} =\frac{2}{2}=1\)
(2) t=-xとおく
\(\displaystyle \lim_{t \to \infty} \frac{-t+\sqrt{t^2+2}}{-t+\sqrt{t^2+1}}\\
\displaystyle =\lim_{t \to \infty} \frac{(-t+\sqrt{t^2+2})(t+\sqrt{t^2+1})(t+\sqrt{t^2+2})}{(-t+\sqrt{t^2+1})(t+\sqrt{t^2+1})(t+\sqrt{t^2+2})} \\ \displaystyle =\lim_{t \to \infty} \frac{2(t+\sqrt{t^2+1})}{t+\sqrt{t^2+2}} \\ =\displaystyle \lim_{t \to \infty} \frac{2(1+\sqrt{1+\frac{1}{t^2}})}{1+\sqrt{1+\frac{2}{t^2}}}=2 \)

(1)は単純に最高次の項で分母分子を割るだけですが(2)はt=-xとおくと、そのタイプではなく分母と分子を両方有理化するタイプになります。

x→a の極限

不定形を解消するという点では全く同じです。x→aのときは0/0の不定形になることもあります。(先ほどの例題1(2)も0/0の不定形なのでこれと全く同じです)

0/0の不定形の場合は数IIのように分母分子を因数分解して約分するというのが基本になります。単純な多項式でなくてもルートや指数関数があってもうまく分母分子に同じものをかけて「因数分解」に持ち込みましょう。

例題2

次の極限を求めよ。
(1) \(\displaystyle \lim_{x\to 2} \frac{\sqrt{x-1}-1}{\sqrt{x+1}-\sqrt{2x-1}} \)
(2) \(\displaystyle \lim_{x \to -\infty} \frac{8^x-8^{-x}}{2^x-2^{-x}} \)
(3) \(\displaystyle \lim_{x \to 0} \frac{8^x-8^{-x}}{2^x-2^{-x}} \)
答え(1) \(\displaystyle \lim_{x\to 2} \frac{\sqrt{x-1}-1}{\sqrt{x+1}-\sqrt{2x-1}} \\ =\displaystyle \lim_{x\to 2} \frac{(\sqrt{x-1}-1)(\sqrt{x-1}+1)(\sqrt{x+1}+\sqrt{2x-1})}{(\sqrt{x+1}-\sqrt{2x-1})(\sqrt{x-1}+1)(\sqrt{x+1}+\sqrt{2x-1})} \\ \displaystyle = \lim_{x\to 2} \frac{(x-2)(\sqrt{x+1}+\sqrt{2x-1})}{(-x+2)(\sqrt{x-1}+1)} \\ =\displaystyle \lim_{x\to 2} -\frac{\sqrt{x+1}+\sqrt{2x-1}}{\sqrt{x-1}+1}=-\frac{2\sqrt{3}}{2}=-\sqrt{3} \)
(2) t=-xとおく。求めるものは
\(\displaystyle \lim_{t \to \infty} \frac{8^{-t}-8^t}{2^{-t}-2^t}=\lim_{t \to \infty} \frac{2^{-4t}-2^{2t}}{2^{-2t}-1}=\infty \)
(3) \( A^3-B^3=(A-B)(A^2+AB+B^2) \)を用います。
\(\displaystyle \lim_{x \to 0} \frac{8^x-8^{-x}}{2^x-2^{-x}}=\lim_{x \to 0} \frac{(2^x-2^{-x})(2^{2x}+1+2^{-2x})}{2^x-2^{-x}} \\ \displaystyle =\lim_{x \to 0} (2^{2x}+1+2^{-2x})=1+1+1=3 \)

最後の問題のように一見指数関数だから「因数分解」はできない!と思うかもしれませんが少し見方を変えた「因数分解」に持ち込むこともあります。

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