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上野竜生です。小学生に○○はわからないだろ?みたいなことがよく書かれていますが中学受験する場合、意外と小学生でもいろいろ学んでいます。私が小学校の時できたことを思い出して書いていきます。

小学生でもできる高校数学

 

階乗

定義を問うことはできませんが問題文で

数字の後ろに!がつけばその数字から1までの整数をすべてかけたものとする。たとえば
6!=6×5×4×3×2×1=720である。

などと書いてから階乗を使った問題を解くことがあるのでこのタイプの中学入試過去問を解いた小学生は階乗の定義を知っています。

n!の終わりに0が並ぶ数

これも中学入試頻出で,短時間で解く必要があります。

例:200!を計算すると終わりに0が(  )個並ぶ。

解:200÷5=40 40÷5=8 8÷5=1
40+8+1=49

終わりに0が1個並ぶには10をかける必要があります
10をかけるには2と5をかける必要があります。
2よりも5のほうがかける回数が少ないので5で何回かけられるかを数えることになります。
5の倍数を1回かけるごとに+1回
25の倍数を1回かけるごとにさらに+1回
125の倍数を1回かけるごとにさらに+1回
という風に数えるのですが25の倍数を計算するときに200÷25としなくても前の結果(200÷5)を5で割ればいいので5でどんどん割っていき,商を足せばいいということになります。
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部分分数分解

一般にnの式などで分解できなくても具体的に数字が与えられていれば小学生でも部分分数分解して解きます。

例:

\( \displaystyle \frac{1}{6}+\frac{1}{12}+\frac{1}{20}+\frac{1}{30}+\frac{1}{42}=( )\)

答:

\( \displaystyle \frac{1}{2\times 3}+\frac{1}{3\times 4}+\frac{1}{4\times 5}+\frac{1}{5\times 6}+\frac{1}{6\times 7} \\
\displaystyle = \left(\frac{1}{2}-\frac{1}{3} \right)+\left(\frac{1}{3}-\frac{1}{4} \right)+\left(\frac{1}{4}-\frac{1}{5} \right)+\left(\frac{1}{5}-\frac{1}{6} \right)+\left(\frac{1}{6}-\frac{1}{7} \right) \\
=\displaystyle \frac{1}{2}-\frac{1}{7} = \frac{5}{14} \)

 

三平方の定理

これは本来は入試で出さないように配慮されていることが多く,出題される時も証明に使われるような図で誘導して出てきます。ですがごく稀に知識としてしっていること前提で出ることもあって少し驚きです。

なお,3:4:5の三角形は直角三角形であることは有名事実で割と頻出です。5:12:13も難関中受験者なら知ってるでしょう。

三平方の定理

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連立方程式(鶴亀算)

とはいってもx,yの2変数で1次式の連立方程式を加減法で解けるという感じです。3変数以上や2次式以上はやった記憶がありません。

解ける方程式をまとめると

・1次方程式 ax+b=c
・1次不等式 ax+b≧cなど(そもそも負の数は扱わないのでaが負で不等号の向きが変わることなどはしない)
・2次方程式 x2=a(aが平方数のときのみ。一般にはプラスマイナスがあるけれど小学生ではプラスのもののみ扱う)

・連立方程式 ax+by=c  , dx+ey=f (加減法で解きます)

いずれの場合もax+bのような式の形は習わないので書き方は小学生独自の方法となります。

例題:クッキーがいくつかある。これを兄と弟で3:2に分け,兄はさらにクッキーを6枚買ったところ兄のクッキーは30枚となった。弟のクッキーの枚数は何枚か?

[解] 最初の3:2にわけたところで兄が③,弟が②もらったとする。
兄は③に6枚買って30枚だから③=24 つまり①=8
よって弟のクッキーは②=16枚。

①をx,②を2x,③を3xと書くという表記法を除いてやっている計算そのものは中学レベルのことを扱っているんです。

相似

これは中学で習うかと思いますが三角形の相似条件は習わないのですが面積比を求めるときに線分比で解くより相似のほうが速いこともあり,塾では基本的な相似は習います。

相似の例

チェバ・メネラウスの定理

結局比に関することですし,頑張って補助線引けばなんとか出せるので知識として知っていました。知っていれば補助線とか思いつく時間が省けるので中学受験生はかなり知っているのではないでしょうか。

 

円周角の定理

これも正確には中学で習うかと思いますがこちらも補助線を引けば小学生レベルになります。一般的な場合ではなく何か具体的な中心角を図で示し,それに対応する円周角を図で示してこの角度を求めよという問題は小学生でも解けます。

円周角の定理

順列や組み合わせなど

普通にnCkの定義も知ってますしそれで解ける問題も解けます。

例題:1,2,3,4,5,6,7の7枚のカードから3枚を取り出すとき少なくとも1枚は偶数のカードを引くのは何通りあるか?

答え:7枚のカードから3枚をとるのは7C3=35通り。すべて奇数のカードをとるのは4C3=4通り。よって35-4=31通り。

高校の数Aで習いますがnを使った式ではなく具体的な数字で出題すれば実は算数なのです。

 

いかがでしたか。中学入試を突破した人は実は数Aなど一部の考え方がすでに身についているのです。まだほかにもあると思います。あれば教えてくださいね。

 

解説を読んで数学がわかった「つもり」になりましたか?数学は読んでいるうちはわかったつもりになりますが演習をこなさないと実力になりません。そのためには問題集で問題を解く練習も必要です。オススメの参考書を厳選しました

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