外心を始点とし三角形の頂点を終点とするベクトルの和の問題

上野竜生です。前回三角形ABCにおいて\(a \vec{PA}+b\vec{PB}+c\vec{PC}=\vec{0} \)を満たす点Pがどの位置にあるかを解説しました。今回はPが三角形の外心という条件が付け加わったときどこまでわかるのか調べてみます。テストにもたまに出ますよ。

外心を始点とし三角形の頂点を終点とするベクトルの和

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例題

外接円の半径が\(\sqrt{2}\)である三角形ABCの外心をOとすると以下の式が成り立つという。
\( 3\vec{OA}+4\vec{OB}-5\vec{OC} = \vec{0} \)
(1) 辺ABの長さを求めよ。
(2) 三角形ABCの面積を求めよ。

ABの長さがわかるということは同様にBC,CAもわかります。つまり三角形の3辺がわかるので完全に三角形は一意に定まります。
これは外接円の半径を与えてるからなのですがもし与えられてなくても三角形の3辺の比まではわかるので相似を除いて一意に定まります。

さてこの問題ですがOがPだったときのようにPを始点にする解法は正直言ってうまくありません。この問題の解法を紹介します。

答え(1) \( 3\vec{OA}+4\vec{OB}=5\vec{OC} \)なので両辺の大きさの2乗をとる
\( |3\vec{OA}+4\vec{OB}|^2=|5\vec{OC}|^2 \)・・・①
ここで外接円の半径が\( \sqrt{2} \)だから\( |\vec{OA}|^2=|\vec{OB}|^2=|\vec{OC}|^2=2 \)であることに注意すると①は
\( 9|\vec{OA}|^2+24\vec{OA}\cdot \vec{OB} + 16|\vec{OB}|^2=25|\vec{OC}|^2 \)
\( 18+24\vec{OA} \cdot \vec{OB}+32=50 \)
\( ∴\vec{OA}\cdot \vec{OB} =0 \)とかける。
つまり∠AOB=90°
\( OA=OB=\sqrt{2} \)だからAB=2
参考図

(2) 同様にして残りの3辺も求める。
\( 3\vec{OA}-5\vec{OC}=-4\vec{OB} \)
\( 18 – 30\vec{OA}\cdot \vec{OC} +50=32 \)
\(\vec{OA}\cdot \vec{OC}=\frac{6}{5} \)
\( AC^2=|\vec{OC}-\vec{OA}|^2=2-2\vec{OA}\cdot \vec{OC}+2 = \frac{8}{5} \)
\( AC=\frac{2\sqrt{10}}{5} \)
また、\( 4\vec{OB}-5\vec{OC}=-3\vec{OA} \)
\( 32 – 40\vec{OB}\cdot \vec{OC} +50=18 \)
\(\vec{OB}\cdot \vec{OC}=\frac{8}{5} \)
\( BC^2=|\vec{OC}-\vec{OB}|^2=2-2\vec{OB}\cdot \vec{OC}+2 = \frac{4}{5} \)
\( BC=\frac{2\sqrt{5}}{5} \)
\( AC^2+BC^2 < AB^2 \)より∠ACB>90°の鈍角三角形。
∠AOB=90°だから円周角の定理より∠ACB=135°
よって
\(\displaystyle △ABC=\frac{1}{2}AC \cdot BC \cdot \sin{135°}=\frac{1}{2} \cdot \frac{2\sqrt{5}}{5} \cdot \frac{2\sqrt{10}}{5} \cdot \frac{1}{\sqrt{2}} =\frac{2}{5} \)

2つのベクトルのなす角が90°じゃなかった場合の辺の求め方も示してあるので(2)の前半もよく読んでおきましょう。

発展

(1)より△OABの面積は簡単に\( \frac{1}{2} \cdot \sqrt{2} \cdot \sqrt{2}=1 \)と計算できます。
さてOがPのときに示した次の結果を知っていればそこから△ABCが計算できそうです。

\( a\vec{OA}+b\vec{OB}+c\vec{OC} = \vec{0}\)ならば△PBC:△PCA:△PAB=a:b:c

今回は符号が違いますが\( 3\vec{OA}+4\vec{OB}-5\vec{OC} = \vec{0}\)で△OBC:△OCA:△OAB=3:4:5
は成り立ちます。ですが上の図より△ABC=△OBC+△OCA+△OABではなく△OBC+△OCA-△OABなので
△OAB:△ABC=5:(3+4-5)=5:2 となります。よって△ABC=\( \frac{2}{5} \)となります。

この結果を証明なしに使うのは危険ですが検算してみるとちゃんとつじつまが合っていることがわかります。

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