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上野竜生です。方程式を解いて解を求めるというのは基本ですが逆に解が与えられて方程式を作成する問題も出ます。こういう問題の解き方をまとめました。

 

 

解から方程式の作成

基本は解と係数の関係

例題:x=\( \frac{1}{2}\),1,3が解となる整数係数3次方程式を1つ答えよ。
x=\( \frac{1}{2}\) ,1,3が解だから解を求めるとき最終的に因数分解した式
(x-\( \frac{1}{2}\))(x-1)(x-3)=0となっているはずである。あとはこれを展開すれば良い。ただし整数係数とあるのでもし分数になるようであれば係数を調整する必要がある。方程式の両辺を定数倍(c倍とする)してもかわらないことを利用して調整しよう。

答え\( x=\frac{1}{2},1,3\)が解だからこの方程式は定数cを用いて

\( c(x-\frac{1}{2})(x-1)(x-3)=0 \)となる。展開すると

\( c(x^3-\frac{9}{2}x^2+5x-\frac{3}{2})=0 \)

係数を整数にするにはc=2とすれば良いので求める方程式は

2x3-9x2+10x-3=0

もちろん最後でc=4,6,・・・やc=-2などを代入しても正解です。「1つ答えよ」なので何でもいいのです。

 

今回はすべての係数を計算する必要があったので展開しましたが,問題によっては係数の一部が空欄になっていることもありその場合は解と係数の関係を使うことになります。この問題でも係数をa,b・・・とおき解と係数の関係に持ち込んでも解けます。(ほとんど同じ解答です)

 

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解の一部しかわかってなくても係数の条件で絞り込める!

例題:x2の係数が1である実数係数2次方程式の1つの解はx=2+3iであった。この方程式と残りの解を求めよ。

2次方程式なので2つの解がわかれば先ほどと同様に展開するだけですが1つしかわかっていません。しかし解が複素数なのに係数は実数という条件から残りの1つの解もわかります。まずは正攻法で解きます。解を代入して係数の条件を求めるやり方です。

大原則として2次方程式であることとx2の係数が1なので求める2次方程式は2つの変数a,bを用いてx2+ax+b=0と書けます。あとは2つの係数を求めるだけという流れを知っているということが前提です。

答え求める2次方程式をx2+ax+b=0とする。x=2+3iが解だから

(2+3i)2+a(2+3i)+b=0

(-5+2a+b)+(12+3a)i=0

a,bは実数だから-5+2a+b=0かつ12+3a=0

よってa=-4,b=13となり2次方程式はx2-4x+13=0

これを解くとx=2±3iとなり残りの解はx=2-3i

ちなみにこの問題は次の共役性を知っていればx=2+3iが解ならばx=2-3iも解であることがすぐわかるので次のようにも解答できます。ただし共役性を使った採点基準がどうなってるかはわからないので上のやり方で書けるなら上の解答のほうがいいです。

答え係数は実数だから共役性よりx=2+3iが解ならばx=2-3iも解である。

2次方程式は高々2つの異なる解をもつから残りの解はx=2-3iだけである。

よって方程式はα=2+3i,β=2-3iとして

(x-α)(x-β)=x2-(α+β)x+αβ=0とかける。

α+β=4,αβ=13よりx2-4x+13=0

共役性は複素数でなくても「有理数係数でx=a+b√2などの解をもてばx=a-b√2なども解にもつ」場合にも言えます。

 

大体このどちらかのパターン(主に後者)で解けます。また他のパターンが見つかったら追記することにします。

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